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( 香水工場の )

香る生活


母の日と「そのままローズウォーター」
年末からローズウォーターのアレコレと書き綴っていましたが、ローズウォーター製品化が決定しました。


「そのままローズウォーター」


ローズウォーター100%無調整、そのままボトルに詰めて、「そのままローズウォーター」という製品名にしました。

天然ローズ関連スキンケアは「コンシンのジェル」から奇抜なネーミングで通していますので、いまさら上品なネーミングもないだろうと。

商品化しますが、販売はしません。5月キャンペーン(母の日キャンペーン)のノベルティとしてご提供することになりました。

販売しない理由は継続販売できないためです。


本当に100%無調整のローズウォーターで大丈夫か?


年末ローズウォーターの記事を書いているときお客様からメールをいただきました。

「水などで希釈していない100%ローズウォーターは腐りません。実験で確かめました。にもかかわらず市販のローズウォーターには必ず防腐剤などが添加されています。まったく理解に苦しみます」

それで、武蔵野ワークスさんがローズウォーター製品をリリースするなら「100%無調整」で出して欲しいというご要望でした。

熱いです。

100%ローズウォーターが実際に痛むかどうか実験すると、おおむね大丈夫でしょう。

しかし、手作り化粧品など自宅で家族や友人など親しい人だけの間で使用することと、一般のお客さまを想定した製品では安全性レベルは自ずと違ってきます。

身内なら数回程度の検証実験で、「ローズウォーターは腐らない」と話しても、大きな問題にはなりにくい。

しかし、一般消費者向けの製品としてはもうもう一歩踏み込む必要があります。なぜなら、一般の人が使用するということは・・・

(1) 想定外な使用方法をする人々の存在
(2) 注意事項の徹底性の問題
(3) ごく希ながら、悪意あるある種の目的を持った人々の存在

こういう状況があるので、それなりに高めの負荷試験やストレステストが必要です。

しかも、ローズウォーターは天然の産物。

産地やロットごとの品質のバラつきを考えると今回の試験ではパスしても次に入荷するローズウォーターの安全性や耐久性は違いがあるもの。

このへんが一般の企業が無調整ローズウォーターの製品化をためらう理由でしょう。


だからこそ、1回きり本数限定のローズウォーター


100%無調整ローズウォーター製品を同一品質で安定的に供給しつづけることは厳しい。

私たちが仮にローズ畑のオーナーであったとしても、それは不可能です。ある程度のブレンドと成分調整は必要です。

しかし、逆に1回きりの限定本数でのご提供なら可能です。

この1回キリの100%無調整ローズウォーターを「母の日」にぶつけることなりました。

ローズの香りにうっとりされるお母様なら、母の日プレゼントは、「そのままローズウォーター」はいかがでしょうか?

100%無調整ローズウォーターはトルコ、アナトリア地方の農業協同組合から仕入れた逸品です。


香りのそのままローズウォーター
※試作中のローズウォーター。ラベルは漆黒のバレリーナ。プリンターで印刷したラベルを手貼りして制作したモックアップ。5月1日正式リリース予定。

(2011-03-06)
( 香水工場の )

香る生活


「香りの小箱」ミニボトルセット
いきなりですが、じゃ〜ん、

香りの小箱

香りの小箱


ミニボトルに対する強いご要望


さて、このミニボトル、いろいろご要望があって変遷してきたのですが、現在のご要望で多いリクエストが・・

「持ち歩きたい!」

日本人は何でも持ち歩きたがることで有名。


カワイイ香りの小箱ができました


そこで「持ち歩きたい!」というご要望のお客様のために当社デザイナーが2ヶ月の試行錯誤の末、制作した紙箱がこれです。

アイデアは一瞬で出るのですが、使いやすさや組み立て安さ、強度試験などもやっていると2〜3ヶ月はすぐにたちます。

バッグに入れても動かない・遊ばないだろうというところまで落ち着いてフィックスされたボックスがこれです。


香りの小箱


ミーティングではじめてこの箱が披露されたとき「うわーカワイイ!」と社内スタッフから好評でしたが、さて、みなさまにはどうでしょうか?

