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( 香水工場の )

香る生活


ジャスミンとカモミールの妖艶な香り
カワイイ花、ジャスミンとカモミール。虫と人を惑わすセクシーな花。
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自宅近所のお宅のブロック塀の下で生えている小さな花は、毎年4月の終わりから5月初旬に入る頃、花を咲かせ甘い香りを周囲に漂わせます。

昔は「なんの花だろう?」と一瞬気を止めてそのままになっていましたが、香り関連のビジネスに関係するようになってわかりました。ジャスミンでした。品種はよくわかりませんが、ハゴロモジャスミンのように気がしています。東京では栽培されているお宅が多いので。

ジャスミンは夜でも香り全開の花(花の芳香は虫を誘うためと考えられていますが夜間開花し芳香を強力に発散する花があります。たとえば、イランイランや月下美人)。夜道、薄暗い街灯の下で静かに香るこの香りに出会うと妙にホッとします。

ジャスミンはその甘い香りゆえに世界中で愛されています。中国では伝統的にジャスミンティーとして愛飲されますし、香水のメッカ、フランス・グラースではラベンダーとともに古くから香水の原料として香りエッセンス(ジャスミン・アブソリュート)が抽出されてきました。

ジャスミンは香りがよい上に、ネーミングは響きがよく、小さな白い小花がかわいらしくて、絵やイラストでもデザイン的にモチーフになりやすい花ですが、見た目のカワイとは別にかなり色っぽくセクシーな香りを含んでいます。

前にも書いたかもしれません。ジャスミンの花の香りにオシッコのような気配を感じて驚いたことがあります。オシッコや汗や体臭など人間のカラダから放出されるものは臭い匂いから妖艶な匂いまでちょっと計り知れないパワーがあります。

ムスクもある野生シカから放出される匂いですが、単体ではゲロの出そうな匂いながら希釈して他の香りと合わせることでこの上ない穏やかで平穏な香りか、たまらないセクシーな香りへと変貌します。ムスクの神髄は奥行きと温もりです。

去年の今頃、大垣のカモミール畑に取材にいきました。今年もカモミールの収穫の時期です。畑一面にジャングルのように生い茂るカモミール畑は風の向きで遠くから健やかな香りを運んできます。ところが、畑と到着すると意外もかなり臭いです。

ジャスミンの花にはアンモニア臭のような動物臭さが潜んでいることを感じました。

ジャスミンとカモミール、どちらもあんなに小さくかわいい花ながら、色っぽく虫たちだけでなく人間の男をも惑わしているようでちょっと面くらいます。ジャスミンとカモミールのようにかわいく清楚な人間の女性も、妖艶な本性が潜んでいるのでは?とオーバーラップしてしまいます。

ちなみにジャスミンとカモミールは案外タフで、放っておいてもよく繁る花です。生命力の強さは健康の証、健康な生命体には妖艶な香りが宿ります・・・これも女性と同じ???

あ、そうそう。カモミールはアブラムシが大好きです。匂いに誘われるのでしょうか。ムシが付きやすいところも女性と同じですね。



(2009-05-11)
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