( 香水工場の )
香る生活
敏感肌のスタッフは重宝
パッチテストってご存知ですか?化粧品メーカーが製品を開発したり、医薬品メーカーがスキンケア用の医薬品を商品化する際に、じっさいに人の肌に付けて24時間や48時間後などにアレルギーなどが出ないことを確かめる試験です。
化粧品も医薬品もそもそも設計の段階で刺激のない成分ばかりを選びますが、それら安全な成分の組み合わせにおいても刺激がないことを確かめるための試験です。
クリームやオイル、ローションなどスキンケア化粧品に限って言えば、成分のチョイスがよければ、それらのコンビネーションでも通常問題ないのですが、ここは念を入れてテストします。
当社では、パッチテストはポリシーとして原則社内で実施、もしくはボランティア的なお客様や関連会社のスタッフを募り実施します。
こんなとき敏感肌のスタッフは非常に重宝します。タイプの違うさまざまな敏感肌のスタッフがいればさらに理想的です。
秋にむけて「金木犀の練り香水」を開発中です。パッチテストは当然私もやります。左右の腕に練り香をつけて今日も出勤です。私は少々鈍感な肌のようでテストは敏感肌のスタッフが頼りです。
(2007-06-26)
化粧品も医薬品もそもそも設計の段階で刺激のない成分ばかりを選びますが、それら安全な成分の組み合わせにおいても刺激がないことを確かめるための試験です。
クリームやオイル、ローションなどスキンケア化粧品に限って言えば、成分のチョイスがよければ、それらのコンビネーションでも通常問題ないのですが、ここは念を入れてテストします。
当社では、パッチテストはポリシーとして原則社内で実施、もしくはボランティア的なお客様や関連会社のスタッフを募り実施します。
こんなとき敏感肌のスタッフは非常に重宝します。タイプの違うさまざまな敏感肌のスタッフがいればさらに理想的です。
秋にむけて「金木犀の練り香水」を開発中です。パッチテストは当然私もやります。左右の腕に練り香をつけて今日も出勤です。私は少々鈍感な肌のようでテストは敏感肌のスタッフが頼りです。
(2007-06-26)
( 香水工場の )
香る生活
生花取引所の香りの花 #1
『香る生活』は完全手作り。ネタはすべて武蔵野ワークスのスタッフが仕入れ編集も当社で行います。
次回香る生活のための取材が始まっています。今回取材させていただく会社さんの一つが「大田花き」(株式会社大田花き おおたかき)さんです。
モノレール「流通センター駅」に行ってきました。大田花きさんは「流通センター駅」から徒歩15分、海辺に面した大田市場(おおたしじょう)の中にありました。
大田花きさんと言ってもご存知の方は多くないと思います。大田花きの英名は「Ota Floriculture Auction Co.,Ltd.」。
オークションというコトバからなにやか社業の雰囲気が伝わってきますね。Floriculture(フロリカルチャ)とは「花卉(かき)、園芸、花作り」だそうです。
大田市場といえば、築地市場とともに東京の代表的な東京都中央卸売市場の一つ。
東京とその周辺の台所を預かる生鮮食料品の一大卸売市場(ホールセール・マーケット)で、そこでは青果類・野菜類や水産物が取り引きされています。
大田市場そのものは土地も建物ももろもろの権利は東京都に帰属しますが、取引の運営は一般企業に委託されています。
大田花きは、東京都から花取引を委託され、大田市場内にあって生花取引を運営している会社さんの一つでこの種の会社さんとしては日本最大手と思われます。
大田市場で取り引きされる生花は一日当たり数百万本と言われ、おそらく世界有数の巨大生花取引場でしょう。
世界有数の活気ある取引風景を見たい人は、運がいいことに取引場に設けられた見学者コースから眺めることができます。集合は午前7時。
で、なぜ大田花きさんに取材?と思われるかもしれません。
大田花きでは3年前から芳香花(ほうこうばな)の研究をされており、その成果を「香りの提案」として発信されています。一般向けというよりお花屋さんなどお花のプロフェッショナル向けへの資料提供やセミナーが中心です。
続く...
