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( 香水工場の )

香る生活


『VANストーリーズ』#1
いよいよ年の瀬、私は街全体を覆う年末の活気が大好きです。

ブログは、なるべく毎日更新したいと考えていますが、正直ネタ切れで苦悩します。

多くのブロガーが辿る平均的な光景ですが、ネタがないときは読んだ本でも紹介したらどうか?と昨夜、夢のお告げを受けました。さすがクリスマスですね。


では、さっそく昨日喫茶店で読んだこの一冊を。『VANストーリーズ 石津謙介とアイビーの時代』 (集英社新書、宇田川悟(著))。


女性にはピンとこないかもしれませんが、中年以上のオヤジたちには『VAN』という響きは甘酸っぱい青春時代を彷彿させるノスタルジー。

デザイナーにしてVANブランドの創業者・創始者である石津謙介氏の生涯とVANブランド興亡の記録です。

「TPO」や「トレーナー」が石津さんによって作られた和製英語であるこをはじめて知りました。

トレイナーとはトレーニングシャツやトレーニングウエアの意味で、そのままでは汗くさいイメージをトレーナーと言い換えることでお洒落になります。

そこに「Harvard」「Yale」「Princeton」などのアイビーリーグの大学名を張り付ければ、イケているファッションに変貌です(さすがに現在ではやや恥ずかしい)。

岡山の裕福な紙問屋に生を受け、小さい頃からオシャレに相当な熱意と関心があったようです。学生服もカスタマイズしてしまう懲りようがほほえましく描かれていますが、ファッションへの情熱は生来の体質だったことがわかります。

紙問屋を継いだものの石津さんは戦争による統制経済のため岡山の商売を畳んで中国・天津に渡ります。そこで敗戦を迎えますが、同時に進駐していた米国軍人のアイビーファッションに触れます。

当時のアメリカのエリート軍人はアングロサクソン系で、彼らはだいたい身長があります。身長が低めだった石津さんから見れば彼らのアイビールックはややショックだったに違いありません。


(続く・・・)

『VANストーリーズ』#3
『VANストーリーズ』#2
『VANストーリーズ』#1

(2007-12-24)
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