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( 香水工場の )

香る生活


オードトワレとオードパルファム#2
「香水」を意味するようになった「オーデ」や「オード」
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「オーデ」や「オード」は文字通りには「〜の水」という意味です。しかし、香水用語としての「オーデ」や「オード」は「やや薄めの香水」程度に理解して差し支えありません。香料濃度の問題です。

もちろん「オーデ」や「オード」が純粋に「水」を差す場合もあります。たとえば、パリ水道局が何年か前から実施している「水道水を飲もう!キャンペーン」では、パリの水道水のことを「Eau de Paris」(オードパリ)と命名していました。

我が日本では東京都が「水道水を飲もう!キャンペーン」を打ち出しています。ペットボトルの製造・流通・回収・廃棄(埋め立てやリサイクル)に投入される環境負担は大きいと思います。ブランド系ペット飲料水でご飯を炊いていると自慢している人の話を聞いたことがあります。ご本人のメリットはもっともなことながら第三者的にはやり過ぎ感がありました。

「水道水を飲もう!キャンペーン」はニューヨークではブレイクしており、高級レストランが有料ミネラルウォーターの代わりに無料水道水を出すサービスが人気などと先日、朝のNHKニュースが取材していました。ロンドンも「水道水を飲もう!キャンペーン」を展開中ですし、イタリア、ドイツでも・・・

日本の優しくおいしい水(軟水)と違って、ヨーロッパはたいてい硬水(カルシウムやマグネシウムの含有量がてんこ盛り)。慣れない人が彼の国へいくと3日程度で髪も肌もガサガサ・ボロボロになる話はよく聞きますよね。それでもそれを飲もうということで凄い話です。環境問題はそこまで来ているんですね、と感じます。

ところで、東京都の「水道水を飲もう!キャンペーン」で仮に東京ブランドの水道水にネーミングを与えるとしたら?・・・パリのように「Eau de Tokyo」(オードトウキョウ)と銘打つと、やはりどうも水道水ではなく香水をイメージしてしまいます。

フランス人には水のイメージも残るでしょうが、世界的に「オーデ」や「オード」は今や「香水」のイメージになっています。英語圏で開発される香水もフランス語風に「オーデ」や「オード」が冠されることが多いのもうなづけます。

(続く・・・)

オードトワレとオードパルファム#4
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(2009-06-10)
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