( 香水工場の )
香る生活
風に混じる花の香り
春が近づくと香りだす
2月くらいから風に花の香りが混じり出す体験は多くの人が感じるかもしれません。
自分自身はパフューマーでもなければ、香りや匂いにうるさい方ではなくごく平均的な嗅覚能力の人間です。
そういう人間でも梅の花が咲くと脳みその奥を軽くキックされるような懐かしく感情が沸きます。
春先から風の中に混じり出す花の香りは様々な香りですが、ここではいっしょくたに「フローラルな香り」とします。
フローラルな香りは3月、4月と濃厚になり、5月はグリーン感も混じって多彩な変化を遂げます。
そして、梅雨入りでジ・エンドまでいきませんが、弱くなります。街中が生活のやや重たい匂い・臭いで停滞気味になります。
3月〜5月は気候がよいだけでなく、香りという点でも一年で一番楽しいシーズンかもしれません。
このシーズン、自転車で走ることは、また一つの心の贅沢、香りの楽しみ。香り好きには案外豪華なエンターテイメントにもなっているかもしれません。
盗まれた自転車
さて、ここから香水と無関係な話題に突入。
事務所近くにとめていた自転車が盗まれました。カギはいつももかけませんが、盗まれることはまずありません。
しかし、今回はやられました。
1週間後、行政よりハガキが舞い込み、曰く「貴殿の自転車は小平駅周辺にて放置自転車として回収済み。受け取りの際は2千円の準備のこと」なる内容。
盗まれた上に手数料を払わされる悔しさを心にたぎらせて現地に行くと、入り口でご老人が奥の人々に向かって「お客さんだよ」と声をかけていました。
「お客さん」と聞いた瞬間に出鼻がくじかれた感じです。
(なにか、次元が違う・・・)
どうみても引退後のおじいさんたちが健康維持のために放置自転車の管理事務所に詰めている風情。小平市の委託を受けた事務所なんでしょうか。
私が必要書類に記入中、盗まされ自転車をひっぱてきて、なんとピカピカに磨いてくれました。その時点で、すでに怒りは消えていました。
盗まれた自転車は、近所のご老人たちのちょとしたお小遣い稼ぎ可能なコミュニティの維持に結果的に役立っている、そんな思いです。
人の心理
自転車を磨いていたご老人に声をかけられました。
「盗まれたん?」
「どうしてわかるんですか?」と返答するとカギがかけられないまま放置してあったから、だそうです。
盗難自転車の9割以上が、カギをかけずに乗り捨てられるそうです。
どうしてカギをかけずに放置するんでしょう?と質問をすると、これが気に入りました。
「そりゃ、アンタ、最後の良心やろね」
(2011-05-30)
( 香水工場の )
香る生活
香水とアロマテラピー#2
香水の歴史:より華やかに
ところで、香水は、その中身がほぼ香料だけからスタートしましたが、次第にファッション性を帯びてくると、より華やかに、より持続性が強く、より新規な香りへと要求がエスカレートしていきました。
ナチュラルな天然香料だけだった香水原料は、その進化の課程で次第に様々な成分が採用されるようになります。そして「医香同源」や「薬香同源」というコンセプトから少し離れた存在へと変貌していきました。
自然を越え、自然に回帰する香水
過去100年、香水の歴史は、まさに「自然を越える香り」が次々に既存の香りを塗り替えてきた歴史でした。
しかし、今時の香水トレンドは、皮肉なことにナチュラルな香りへの自然回帰。いわば、香水のスタート地点に戻ってきたよなものとも言えます。
もちろん、天然香料だけでは香りのバリエーションも香りの持続性もほとんど期待できないのが実情。にもかかわらず天然香料主体の香水は今後さらに増加すると予想されます。
アロマテラピーに歩み寄る香水
ある意味、これはアロマテラピーに近い製品作り、製品思想へと香水が歩み寄っているとも言えるかもしれません。