名称は「香りの小箱」あるいは単に「ミニ箱」と呼んでいます。


(後日談)組立の複雑さから使い勝手が悪いということになり、お客さまに大々的に配布することなく使用中止となり、そのままお蔵入りとなりました。




(2011-03-01)
( 香水工場の )

香る生活


ラベンダー精油タンク

祝到着、ラベンダーオイル、地中海の香り


かねて注文を入れていたラベンダー精油がフランスから到着しました。正確にはラベンダーではなくLavandin Grosso(ラバンジン・グロッソ)という品種のエッセンシャル・オイル(ここではラベンダーオイル、ラベンダー精油、ラベンダーエッセンシャル・オイルはすべて同じ意味です)。

ラバンジン・グロッソの香りは、まあ、ほぼラベンダーです。

ラベンダーの一種なので驚くことはないのですが、ラベンダーは他の品種と交配がしやすいようで、ラベンダーにはどんどん新しい交雑種が派生するようです(生命力があるとも、考えようによっては浮気性とも言えますね)。

派生品種が多く、また今後次々に生まれるでしょうから、キリがないので、世間ではラベンダーの仲間はひっくるめて「ラベンダー」で通されることが多いようです。

ラベンダーは地中海原産とされます。花は深い紫色ですが、私はラベンダーの香りで乾いた白い砂や青い海をイメージします。

かわいくていじらしいイメージの花ですが、予想に反して灌木。とても草花とは言えません。根元など見ると案外ごっつくて松のしわがれた幹のような逞しさ。盆栽向きです。


ラベンダーの香水はないの?


お客様から時折いただく質問の一つ

「ラベンダーの香りの香水はありますか?」

はい、「ラベンダサンタル」という製品があります。「サンタル」はフランス語で、英語なら「サンダルウッド(白壇)」。文字通りラベンダー&サンダルウッド(白壇)の香りがテーマの香水です。

しかし、ラベンダーオイルは香水や香りモノ製品の原料としてトップクラスの精油。精油の中の精油、エッセンシャル・オイルの中のオイル的存在かも。

そんな世界中で愛されるエッセンシャル・オイルにしては、武蔵野ワークスにはラベンダー製品が少ないのでは?

世の中、あまりにもラベンダー製品が多すぎることで「あえて武蔵野ワークスがやらなくても・・」という気持ちもちょっとあったかもしれません。


よい香水原料があってはじめる製品開発


今回、取引貿易会社さんを通してよいラベンダー精油が入手できたことで、製品開発へと機運が高まっています。

(またもや今回も原料が先で製品開発という手順になりました)

(本当は、マーケット需要が先で商品開発というプロセスが重要なんですが、天然産物はボクらの計画通りには生まれませんので、こういうプロセスも仕方ない部分があります)


周囲を香りで包む牛乳タンクのようなヤツ


今回も牛乳タンクのようなタンクでやってきました。

精油タンクはアルミニウム製が多いのですが、密封性が高くガラスと同じくらい漏れ出すことはまずありませんが、必ずニオイがついています。

(プラスティック製の材質は気体分子が目に見えないレベルで透過しやすい)

充填して密封する際に容器の口の周りや側壁に精油こぼれ付着したモノと思われますが、これがまたいいニオイなんです。うっとりします。

うっとりする上にほとんどの精油には殺菌作用がありますので、インフルエンザウイルスもノロウイルスも近寄れません。

倉庫にしまうと倉庫内をじゅっくり熟成するようにエッセンシャル・オイルの香りが満ちていきます。空気を浄化する感じたたまりません。

さあ、このラベンダーで武蔵野ワークスはどんな香りモノを創るのでしょうか?香水?、スキンケア?、シャンプー?・・・ご期待ください。

ラバンジン、香水原料01

ラバンジン、香水原料02

ラバンジン、香水原料03

(2011-02-28)
( 香水工場の )

