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全体的に淡い
Date: Tue, 3 Oct 2023

●投書:
・ロサブラン
一吹きした瞬間は刺激にも感じるくらい濃い香りが立つ。

初めはシャープな一重の白いバラ、時間が経つと少しふっくらした印象が出てくる気がする。

「親しみやすい可愛いお花」ではない。

馴れ馴れしく近付いたら痛い思いをしそう、ツンと顔を上げた目つきの強い美人みたいな。

色で言うと月のような白、乳白色に思える。

香りの飛びについては各所に書かれている通りで、肌に乗せると最初の強い香りはすぐに薄れていく。

短い時間のうちに「バラの香水をつけた人」から「体臭がバラ風味の人」くらいまで穏やかになった。


・ポロヌプリ
あっラベンダー!と強く思ったのは最初の一瞬だけだった。

夏の避暑地。なだらかな丘陵、丈の低い草地。

屋外にいる。登山まではいかないハイキングをしているイメージ。

もう少し規模を小さくしてみると、ラベンダーを筆頭に色々な香草を混ぜたポプリっぽい。

乾燥している。作りたてではなく少し香りが褪せて減退したころ。

ユーカリの爽やかさがいい感じだし、素朴な気負いのない香りで私らしくていいかもしれない。

色で言うと、白んだ水色〓くすんだ緑〓明るい黄土色、あたりのグラデーションっぽいと思う。

この香りが似合う季節は夏〓秋口かなと感じた。


・サイレンス
最初に一吹きした時の印象は青緑色。

寒冷で湿度の高い針葉樹の森、一応人が住んでいる気配がある。

飾り気はなく、そこに住む限り強制的に「丁寧な暮らし」になるんだろうなと思う。墨の香りがして、物静かな人が作務衣で生活しているイメージが浮かんだ。


この香りを身につけている人物がいたら、座禅や書道、短歌や俳句作りといった日本文化の中でも静的な物事が好きな人なのかなと感じる。

ただ香り方がほのかなので香水と分かるかは分からない。たっぷりつけなければ、与える印象としては「和雑貨好きな人(移り香)」くらいかも。


●ハンドル:
香水ド初心者


(国分) 『ロサブラン』の「体臭がバラ風味の人」に吹き出しました。私の中の「ロサブラン = 高貴なバラ」のイメージが瓦解した瞬間。香りを色彩として感じる調香師さんは多いようです、その意味で「色で言うと月のような白、乳白色」と感じられる部分は調香師のセンスがおありかも・・


(2023-10-15)
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