「男女」に分かれた香水「月桃」
  • (2018-02-20)
人気香水オードパルファム「月桃 for men」から for men の表記がなくなります (2018/02/20)

月桃
沖縄のゲットウからは精油が採取されます、数少ない日本の精油


オードパルファム月桃


当社の香水には一アイテムだけ「ウーマン」と「メンズ」に分けた香水があります(正確には "ありました")。

「月桃」(ゲットウ)です。

月桃・フォー・ウイミン
月桃・フォー・メン

「ウイミン」は Women の日本語表記のつもりです。


表記が微妙だった「ウイミン」


Womenの発音は、日本語に存在しない音で実際の音に近い日本語表記ができません。

綴りの読み方なら「ウーメン」「ウィメン」ですが、実際の音としてはかなり不自然だったので、カタカナで一番近いと思われる「ウイミン」を当社ではあえて採用しました。

しかし「ウイミン」と表記している人はほぼないので、最後までモヤモヤした表記でした。社内では「月桃・女」「月桃・男」と呼んでいました。

この「月桃・女」は、数年前に廃盤となり、現在では販売終了しております。


男女に分かれた事情


さて、この月桃、「ウーマン」と「メンズ」に分けた理由はこうです。

月桃は、日本で採取される数少ない精油(当社月桃オイルは全量沖縄産)ですので、注力したい素材でした。現在でも、月桃の香水製品を長期的に維持したいと考えています。

月桃精油は、主にリーフオイル、つまり葉や茎から採取されるオイルです。月桃畑に行くとサトウキビ畑のように見渡すかぎり青々と茂る逞しい月桃を見ることができます。

その姿は、ハーブながら人の背丈を超えていて圧倒されます。

「あのイメージを香水にしたい」が月桃香水の動機でしたが、実際に沖縄に行くと、月桃の花が、これまた美しく、南国的なたたずまいで強烈なイメージを受けます(担当パフューマーの話)。

「青々と茂る月桃」と「優雅な花」の印象に2分され、とうとう2作品になってしまいました。

できあがった作品をスメリングしながら社内協議したところ

・甘美で優しく女性が好みそうね・・・
・力強くワイルドで爽快でクール、海を思わせるテイストは「メンズ」に会いそう・・・

という意見になり、そのまま「月桃・フォー・ウイミン」「月桃・フォー・メン」というネーミングになりました。偶然、ネーミングが男女を引き裂いてしまった結果になりました。


ミニとフルで分かれた人気


「月桃・フォー・ウイミン」「月桃・フォー・メン」のどちらが人気だったと思いますか?

ミニボトルのご注文は、女性客が圧倒的に多い当社ではネーミング通り、8割以上が「ウイミン」でした。

しかし、フルボトルは「メン」が「ウイミン」の2倍売れていました。

商品名やラベルが「フォー・メン」でも、現代女性には何ら問題はなかったようです。

そういう時代なんですね。


「フォー・メン」の表記を消していきます


「フォー・ウイミン」は廃盤となっており、また男性に好まれそうだと予想していた「フォー・メン」も男性よりも女性に人気があります。

そのため「月桃・フォー・メン」の表記から「フォー・メン」を削除して、たんに「月桃」というネーミングに変更していくことになりました。

Webページやプロダクトガイドで、新規制作・新規発行される分から変更予定です。

長い間「月桃・フォー・メン」のご愛用、ありがとうございました。

今後は、「月桃」という香水名になります。


※古い記事ですが、「月桃」の男女に関する記事 → 性別がなくなる香水


  • (2018-02-20)

肌に付ける以外の香水の使い方
  • (2018-01-29)
きょうは素朴な疑問にお答えします。

肌に付ける以外の香水の使い方


肌に付ける以外の香水の使い方。香水の楽しみ方です。

「肌に直接つける以外、何かありますか?」という質問を受けることがあります。

香水は化粧品ですので、お肌に直接付けて頂くことが大原則ですが、お客様からの投書など拝見する限り、思い思いの使い方を楽しまれている姿が浮かび上がります。


ルームフレグランスとして


当社のお客様ではルームフレグランスとしてお使いの方は少なくありません。


ピローミスト


また、多いのがピローミストです。

好きな香水をちょっと枕カバーに吹き付けて寝ると安眠できる人は多いようです(吹き付け過ぎると逆に刺激が強すぎで眠れないのでご注意、あくまで「かすかに香る」程度)。

「香りで安眠」というテーマは実験で検証できるため検証されている研究機関や研究者の方々がおられます。

いくつかの臨床試験で「香りで安眠」は概ね肯定的な結果になっています。

先生方の実験を待たなくとも、よい香りで安眠の経験がある人は少なくないと思います。


お風呂タイムで浴室に


他には、お風呂タイムで浴室にプッシュという方もおられます。

私自身試していないので未知の使い方です。どんな感じでしょうか?お風呂の湯気で香りが浴室全体に満遍なく回り、めくるめくる楽しい空間になりそうな気がします。


玄関にスプレー


また、玄関にスプレーされる方もおられます。

自宅を訪問するお客様は、ドアを開けた瞬間の匂いがそのお宅の第一印象になります。

訪問先の最初の匂いは強烈な第一印象だけでなく、案外長く記憶に残りますので、誰からも愛されるよい香りながら個性的な香りを玄関に香らせておくのも、ご自宅の贅沢な演出ですよね。


