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( 香水工場の )

香る生活


シトラスの香り、針葉樹プンゲンストウヒ
チクチク葉っぱ、険しい樹皮なのによい香り (2023/06/23)

山形駅のプンゲンストウヒ( シトラスの香りを放っていた針葉樹林・・JR山形駅の東口で出会ったプンゲンストウヒ )


山形駅で香りの出会い


この前のウイスキー蒸留所の記事の続き。

ウイスキー蒸留所を後にして仙山線で山形にでた。

新幹線を待つ間、何かおもしろいものはないかと駅周辺を散策したら、いきなり東口でナゾの香り植物に遭遇!

風に混じる微かなグレープフルーツのような香りが興味がそそられる。

見るからに典型的な針葉樹。

葉っぱは硬くチクチクしており樹皮はゴツゴツ険しく人を寄せ付けない厳しさ。

しかし、ちょうど新緑の季節らしくく、すんだ青色の新緑が芽吹いており、そのやわらかい新葉を手でこするとグリーンな香りと共にグレープフルーツのような柑橘系の香りが立つ・・富士山麓のコメツガと似ている。

(これは何という木だろう?・・)


プンゲンストウヒとは?


表札が巻き付けてあって木の名称を知ることができた・・『プンゲンストウヒ』

Picea pungens、プンゲンストウヒ( 「プンゲンストウヒ」?・・聞き慣れない名称 )

(う~ん、どこで切って読むのか?・・「ブンゲン+ストウヒ?」「ブンゲンス+トウヒ?」)
(外来語? 日本語?)


突然ですが『スイカズラ』の話


当社には名香『スイカズラ』という商品がある。

絶対もっと売れてよい製品なんだが、日の当たらないスターのごとくひっそりと暮らしている。

その理由はネーミングにあるのではないかと最近疑っている。


音節の切れ目がわからないスイカズラ


読者のみなさまは「スイカズラ」という植物名をご存知だろうか?

多くの日本人にとって「スイカズラ」ははじめて聞くコトバのようだ。

人によっては「スイカ?+ヅラ?」と読んでしまう。

日本語か外国語かも定かでない。

「スイカズラ」とは日本語で、漢字を使えば「吸い葛」。

だから音節の切り方は「スイ+カズラ」である、もう一度言うが「スイカ+ヅラ」ではない。

蜜をためる花を咲かせる葛(くず、かずら=マメ科のつる性の野草)で昔の子供達は蜜を吸って遊んでいた。

東京でも田舎でも全国的に気づけばその辺で咲いている花だが、残念ながら認知度は低い。


ブルーマウンテン


今回山形駅東口で遭遇した「プンゲンストウヒ」は「プンゲンス+トウヒ」。

「PUNGENS」+「唐檜」、別名「コロラドトウヒ」と呼ばれ米国ロッキー山脈の代表的な針葉樹林だそうだ。

コロラド州の州の樹木に指定されており苗木はクリスマスツリーとして米国人にはなじみ深い・・と今回はじめてプンゲンストウヒという樹木を知った。

「PUNGENS」は、たぶん「パンジェンス」と読んだ方が英語の音に近いだろう。

「唐檜」は文字通り外来ヒノキという程度の意味。

プンゲンストウヒは風格があり美しい、そして絶妙な色合い。

遠くからロッキー山脈を望めば青いブルーマウンテンが迫る『シェーン』のエンディングを連想してしまった。

あの彼方の山々はたぶんロッキー山脈(という設定だったと思う)。

映画『SHANE』のエンディング( 今観ても新鮮 )

あの深い青の正体こそがプンゲンストウヒ樹林帯ではなかろうか。

ほれぼれする深い青色の色彩で北海道では街路樹として人気があるとか。


プンゲンストウヒの香りを称える


検索してみたが、プンゲンストウヒの香りについて書いている人はまだいないようだ(日本語検索のみだけど)。

なのでこの記事が日本初の「プンゲンストウヒの香り、サイコ~」情報になるだろう。

(光栄なことです)

しかし、強者もいてプンゲンストウヒの葉を蒸留した人も検索結果に出ていた。

すでに精油を採取している人もいるようだ。

それに英語検索ではプンゲンストウヒ精油は検索に多く上がっており人気の精油のようである。

山形駅東口のプンゲンストウヒ


以上、今回も新しい香りの出会いがありました、ありがたい経験をさせてもらった。






(2023-06-23)
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