生花取引所の香りの花 #3
生花取引所の香りの花 #2
生花取引所の香りの花 #1
(2007-06-23)
次回香る生活のための取材が始まっています。今回取材させていただく会社さんの一つが「大田花き」(株式会社大田花き おおたかき)さんです。
モノレール「流通センター駅」に行ってきました。大田花きさんは「流通センター駅」から徒歩15分、海辺に面した大田市場(おおたしじょう)の中にありました。
大田花きさんと言ってもご存知の方は多くないと思います。大田花きの英名は「Ota Floriculture Auction Co.,Ltd.」。
オークションというコトバからなにやか社業の雰囲気が伝わってきますね。Floriculture(フロリカルチャ)とは「花卉(かき)、園芸、花作り」だそうです。
大田市場といえば、築地市場とともに東京の代表的な東京都中央卸売市場の一つ。
東京とその周辺の台所を預かる生鮮食料品の一大卸売市場(ホールセール・マーケット)で、そこでは青果類・野菜類や水産物が取り引きされています。
大田市場そのものは土地も建物ももろもろの権利は東京都に帰属しますが、取引の運営は一般企業に委託されています。
大田花きは、東京都から花取引を委託され、大田市場内にあって生花取引を運営している会社さんの一つでこの種の会社さんとしては日本最大手と思われます。
大田市場で取り引きされる生花は一日当たり数百万本と言われ、おそらく世界有数の巨大生花取引場でしょう。
世界有数の活気ある取引風景を見たい人は、運がいいことに取引場に設けられた見学者コースから眺めることができます。集合は午前7時。
で、なぜ大田花きさんに取材?と思われるかもしれません。
大田花きでは3年前から芳香花(ほうこうばな)の研究をされており、その成果を「香りの提案」として発信されています。一般向けというよりお花屋さんなどお花のプロフェッショナル向けへの資料提供やセミナーが中心です。
続く...
生花取引所の香りの花 #3
生花取引所の香りの花 #2
生花取引所の香りの花 #1
(2007-06-23)
【関連記事】
香りの読み物『香る生活』
( 香水工場の )
香る生活
メゾンフレグランス・シンポジウム
暑いですね。本当に暑いです。梅雨はどこにいったのでしょうか。
今日は午前中フレグランスジャーナル社の「香りの図書館」(飯田橋)で調べ物、午後は日比谷公園へ。来月業界やプレスの方々をお呼びして香水のトレンドに関するミニシンポジウムを開催することになり、会場となるレストランを下見しました。
化粧品の中でフレグランスは、スキンケアやメイク、ヘアケアなどに比較するとまったく盛り上がりを欠く分野(おかげで大手メーカーさんには見向きもされない=ありがたい!)ですが、香りに関心を抱く層は確実に増えてきています。それは肌で感じる動向です。
香水の中でもワゴンセールスなど不幸にも叩き売り状態にさらされている銘柄や商品は不明ですが、対面など顧客をきちんとフォローしながら販売しているショップさんに聞けばブランド名や芸能人御用達という肩書きで指名するお客様は激減(肩書き指名のお客様は、相変わらず多うはずですが、おそらくネットに流れていると思われる)し、自分に合う香水を捜しておられる方は増えています。
それを裏付けるように、単価が上がってきていることやリピートの強さにも「本物のフレグランス人気」の手応えを感じるそうです。
それは私自身感じていることで、では、そろそろこんへんで「クリエイターフレグランス」や「メゾンフレグランス」にもスポットを当てませんか?という趣旨でティータイム・シンポジウムを他社さん共催する企てを立てました。
しかも、柄にもなく少ししゃべらせていただけることになり、張り切っています。
(2007-06-21)
今日は午前中フレグランスジャーナル社の「香りの図書館」(飯田橋)で調べ物、午後は日比谷公園へ。来月業界やプレスの方々をお呼びして香水のトレンドに関するミニシンポジウムを開催することになり、会場となるレストランを下見しました。
化粧品の中でフレグランスは、スキンケアやメイク、ヘアケアなどに比較するとまったく盛り上がりを欠く分野(おかげで大手メーカーさんには見向きもされない=ありがたい!)ですが、香りに関心を抱く層は確実に増えてきています。それは肌で感じる動向です。
香水の中でもワゴンセールスなど不幸にも叩き売り状態にさらされている銘柄や商品は不明ですが、対面など顧客をきちんとフォローしながら販売しているショップさんに聞けばブランド名や芸能人御用達という肩書きで指名するお客様は激減(肩書き指名のお客様は、相変わらず多うはずですが、おそらくネットに流れていると思われる)し、自分に合う香水を捜しておられる方は増えています。
それを裏付けるように、単価が上がってきていることやリピートの強さにも「本物のフレグランス人気」の手応えを感じるそうです。
