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( 香水工場の )

香る生活


移り香、防虫剤の匂いでカップ麺回収騒動
最近「防虫剤などと一緒に保管しないようお願いします」というテレビコマーシャルが流れていることをご存じでしょうか?

日清食品が流しているコマーシャルです。

事の発端は、カップヌードルを食べた神奈川県の女性がおう吐や舌のしびれを訴え、スープから防虫剤成分の「パラジクロロベンゼン」が検出されたことに始まります。

カップ麺に防虫剤成分 女性軽症 日清50万個回収へ

このニュースは10月24日発。そして10月下旬には「防虫剤などと一緒に保管しないようお願いします」というテレビコマーシャルが流れ始めました。

このスピード感!圧倒的です。リスクマネジメントの確かさが証明され日清食品、むしろ株を上げた印象さえ。

それにしても一週間程度でコマーシャルを制作し、テレビのCM枠にはめ込んでしまうとスピード感は、意志決定が遅々として進まない日本の大企業さんの中にあっては目の覚めるような離れ業、前準備されていたのかな?


報道によれば、日清食品は当初から「製造工程でのパラジクロロベンゼンの商品への混入はありえない」と一貫して主張。

一方で、日清カップめん 佐賀でも防虫剤成分 高濃度検出(西日本新聞10月29日)とかいう報道も出てきて混乱気味でした。

が、結果的にこの騒動の原因はタンス防虫剤の「移り香」ということで事態は急速に収束に向かっています。

(えー、移り香で、パラジクロロベンゼンが他のプラスティックで完全包装されている製品内に浸透するもの?と驚きを禁じ得ません)

パラジクロロベンゼンはタンスの防虫剤として需要の高い成分、日常的に家庭内で使用され毒性は低く、強い匂いがするものの多少体内に取り込んでも危険ではないとされています。

(なのに「おう吐や舌のしびれ」? ナゾはナゾを呼ぶ)

結果的に防虫剤と食品を一緒に保管したために防虫剤の「移り香」(うつりが)が食品に移り「残り香」(このりが)となったという判断で騒動は急速に終息に向かっています。


しかし、私にとってより大きな問題は、今年は中国ギョーザ事件や汚染米事件など続いてきたためマスコミも過剰に反応して必要以上に大きな事件のような盛り上げられた印象も。

日清食品はカップヌードル50万個の自主回収を発表されましたが、本当にされるのでしょうか?もしされたらそれら膨大な食品の行く先はどうなるのかと思うと同じメーカーとして心が痛みます。



(2008-11-14)
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