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( 香水工場の )

香る生活


香水PR、全国紙の広告 vs 地域紙の記事

サンダルウッド広告の意外な反応


数日前に書いたサンダルウッド香水、新聞広告を打つ!は、取引先の人も数人読んでくれたようで、一人からは「いよいよ武蔵野ワークスさんも攻めの営業に入るんですね」なんて言われました。

いや、「そんな意味ではないんですが」と内心感じながら、反面、活動すれば周囲から反応があり、ありがたいことです。

さて、今日は広告ではなく、取材の話です。


地域新聞に取材を受ける


東京の武蔵野エリアは、行政的には「多摩地区」と呼ばれます。世田谷区や杉並区が都心エリアのイメージがあることに対して、その西側の多摩地方は、郊外エリアのイメージです。

当社がある国分寺周辺は、関東大震災後に都心の家を失った人々が大勢移り住むようになったという話ですから、昔は人気がない森林地帯だったと思われます。

いやどうでもよいことを書いてしまいました。

多摩地区で発行されている地域新聞があります。その名は「アサココ(asacoco)」。「多摩地区で香水を作っている香水メーカーがあるのは知りませんでした」と取材依頼の電話をいただきました。

実は存じ上げない新聞で、名前を聞いてもピンと来ませんでした。昨年10月に創立したばかりということです。数年前まで発行されていたアサヒタウンズの後継的な新聞だそうです。


香水メーカーの取材、ありがたいお話


取材いただけるのは、ありがたいお話。記事は、広告と違って料金は発生せず、記事として紙面に紹介いただけるので、世間から隠れたい事情がある企業さんを除けば、断る企業は少ないと思います。

中には「取材」と言いながら実は「広告でした!」という荒手の営業勧誘だったりすることも少なくないのですが(中には有名人との対談取材ってのもありました。もちろん、有料です)、お聞きすれば純粋な記事。

数日後、記者さんにご来社いただき、私も横の方に同席させていただきました。当社のオリジナル香水や香水ブランドについて、ディスカッションさせていただきました。

「香水業界の人たちのイメージが変わった」という記者さんのコメントは、当社には予想外にうれしい言葉になりました。



掲載当日の反応


後日、新聞が配布される日がきました。

朝一番できた電話は「新聞を見て電話しています」と言われて、東海エリアで流したサンダルウッド香水の広告のこととばかり思っていました。

が、「近所なので来店して香水を見せてもらいたい」といわれて、asacocoの記事のことと判明しました。その日は朝から電話が多かったですね。

ほぼすべてのお電話が「近所なので、お店に来店して香水を選びたい」という完全に"ご購入モード"。ビジネスでは"ご購入モード"のお客様以上の凄いお客様は存在しないわけですが、一方で、当社は通販専業。

記事には「通販専業」で店舗が存在しないことは明記していただいていたのですが、それでも「来店したい」お客様の多いようです。

以前から「来店したい」というお客様は多数ですが、一律に事務所は一般には公開していない旨お答えしているだけに一応お断り申し上げるのですが、聞けば同じ市内や、どうかすると数分の距離と思われるお客様も。

心が痛みますが、公開すれば収集がつかなくなるし、通販作業への影響は避けがたい。今回も「申し訳ございません」を繰り返しました。

どこかのタイミングで「通販専業にプラス『少しだけ店舗展開』」という形態の必要性も改めて感じました。


全国紙の香水広告 vs 地域紙の記事、勝敗は?


反響数という点では、地域紙有利でした。

全国紙の大型広告は、実はその広告を見てお買い物していただいた可能性もあるでしょうが、当社サイドで目に見える具体的な効果はほぼ観測されませんでした。数字にすれば反応率(レスポンス率)は「0%」。

これは当社サイドで具体的に認識できる電話や購買などのレスポンス率で、実際は千人に一人、つまり100人程度くらいにはサンダルウッド香水ブランドとして認知してもらえたのでは?

するとブランド認知率は10万世帯分の100人で「0.1%」


ザ・一騎打ち


一方、地域紙は、配布当日4件のお電話による問い合わせ、インターネットから3件のご注文がありました。

お電話はすべて「来店したい」という内容でした。お断りしましたが、反応の高さに驚かされます。20万世帯に配布されたとのことですので、レスポンス率は20万分の7件でレスポンス率は「0.0035%」。

こちらも同様に電話や購買などの具体的レスポンス率で、実際は100人に一人くらい記事を読んでいただいたと計算すると2,000人程度の方に香水メーカー・武蔵野ワークスを認知してもらえたのではと考えます。

するとブランド認知率は、20万世帯分の2,000人で「1%」

今回、時期を同じに偶然、新聞に露出できた2件の広報的案件について比較すると、地域紙の方が圧倒的に有利だったと感じています。


地域新聞の「ご近所だから」というリアリティ


要因は2点。「新聞記事」か「新聞広告」かの違い。大きいですね。

もう一点は、まさに「近所だから」という背景ではないかと分析しています。

近所に「香水メーカーがね!」という驚きと珍しさからお電話いただいたに違いありません。リアリティが違います。手に届くリアリティです。

一方、全国紙の方は広告という点で読者視線の誘導モチベーションが弱い上に、遠い東京のどこかの香水メーカーの話というリアリティの薄さがレスポンス率の伸びない理由と考えています。


店舗があるなら地域新聞は強力なパワー


実店舗がある場合の地域新聞の地域コミュニティへの影響力を思い知りました。

とはいえ、当社は今のところ通販専業の香水メーカー、マスコミ露出が今ひとつブレイクの起点になれない点が、まだまだ弱いところかと分析しています。



(2011-05-14)
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