それは私自身感じていることで、では、そろそろこんへんで「クリエイターフレグランス」や「メゾンフレグランス」にもスポットを当てませんか?という趣旨でティータイム・シンポジウムを他社さん共催する企てを立てました。
しかも、柄にもなく少ししゃべらせていただけることになり、張り切っています。
(2007-06-21)
( 香水工場の )
香る生活
東久留米
一週間前に投稿した記事の追加です。
東久留米の蒸留器メーカーさんを訪問したついでに駅の回りを炎天下の中うろつきました。私が上京してはじめて住んだ街が東久留米でした。
東久留米に数ヶ月間暮らしたのですが、はじめて西武池袋線の東久留米の小さな小さな駅に降り立ったときの記憶はまだ残っています。
「東京とはいえ、相当田舎に来たもんだ」
田園と山野が点在する光景に驚きました。
歩いて数分で清流の小川が流れており今風に言えば「癒される」光景でした。おそらくさらに昔は『となりのトトロ』と同じ田園風景だったでしょう。
あれから20年以上経過した東久留米は激変していました。
(2007-06-20)
東久留米の蒸留器メーカーさんを訪問したついでに駅の回りを炎天下の中うろつきました。私が上京してはじめて住んだ街が東久留米でした。
東久留米に数ヶ月間暮らしたのですが、はじめて西武池袋線の東久留米の小さな小さな駅に降り立ったときの記憶はまだ残っています。
「東京とはいえ、相当田舎に来たもんだ」
田園と山野が点在する光景に驚きました。
歩いて数分で清流の小川が流れており今風に言えば「癒される」光景でした。おそらくさらに昔は『となりのトトロ』と同じ田園風景だったでしょう。
あれから20年以上経過した東久留米は激変していました。
(2007-06-20)
( 香水工場の )
香る生活
水蒸気蒸留、ハーブのディープな楽しみ方
精油(エッセンシャル・オイル)が水蒸気蒸留から採れることはよく知られています。
ハーブ栽培の愛好家は、最初は我が家の食卓の香味としてバジルやパセリ、ルッコラ、シソなど植えて、香り足しと生の葉をそのまま料理に落とす程度から始める人が多いと思いますが、そのうち乾燥させてハーブティーにしたりお酒に混ぜたりいろいろ利用範囲が広がっていきます。
そして、最終的には蒸留してエッセンシャル・オイルやハーブウォーターを採取して手作りコスメや手作りアロマテラピーまで行ってしまう愛好家の皆さんも少なくないようです。特に一定の広さの畑を持てる方なら自家製エッセンシャル・オイルには心惹かれるものがあるのではないでしょうか?
ドライフラワーなどで蒸留することもできますが、お花の最高のエッセンスを採るには摘み立てが一番。自分の畑がないと最高の精油は採れません。
実は武蔵野ワークスも会社で小さな畑を所有したいと考えています。バラやハーブなどを自社栽培し精油精製を行う予定です。もちろん実験用もしくは限定リリースのための製品用です。通常のプロダクトラインに採用するには、とても量・質ともに安定供給が望めないことがわかっているからです。
近場で借りれる小さな畑がないか不動産屋さんに相談していますが、実現したらスタッフには通常業務に農作業が加わります。
武蔵野ワークスが仕入れるエッセンシャル・オイルは現状ほとんど海外からの輸入です。残念ながら日本では精油生産を目的としたハーブ農場は少なくまた産業目的の精油蒸留所も多くありません。当然蒸留器を生産している企業も多くありません。
機会があれば、日本のハーブ産地や蒸留所(蒸留所は刈り取ったハーブの鮮度が落ちないうちに運び込めるように通常ハーブ畑の近くに建てます)の取材をしたいとかねがね考えていますが、その一部として先週、蒸留器を制作している会社さん(東京都東久留米市)にお話を聞いてきました。当社がある国分寺から車なら30分程度で行くことができるという立地のよさがラッキーでした。
その前に・・・蒸留器とは何でしょう?
蒸留とは加熱によって液体を気化させる行為を指し、そのための装置が蒸留器です。たとえば、水を蒸留する場合、水を沸騰させ水蒸気を生成させることが蒸留で、その水蒸気を冷却して再度水に戻したものが蒸留水です。
蒸留水は異物が取り除かれるため純度が高いことが特徴です。日本酒やワインを蒸留するとそれぞれ焼酎、ブランデーといった蒸留酒になります。ウイスキーもスコッチも蒸留されてできた蒸留酒です。
蒸留器は、ごく単純にいえば、原料を加熱・沸騰させるタンクと蒸気を冷却し、その結果生成された液体を貯めるタンク、及びそれらをつなぐパイプの3パーツで構成されています(実際はもっと複雑です)。
精油精製用の蒸留器
さて、ハーブの精油はどのように採取するのでしょうか?グレープフルーツやオレンジなどの柑橘系はその皮を低温のまま圧搾しますが、多くのハーブは「水蒸気蒸留法」によって精油を取り出します。