香る生活


香水CMシリーズ、サンダルウッド(白壇)のロケ風景

香水CMはムードが大切、夕日がぴったりの海岸


2月23日、サンダルウッド(白壇)のCMロケは三崎口近くの海岸で行われました。ロケハンは撮影クルーにお任せだったので当日はじめて現地へ。地図を見ると「三戸海岸」と呼ぶ海岸でした。

三浦半島は東京湾と相模湾を東西に分ける半島ですが、三戸海岸は相模湾側、つまり西側に向かって拡がっています。まさに夕日がぴったりの海岸です。

前日まで撮影場所は「三崎港」とばかり勝手に信じ、漁港をバックに撮るつもりでしたので広大に拡がる砂丘にでたときは「香水CMにはこっちが似合うかも」とうれしかったです。


香水CMシリーズ第5弾


今回も撮影と制作は映画学校のUTB映像アカデミー。今回、原作は当社がだし(前回の「金木犀」CMの原作はUTBさん)、実際の制作や演出、ロケハンや役者さんの選定などもろもろの手配は全部UTBさんお任せというやや、おんぶにだっこ的な撮影になりました。

今回の動画CMというかプロモーションビデオの尺は20秒〜30秒程度を予定しいます。「尺」(しゃく)とは映画用語で作品の長さです。

テレビCMの多くは15秒なので、将来を意識して(?)「短め短め」に制作する方針にしています。また、視聴者を飽きさせないという観点から短ければ短いほどよいと感じています。

編集してみないと最終的な尺は未定ですが、おそらく30秒前後。


わずか30秒の作品を一日かけて撮る


30秒の作品制作を30秒で撮影し終わることはもちろんありません。何度も撮影し直しますので時間がかかります。

重要なシーンでは演者(えんじゃ。役者)のテイク数が伸びますが、それでも自分としては朝一番に撮影を始めてお昼頃にはすべて終えて余裕の撤収か、と踏んでました。

しかし、監督や撮影クルーたちは「海を見つめる男」を「夕日に向かって海を見つめる男」で撮りたいと、とってもやる気満々。朝一番で「海を見つめる男」を撮りますが、太陽が傾き海原に夕日を落とす頃、再度「海を見つめる男」の撮影ということは、要は朝から晩まで。


ノンストップ撮影と2月の日焼け


朝の海岸は東風が強く寒さが厳しかったのですが、お昼頃から2月にしてはとっても暖かくなりそのまま夕暮れまで撮影を続けました。自宅に戻って鼻の頭や顔全体が赤く焼けており日焼けしたことを知りました。

考えてみれば、まったく日よけのない海岸で一日過ごした経験はないかもしれません。2月でも日焼けすることをはじめて体験しました。

その間、座ることもほとんどなく、食事も立ったままだったので、思い返してみて案外ハードな撮影だったことを感じました。しかし、一つ一つのカットは見事な映像です。現在スタジオにて編集中です。3月中には公開予定。

テーマは、サンダルウッド(白壇)。永遠の香りに込められた男のロマンを描きました。海岸で、はたして香水をつける男が存在するかという疑惑は残りますが、映像としては楽しめると思います。お父さん達の共感を得られるのか、また女性視聴者はどう感じるか・・・楽しみです。


動画、香水「サンダルウッド(白壇)」01
動画、香水「サンダルウッド(白壇)」02
動画、香水「サンダルウッド(白壇)」03
動画、香水「サンダルウッド(白壇)」04


想い出


「明日は三崎港で撮影、うまい魚でも食って帰るか!」が撮影前日に抱いていた漠然とした空想。

実際は静かな海岸でノンストップ撮影。昼食はホットドッグのケータリング。「撮影現場はハードで楽しい!」を実感した一日でした。

白檀は男のロマン、白檀CMを公開!