このへんは「香水とアロマテラピー」のページで書かせていただきました。
当社のオーデコロン・スリーピングミストはアロマテラピーではなく香水製品として制作していますが、エッセンシャルオイルなど天然香料主体の香りが特徴の製品です。
オーデコロン・スリーピングミストは香水の今時のトレンドのために制作した香りシリーズではありませんが、「人が心地よいと感じる香り」を考えると自然このような方向性を帯びるのは、自然な姿かもしれません。
自然回帰、このテーマを掲げる香水は今後、香水のますます大きな一大セクションになっていく気配です。
香水とアロマテラピー#2 自然回帰へ向かう香水
香水とアロマテラピー#1 新しい香水トレンド
(2011-05-27)
( 香水工場の )
香る生活
香水とアロマテラピー#1
新しい香水トレンド
先日、ある香水商社さんに商用で立ち寄った際、おもしろい香水を見せていただきました。ニューヨークやパリの新鋭パフューマーによって制作された新作香水の品々です。
ウリは「天然香料100%の香水」や「かなり天然香料の香水」です。エコサート認証を受けた製品さえありました。
エコサートとは、有機栽培の認証を行っている団体もしくはその認証をさします。おもにEU内でデファクト的オーガニック製品認証機関になっています。
「香水がエコサート認証ね・・・」とは私の内なる声。
香水のイメージとエコサートとではかなり無縁なイメージが一般的ですが、時代は動いているようです。
「医・薬・食・香」同源
香水の歴史は、そのまま香料の歴史です。香料とは香辛料だったり、植物のオイルだったりするのですが、「香料」という言葉がまだ存在しない時代には、香料はたんに食べ物の一つでした。
大昔は医薬品という考え方もなく、薬効がある食品が次第に医薬品へと分化し進化していったと考えられますが、香料も同じで食品の中で、香りがよい香辛料やオイルが香料として分化して香料という分野ができあがっていきました。
・・・と思うと「医・薬・食・香」同源なんだな、なんて素朴に驚きます。
アロマテラピーのコンセプト
日本の「医食同源」や中医の「薬食同源」というコトバはよく使われるところですが、食と薬や医薬が非常に深い関係があることは日常生活でも体験的に感じることです。
香りも食と薬と医に無関係ではないと感じます。それについては「香水とアロマテラピー」でも触れました。
アロマテラピーも、そういう延長線上にある考え方がベースになっているのではないでしょうか。
いつか「医香同源」や「薬香同源」という言葉が使われる日が来るかもしれません。
香水とアロマテラピー#2 自然回帰へ向かう香水
香水とアロマテラピー#1 新しい香水トレンド
(2011-05-26)
( 香水工場の )
香る生活
Facebook、戸惑いスタート
Facebookの企業ページ、香水サイトの立ち上げ
2年前のTwitter同様、企業ではFacebookのページ開設がラッシュを向かえています。Web担当として私はTwitterの企業利用はあまりイメージが湧かずに参入が遅れました。
しかし、Facebookは、個人・企業を問わず世界的なインフラとしてのデファクト的存在になりつつあることを考えると、その発展のいきさつや好き嫌いの前に、つきあいざるを得ない巨大施設という印象。
近所に突然、世界的な巨大ショッピングモールが、ドーンとできあがった感じです。
そろりとFacebookに香りのサイト「日本の香水メーカー・武蔵野ワークス」の立ち上げとなりました。
書けない!
FBって何だろうという自問から始まっています。
今のところFBのトップページにくる「ニュースフィード」に注目しています。友達の近況ニュースです。FBが「ニュースフィード」をトップのトップに持ってきていること。これがFBのキモと理解しています。
「ニュースフィード」がキモではなかろうか?
