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( 香水工場の )

香る生活


変装のプロ
カナダ税関で当社製品が開封され、香水が「爆発物」もしくは「危険物」と見なされ抜き取られた件はショックでした。今後この調子で規制が厳しくなると海外発送そのものが危うくなる予感です。

このボーダーレスの時代に逆行するようなトラブルながら、逆にボーダーレスだからこそ国境を越えて、危険も流入するという図式でしょうかね。

そういえば、アメリカには行く度に入国審査が厳しさを増しており、驚きます。

昨年、ハワイ島に行ったときのこと、空港での入国審査のとき私の前にはご高齢のおばあちゃん二人連れが審査官にいろいろ質問を受けていました。

書類に不備があったのかなかなか粘ります。おばあちゃんたちは小さく、背中にしょったバックがまるで小学校低学年の遠足のような風情です。

おばあちゃんたちは審査官のカウンターに、ようやくしがみついているような感じです。

「あのおばあちゃんたちがテロリストのワケないだろうに。通してあげたらいいのに」

と私は内心考えていました。

にもかかわらず審査官は「指紋照合」と、目の虹彩をスキャンする「虹彩照合」までやっていました。

「指紋照合」や「虹彩照合」はテロリストの人物リストとの照合だけでなく、おそらくデータを取得しパスポートデータとともにアメリカ政府のデータベースに保管されるでしょうから、考えようによっては米国に入国する度に私たちは自身の生体情報をアメリカ合衆国に提供していることになります。

私は、連れに愚痴を吐きました。

「あんなおばあちゃん、テロリストわけないだろう」

すると連れは

「わかんないよ。テロリストは変装のプロだから」

なるほど。アメリカ政府は、念には念を入れてチェックするという態度をデモンストレーションすることも目的の一つかもしれません。

(2009-03-02)
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