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( 香水工場の )

香る生活


めくるめく「白檀」「沈香」
先日、朝から工場に入りフローラル・フォーシーズンズ「サンダルウッド(白檀)」製造に立ち会いました。

工場では調香というプロセスはありませんが、処方にしたがって各香料や精油を調合する作業があります。

実はこれらは少し前にやっておき釜の中で「熟成」させておくわけですが、その熟成期間が終わった原液を香水ボトルに充填しラベルを添付、箱詰めとういう最終工程が、この日の立ち会いでした。

私も、おばちゃまたちに混じって充填・仕上げ作業に加わりました。工場は、終日、濃厚なサンダルウッドの香りに包まれていました。


数日前、「サンダルウッドの香水を捜している。ネットで偶然見つけた」と電話をしてこられた方がおられました。

金沢の方で、どこかで試せますかという質問だったので、当社の唯一の売場、伊勢丹新宿店をご案内しましたが、上京されることは少なく、電話口でどんな香りか説明しました。

しかし、言葉で説明が付くはずもありません。

日常的に着物を着られるそうですが、お香などにはサンダルウッドを多用されていても香水類でサンダルウッドは少ないので、という趣旨でした。

声の印象から20代〜30代前半の女性の方です。


一方、この春にリリースしたばかりの「沈香」。昨年、この香りが賛成多数で来春の新製品に採用が決まった際、私は正直理解できない香りでした。

マーケティング担当の私としては話題性があるわけでもないしルーキーともみなされないと判断、「沈香」はほとんど広告も周知活動も行ってれずにいます。

可哀想なことをしました。

おかげでネットでの売上はイマイチです。

ところが、伊勢丹新宿店の売場では、意外にも意外。好調な健闘ぶり。

ネットと違い、直接手にとって試せる売場で売上を伸ばすと言うことは、本当に好きなお客さま層が存在すると言うことです。


余談ですが、私が理解できない香りが、さらにもう一品、近日中にリリースされます。

「スリーピングミスト バレリアン」。

怪しいハーブの匂いが濃厚に香る製品です。おそらく10人中9人は「嫌い」と反応されるのではないかという代物。

いや、100人中99人がNOと言うでしょう。

しかし、逆に好きになっていただく方は奈落の底までこの香りの虜になるかもしれません。


さて、例の工場立ち会い日、工場のおばちゃまたちが、濃厚に充満する「サンダルウッド」の香りにどう反応されるのか密かに観察していました。

一人が「具合が悪くなった」と訴え、数人の方が「いい香り」とのこと。残りの方々はどのように感じていたかは不明ですが、おおむね予想通りの割合かな、と感じました。


(2008-06-06)
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