「ニュースフィード」は、知り合い同士の近況連絡会のようなものか。
不安な夜、知り合いの活動を「ニュースフィード」で知りコメントを言って、自分の今を「ウォール」に書き込んで言葉を交わすこと。
考えてみれば人の本能に基づく要求です。人は人と会話することで精神の平安や心の安定を得る作用は大きいと思います。
時間と場所が離れている知人と言葉を掛け合うこと・・・これがFBのメインコンセプトではないかと感じているところです。
モール出店、売るモノはモノではない
Facebookとは豪華なショッピングモール。FBサイト開設とは巨大施設へ出店するイメージでしょうか。我らは巨大モールのテナントと思えば分かりやすい。
FB内に普通のwebページを作り込みことができるので、通常の企業ページと同じWebサイトの構築も可能。
当然、ショップの展開も可能でFB内のシッピング関連・EC関連アプリケーションやECシステムの開発会社も出てきている模様。
しかし、FBのコンセプトが「会話」なら、そこで売るべきモノは、商品ではない気がします。
仮にモノを売るにしても、近所のよく行く八百屋や魚屋さんと同じで、親しい会話の一つや二つ掛け合いながらの買い物でしょう。
モノではなく、コミュニケーション、これがFBのポイントかな?
香水屋なので、当然香水の話がメインですが、香水トークだけでなく、顧客の声を聞き、日常生活のことなどちょっと言葉を交わす姿・・・なんか昔ながらの近所の商店街の姿を彷彿させます。
「お客様からの質問コーナー」というアイデア?
「お客様からの質問コーナー」ってのはどうだろうか?TWが一方通行のつぶやきなら、FBは友人またはそれに近い人々との会話となるだろうか。
いっそうのことFB武蔵野ワークスページでは「お客様からの質問コーナー」という直球サイトにするのはどうだろうか?
お客様がFacebookで質問(当然公開質問となる)するというリクエストはあるだろうか?
実名の公開質問という形の文化は日本にあるか?という問題も見え隠れする。
わからないけど、コミュニケーションを中心に活動するサイトにすべきとぼんやりとクラウド。試行錯誤、あとはやるべし!
(2011-05-23)
( 香水工場の )
香る生活
「香水」をAdwordsで広告してみる
ガンバル中小企業の広告戦略
先日は、降って湧いたような大新聞さんへの広告出稿について書きました。
企業の広報やマーケティングに関わるお仕事をされている方なら、ほほえましく読んでもらえたかもしれません。
大企業さんになると広告は億単位のプロジェクトですので、家庭内手工業的当社のかわいらしい広告戦略はほほえむしかないでしょう。
そもそも結果が笑えます。
「反応は不明!」
手の届く広告活動
さて、今日も広告の話です。当社が利用している広告媒体はAdwordsです。とはいえ年間のうち、やったりやらなかったりです。
今年は休止状態が続いていますが、白檀香水CMもできたことですし、白檀香水には集中的に新しいお客様に周知していく活動が必要と考えています。
となると手の届く広報活動はやはりAdwordsかな。
また、白檀香水と同じ発想ですが、白檀香水だけでなく武蔵野ワークスの香水全体について、「新しいお客様」への周知活動を強化したいと感じています。
真の香水ブランドに成長するために
当社は運がいいことにリピートカスタマー、リピーターさんが多いことが特徴です。
このまま家庭内手工業的な香水メーカーに徹するなら「このままでも、やっていけるかも?」と錯覚に陥ることさえあります。
しかし、よい製品開発を継続していくためには、ある程度のビジネスサイズは必要です。
世界の香料植物産地の人々に認知されるプレゼンスを確立しないことには、よい原料の入手はおろか情報さえ制限されるのが現実。真の香水ブランドとしての確立はありません。
新規顧客の獲得作戦
ちょっと大げさなことを書いてしまいました。が、私のホンネです。そのためにも「新しいお客様」へのアピールを継続して活動したいと思います。そこで思いつきました。
「香水といえば?・・・」
おそらく誰もが知っているヨーロッパ香水ブランドの銘柄が思い浮かぶはずです。そこを、
「香水といえば、武蔵野ワークス」
という図式にしたい。
残念ながら、それは夢の夢ですが、こうなりたいという目標です。
「香水なら武蔵野ワークス」