クレオパトラの演出


これはクレオパトラが、アントニウスやカエサルを迎える際、宮殿をバラの花びらで埋め尽くしバラの香りを漂わせる演出をしたというかの有名なクレオパトラ伝説に通じるものがありますよね。

これほど大袈裟でなくともご主人のお迎えとして玄関にスプレーするという方も。

円満なご家庭ですね。

仕事でクタクタに疲れて帰宅するお父さん、玄関を開けた瞬間、爽やかな「我が家」の香りに包まれれば、疲れなどどこかに吹き飛ぶ!?



というわけで、下記のような使い方をご紹介しました:

・ルームフレグランス
・お風呂ミスト
・ピローミスト
・玄関ミスト(エントランスミスト)



  • (2018-01-29)

バラ香水を探す流浪の民
  • (2018-01-22)

バラの香りに惹かれて


下記は、最近、お客様からお寄せいただいたコメント。

「リアルなバラの香りを探しています。
 お勧めのものがあったら教えてください」


リアルなバラの香り


ローズ系香水は、東西を問わず香水の一大カテゴリー。

そして、溢れるばかりの製品が作られており、さらに毎年大手ブランドや香水メーカーから、これでもいか!とバラ香水の新作が投入されている化粧品業界。

しかし、リアルなバラの香りの香水、なかなかありませんよね。

そうなんです、バラ香水であっても、生花のバラに近い香りは、非常に少ないのです。


バラ香水を探す流浪の民


バラ香水を探し求めて流浪の民と化した人々は、あきらめと多少の期待が入り交じりながら毎年でてくるバラ香水の新作を手にしてみるものの

「やっぱり違う」

という方、少なくないのです。


本物のバラの香りと香水の分かれ目は?


バラ香水が、バラの花の香りになりにくい理由は、2つ:

(1) バラから採れる香料を混ぜ合わせてもバラの生花の香りにならない

(2) 香水が生花の香りであることに価値を感じない調香師(パフューマー)が多い


バラの花の香り成分は、ゲラニオールやシトロネロールなど数百種類が判明しています。

しかし、香り成分を愚直に混ぜ合わせても本物のバラの花の香りとはちょっと違います。

何が違うのか、私自身、微妙すぎて「何か違う」としか表現できない。

また、パフューマーはクリエイターでもあります。新しいオリジナルな香りを作りたい人が多い。

だから、生花の香りに似せて香りを作ることは、技術的に厳しい上に、そもそも情熱を感じるクリエイターが少ないという事情もあります。


香りを分けている差は生命活動?


香りを分けている差ついて、定説はありません。

私は「生命活動の差」ではないかと考えています。

植物は生きており、香りの発散は生命活動の一部です。香水の単純な揮発現象ではなく、香りの量や内容をある程度コントロールする活動と推測されます。

ここに何らかの秘密があるように感じています。

しかし、現在の科学では、香水が生花を香り完全に再現することは、難しいことは事実。

バラ香水を探す流浪の民は今後も流浪が続くようです。



  • (2018-01-22)

ヘレン・ケラー、体臭でわかるその人の生命力
  • (2018-01-21)

楽しく明るい人だったようだ


ヘレン・ケラーと言えば、小学校で習う古典的な偉人だけに知らない人はいないのですが、今日は彼女の嗅覚について。

最近読ん何かの記事に匂いに対する彼女の感覚の凄さが書かれておりました。

調べてみると、実は学校や映画で見たヘレン・ケラーは、実像とは少し違う印象に変化しました。もっとリアルで楽しい人だったようです。


香りにでる人の生命力


彼女の嗅覚については「The World I Live In」(私が生きている世界)というエッセイ集に書かれていました。

今読んでいます。数行であきらめモード全開ですが、何とかこの嗅覚の部分だけでも。


体臭は顔と同じくらいその人を語る


「体臭は、顔や手と同じで、個人ごとに違っており、匂いで誰であるか特定することができる」
(Human odors are as varied and capable of recognition as hands and faces)

「アフリカのド真ん中で会ってもすぐにわかる」
(recognize his odor instantly in the heart of Africa)


これもおもしろかったです。


刺激的な体臭の人の方が生命力がある


「刺激的な体臭の人は、エネルギーに満ちている」。
(one who has a pungent odor often possesses great vitality, energy, and vigor of mind)



「私はときどきはっきりした体臭がない人に出会うことがあるが、そういう人々は概して生命力や面白みに欠けているようです」とも言っています。


体臭が弱い日本人はどう?


