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( 香水工場の )

香る生活


香水の自動販売機の話
昔、香水は貴重でした (2020/11/06)


( 1950年代の香水自販機 [出典] media-cache-ec0.pinimg.com )



ガシャンと落ちてくる香水?


今日は、香水の自販機の話です。

「香水の自動販売機」と聞けば、飲料水のそれみたいに、香水ボトルがガシャンと落ちてくるイメージですが、そうでないんです。

ガシャンと落ちてくる自販機で香水を販売している事例?・・たぶん、世界広しといえども、そんな酔狂自販機はないと思う。

ちょっと香水が欲しいからとガシャンと買う人も少なかろうし、世界的には犯罪の対象になりやすい自販機、そこで香水を売っていてもペイしない。

今日の自販機は、コインを入れるとワンプッシュできるというもの。

Youtubeに動画がある、興味ある人は多くないだろうが・・(1分59秒) →






香水自販機、Perfumatic


「1950年代の香水自販機、Perfumatic (パーフュマティック) 」の動画。

ホテル・レストランなどのパウダールーム(化粧室)に設置してあったようです。

本体には「PRESS PLUNGER FIRMLY ALL THE WAY IN」(レバーを最後まで押し込んで)というインストラクションが書かれています。

10セント硬貨(Dime)を入れて、自分でレバーをプッシュすると、スプレーがでてくるようです。

Dimeって、日本では10円に相当するのですが、1950年代の物価から考えると、現在の我々には100円程度の価値ではないかと思います。

おもしろいですね。

ワンコインでワンプッシュ!


公衆電話と似ている?


香水の銘柄は、いろいろ変えられるようですが、動画では当時の人気有名ブランドの名前がでています。

この自販機、たぶん、今は流行りません。

現在では、香水に関心ある人は、自宅にマイコレクションを持っていますし、特に欧米の方は、自分の香水を持ち歩いていますので。

今で言えば、公衆電話ボックスのような存在と感じます。


香水が民主化された時代


1950年代は、米国で「香水が民主化された時代」と呼ばれています。

誰もが、といえば言い過ぎですが、庶民がようやく香水を、比較的普通に買えるようになった時代です。

日本だと1990年代に香水は民主化されました。

並行輸入が盛んになり、安価な香水が出回りはじめます。

それまで百貨店や専門店でしか売られてなかった香水は、ホームセンターやドラッグストアなどでも販売されるように。

高校生までが欧米の香水ブランドを手に取り始めた時代ですね。

この自販機は、香水が民主化されていく前の米国で、香水のポジションを物語る、ちょっとした風物詩的な味わいを感じさせてくれますね。


(参考) Fragrantica Club → General Perfume Talk → Powder Room Perfume Vending Machine

(2020-11-06)
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