「香水なら武蔵野ワークス」という広告でAdwordsに出稿してみようかなと思いついたんですね。ちょっと笑えますかね。ダイレクトすぎて。
会社のミーティングにかけてスタッフたちの口汚い批判を受けた後、OKされれば行ってみます!(ミーティングは明日、社内にて)
Adwordsからリンクするランディングページは、もちろん、武蔵野ワークスを知らないお客様を想定するので、はじめての来店者にわかりやすいページを新規に制作する予定です。
現在一部制作を開始しました。
和の花 香水シリーズ
このページの目標は、武蔵野ワークスを知ってもらう!その一点です。
(2011-05-20)
( 香水工場の )
香る生活
満開ジャスミンの香気と息づかい
2011/05/17
東京ではハゴロモジャスミンが満開の季節です。自宅に植えているご家庭も多いので、街中を歩くと甘い香りが漂ってきます。
香りの特徴は、恍惚とする甘美な甘さで、多くの人には惹かれる香りと思いますが、ちょっと苦手という人もおられて香りの好きずきは人それぞれです。
ハゴロモジャスミンのおもしろいところは、パワーです。静かな夜道を歩いているとき、ハゴロモジャスミンの香気が漂ってくることがあります。
その香りはウメやバラと違ってほのかな香りというより、カラダからオーラを発するような輝き。
たとえて言えば、リオのカーニバルで豊艶な肉体を激しく揺らしているダンサーのようなイメージ。
凄いです。
夜道、思いがけずジャスミンの香りに出くわすと、私にはジャスミンが音を立てて香気を発している錯覚に陥ります。
「ゴー」といった感じでの音です。
しかもそれが湿っぽい夜だと、夏が近いことを実感します。
当社にはジャスミン香水はありませんが、制作するとしたら「かわいらしい」というよりセクシーでパワーありあり、妖艶な香りがぴったりだと信じています。
ジャスミンそのものがテーマではありませんが、ジャスミンを配合し、ジャスミンの香りが楽しめる製品はこれです。
「上海」
「上海」はもともと英国の映画「The White Countess(上海の伯爵夫人)」の日本でのプロモーションのために制作した香りがベースとなっています。
「The White Countess」は、重厚で美しい映像と音楽が圧倒的でした。ジャスミンの濃艶さと重なりました。
夜道、ジャスミンの香りが漂ってきたら、足を止めて香りを味わってください。音を立てて命を燃やすジャスミンの息づかいが聞こえてくるかもしれません。
(2011-05-17)
ジャスミンの香り
東京ではハゴロモジャスミンが満開の季節です。自宅に植えているご家庭も多いので、街中を歩くと甘い香りが漂ってきます。
香りの特徴は、恍惚とする甘美な甘さで、多くの人には惹かれる香りと思いますが、ちょっと苦手という人もおられて香りの好きずきは人それぞれです。
豊艶でパワフル、悩殺される香り
ハゴロモジャスミンのおもしろいところは、パワーです。静かな夜道を歩いているとき、ハゴロモジャスミンの香気が漂ってくることがあります。
その香りはウメやバラと違ってほのかな香りというより、カラダからオーラを発するような輝き。
たとえて言えば、リオのカーニバルで豊艶な肉体を激しく揺らしているダンサーのようなイメージ。
凄いです。
夜道、思いがけずジャスミンの香りに出くわすと、私にはジャスミンが音を立てて香気を発している錯覚に陥ります。
「ゴー」といった感じでの音です。
しかもそれが湿っぽい夜だと、夏が近いことを実感します。
ジャスミンの香りの香水
当社にはジャスミン香水はありませんが、制作するとしたら「かわいらしい」というよりセクシーでパワーありあり、妖艶な香りがぴったりだと信じています。
ジャスミンそのものがテーマではありませんが、ジャスミンを配合し、ジャスミンの香りが楽しめる製品はこれです。
「上海」
「上海」はもともと英国の映画「The White Countess(上海の伯爵夫人)」の日本でのプロモーションのために制作した香りがベースとなっています。
「The White Countess」は、重厚で美しい映像と音楽が圧倒的でした。ジャスミンの濃艶さと重なりました。
夜道の異次元、ジャスミンの香りを楽しもう!
夜道、ジャスミンの香りが漂ってきたら、足を止めて香りを味わってください。音を立てて命を燃やすジャスミンの息づかいが聞こえてくるかもしれません。
(2011-05-17)
search