えー本当ですか?体臭のない日本人など、ヘレンからすれば、面白みのない民族に写ったのだろうか? それは書いてありませんでした。

ただ、彼女が指摘する「体臭」(person-scent)は、おそらく臭い体臭ではなくて、平均的な我々が感じられない生命力から立ち上る微妙な体臭に違いありません。



  • (2018-01-21)

お客さま投書
  • (2018-01-19)
当社ではときどき「香りの想い出」を募集し、メールなどでお寄せいただいています。


はじめての一人暮らし


「大学に入学してはじめての一人暮らし。希望とは裏腹に不安と淋しさで夜は泣いていました。沈丁花が咲くと毎年そんな昔のことを思いだします」


夕方の香り


ある雑誌の取材で「私は夕方の香りが大好きです」と発言したことがあります。

その記事に対するお手紙もいただきました。

「私も夕方の香りが好きです。あの頃は石炭がたかれていて夕餉の頃には、石炭の燃える匂いがしてきたものです。暗くなりかけた家路を急いでいるとどこの家からもおいしい匂いがしてきたのは楽しい思い出です」


先生の香水


こんなお手紙も頂いたことがあります。

「小学校での想い出です。授業参観の日、いつもよりおめかしをした若い担任の先生が私の机の前で立ち止まり私のノートをのぞき込みました。

そのとき、ふわりと香水の匂いがしました。のぞき込まれる恥ずかしさより大人の女性の艶めかしさに衝撃を受けました」



香りと生活は密接な関係があります。すばらしい香りはいつも体験を伴って記憶として残るようです。
  • (2018-01-19)

香水ショップ、お客様質問ランキング
  • (2018-01-19)

安定している質問のトップ4


香水専門店を展開されているある会社の社長さんのお話です。

ブランドや商品の銘柄を決めて来店されるお客様は、当然指名買い。

ですが、そうでないお客様の場合、お客様からの質問トップ4は下記だそうです:

・優しい香り
・爽やかな香り
・バラ
・石鹸のような香り

私の経験ともかなりオーバーラップします。同感です。

それぞれの質問について見ていきましょう。


優しい香りがする香水


「優しい香り」は私たち日本人に特徴的な要望で世界的にも珍しいのですが、トレンドとして世界的に、香水はこの方向に向かっていると考えています。


爽やかな香りの香水


「爽やかな香り」も昔から根強い人気で香水に求められる基本機能です。

濃厚な香り、セクシーな香り、エキゾチックな香りが好きな人でも、何品か香水を揃れば、やっぱり爽やか系の香りは絶対にはずせないアイテムですよね。


バラ系の香水


「バラ系」もフレグランスの定番です。

とことん「私のバラ」を探しているディープなファンも少なくありませんが、こだわりが強いため、なかなか「これだ!」という一品が見つからないジレンマを抱いている方もチラホラ。

やっと見つけた「私のバラ」が、なんとオフィスの他のスタッフとかぶったという悲しい事態も。

それどころかやっと見つけた「私のバラ」なのに「それいい香りね」と質問、商品名を聞き出して同じ香水を買ってくる同僚の話も聞いたことがあります。

たかが香りですが、ちょっと複雑な人間模様ですね。一応ヨーロッパではこのような行為はNGとみなされています。

日本でも他人の香りに対して敬意というか尊重というか、そういったものを抱く文化があってもよいかもしれません。


石鹸のような香りの香水


「石鹸のような香り」を探している人が少なくないのはやや不思議な現象です。

石鹸の本来の香りは、脂臭いです。原料が脂だし、脂臭ですからね。

市販石鹸は、香料で脂臭さをマスキングしています。なので、石鹸会社の香料のチョイスが、その石鹸の香りです。

「石鹸のような香りありませんか?」と言われると、多種多様な石鹸が売られていて、その香りも千差万別、どの石鹸のことか悩んでしまいます。

「石鹸のような香り」とは、おそらくスズランの香り、ホワイトムスクの香り・・・あたりのご要望と思われます。

しかし、「石鹸のような香り」は業界でも定義がありません。実際個人差も激しいのではないでしょうか?


「石鹸のような香り」は、海外では聞かれない質問


ちなみに、この質問は海外では聞かれない。

日本の香水バイヤーさんが海外に買い付けに行くとき「石鹸のような香りの香水」を要望すると、逆に「どんな香り?」と質問されます。

「全然返答できない」・「全然会話がかみ合わない」という状況は、香水バイヤーさん達のよく聞く笑い話であり悩みです。


  • (2018-01-19)

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