(2011-02-27)
( 香水工場の )

香る生活


香りのニュービジネス#4(ニッチ市場)

日本人の典型的な香水遍歴


当社の競合は欧米の高級ブランド、つまりインポート香水ではありません。当社のお客様とインポート香水を購入されるお客様とでは客層が分かれています。

当社お客様の典型的なプロフィールは、10代でインポート香水を楽しみながら「強すぎる」と感じたり、また結婚や出産を機に香水から遠ざかった人々です。

女性は概して香水や香りモノに関心があります。しかし「香りは好きだけど自分に合う香りがない」という理由で香水の使用を断念されているケースは非常に多いようです。


強い需要、適切な製品の欠落、香水市場はビジネスチャンス!


日本の香水市場は、需要があるのに適切な製品の不足というビジネス的空白地帯に陥っていること、そしてネットでのビジネス展開なら店舗運営が限りなく安価に行えること。

この2点がビジネス的なポテンシャルになっています。

日本の香水市場はニッチな市場ですが、そのマーケットで5%でも10%でも開拓できればおもしろいものがあります。

そして重要なことは、このビジネスはインポート香水とは違う顧客セグメントの開拓になりますので、既存の香水マーケットを荒らすのではなく香水市場全体を底上げすることになります。

やり甲斐があるマーケットだと思いませんか?香水マーケットは?


->この記事は、#4

香りのニュービジネス#4(ニッチ市場)
香りのニュービジネス#3(ネットと香りモノの相性)
香りのニュービジネス#2(日本の香水市場と創業)
香りのニュービジネス#1(背景)

(2011-02-26)
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香る生活


香りのニュービジネス#3(ネットと香りモノの相性)

ネットで香水販売を試みる


制作した香水は、当時流行し始めたばかりの「ホームページ」で販売を試みました。1996年当時サイト自体まだやや珍しく、まして香水をネットで販売した企業としては日本では最も初期の会社です。


ガールズウォーカー香水事件


他社さんのお話ですが、2001年「ガールズウォーカー」というサイトにて高級ブランド香水が爆発的に売れる「事件」が発生して香水業界の関係者を驚かせました。

香水業界だけでなく「手にとって確かめて買いたい商品はネットでは売れない」という当時の「常識」を疑わなかったすべての業界の関係者を驚愕させるものでした。

この事件はブランドがすでに確立されている商品なら「ネットでも香水が売れる!しかも爆発的に」という教訓を残しました。


未確立ブランドの試練


反面、ブランドが未確立で認知されていない商材はインターネットとの相性は最悪です。数時間で数千本売れた高級ブランド香水と、当時一日一本行くか行かないかの当社製品ではその教訓はあまりにも切実な体験でした。

無名ブランドで、しかも手にとって確認できない香りモノをネットで販売することは依然厳しいものがあります。


それでも生き残れる背景が


しかし「まったくダメ」でないという事実が重要です。創業当時、サイトへのアクセスログを見れば千人の訪問者に対して一人程度の割合でご購入いただいていました。ユニークユーザー(*2)に対するコンバージョンレート(*3)は0.1%ということになります。

もし路面店で入店されたお客様の購入率が0.1%なら店舗運営は厳しいでしょう。しかし、ネットでの店舗経営は非常に安価に行えます。

しかも地理的制約が存在しないため潜在顧客は全国規模というか全世界ですね。0.1%でもビジネス的な可能性があります。いわゆるロングテールと同じ考え方です。

(*2)ユニークユーザー:Webサイト用語。一定期間におけるユニークな訪問人数。複数回訪問した人も「1人」と数える。アクセス数を表現する用語として他にビジット(延べ訪問数)やページビューがある。
(*3)コンバージョンレート:Webサイト用語。訪問者数に対する商品購入や会員登録など実アクションが発生した割合。


(続く・・・)

->この記事は、#3

香りのニュービジネス#4(ニッチ市場)
香りのニュービジネス#3(ネットと香りモノの相性)
香りのニュービジネス#2(日本の香水市場と創業)
香りのニュービジネス#1(背景)

(2011-02-26)
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