水を焚き、立ち上る水蒸気がハーブを通過する過程でハーブの細胞壁が壊され内部のエッセンスが水蒸気とともに放出されます。それを冷やすと水蒸気は水に戻りますが、その水にはハーブエッセンスが含まれ(ハーブウォーター)、その上澄みとして精油がたまるという仕組みです。
東久留米の会社さんの蒸留器
会社名は許可が出ませんでしたのでここでは公開できませんが、仮に○○技研と呼びます。
○○技研はプラントの設計事務所。本業は様々なプラントの設計を行っていますが、7年くらい前に事業拡大というより社長さんの趣味の延長線上で蒸留器を開発してみたのが始まりです。
「本当はハーブ園やハーブ教室などからの需要を見込んでいたのですが、作ってみると国の研究機関や、業務用、農林試験場などからの問い合わせがほとんどでした。まあ、個人で使うには大きすぎるし、ハーブ園や教室でも、やはり大きかったんでしょうね」
と笑いながら答えていただきました。原料タンクの直径が45cm。ちょっと考えただけでも原料タンクを満たせるだけのハーブを入れるのは個人やちょっとしたハーブ園ではかなりハードルが高そうです。
「そんなことがあって、今度こそ家庭用の小型卓上蒸留器を開発しようかと考えています」
といって部品を見せてくれましたが、試作段階とのこと。
「ある程度試作したんですが、長いことそのままになっているですよ」
お聞きすれば本業の方が多忙になり、ミニ蒸留器の開発は宙ぶらりん状態。蒸留そのものは昔から普及している技術で、蒸留器の開発は、完成度の善し悪しはあるとしても特殊な技術力は要求されないとのこと。
しかし、個人向け・家庭用ミニ蒸留器は、実験器材のような見栄えになったら消費者には受け入れてもらえないので「インテリアとしても可愛い、あるいは趣のあるデザインにするのが、どうも大変でネ〜」と社長さんはニッコリです。
現状、家庭用ミニ蒸留器のリリースは未定とのこと。またすでにリリースしている業務向け蒸留器も多忙のため現在は一時生産を休止しているそうです。
想定外のお客様からの問い合わせはありますか?
「面白いところではお茶屋さんや漢方薬のお店ですかね。私はエッセンシャル・オイルの精製用を想定していましたが、蒸留という行程は、食品や医薬品を作る行程に応用できます。
お酒だって造れますし、薬も作れます。石油の精製にも・・・驚くべき問い合わせも多いのでびっくりです。お取引できないケースも多々あります。化学装置屋さんには、どうしても多少付いて回る問題なんですけどね」
家庭用ミニ蒸留器を近い将来リリースされる可能性はありますか?
「ハーブ蒸留人口増えれば。それと、私のデザインがよくなれば、という条件がつきますけど」
現在、日本中で数十基稼働している○○技研の蒸留器。日本の精油カルチャーに貢献してくれることを祈ります。
(2007-06-13)
ハーブ栽培の愛好家は、最初は我が家の食卓の香味としてバジルやパセリ、ルッコラ、シソなど植えて、香り足しと生の葉をそのまま料理に落とす程度から始める人が多いと思いますが、そのうち乾燥させてハーブティーにしたりお酒に混ぜたりいろいろ利用範囲が広がっていきます。
そして、最終的には蒸留してエッセンシャル・オイルやハーブウォーターを採取して手作りコスメや手作りアロマテラピーまで行ってしまう愛好家の皆さんも少なくないようです。特に一定の広さの畑を持てる方なら自家製エッセンシャル・オイルには心惹かれるものがあるのではないでしょうか?
ドライフラワーなどで蒸留することもできますが、お花の最高のエッセンスを採るには摘み立てが一番。自分の畑がないと最高の精油は採れません。
実は武蔵野ワークスも会社で小さな畑を所有したいと考えています。バラやハーブなどを自社栽培し精油精製を行う予定です。もちろん実験用もしくは限定リリースのための製品用です。通常のプロダクトラインに採用するには、とても量・質ともに安定供給が望めないことがわかっているからです。
近場で借りれる小さな畑がないか不動産屋さんに相談していますが、実現したらスタッフには通常業務に農作業が加わります。
武蔵野ワークスが仕入れるエッセンシャル・オイルは現状ほとんど海外からの輸入です。残念ながら日本では精油生産を目的としたハーブ農場は少なくまた産業目的の精油蒸留所も多くありません。当然蒸留器を生産している企業も多くありません。
機会があれば、日本のハーブ産地や蒸留所(蒸留所は刈り取ったハーブの鮮度が落ちないうちに運び込めるように通常ハーブ畑の近くに建てます)の取材をしたいとかねがね考えていますが、その一部として先週、蒸留器を制作している会社さん(東京都東久留米市)にお話を聞いてきました。当社がある国分寺から車なら30分程度で行くことができるという立地のよさがラッキーでした。
その前に・・・蒸留器とは何でしょう?
蒸留とは加熱によって液体を気化させる行為を指し、そのための装置が蒸留器です。たとえば、水を蒸留する場合、水を沸騰させ水蒸気を生成させることが蒸留で、その水蒸気を冷却して再度水に戻したものが蒸留水です。
蒸留水は異物が取り除かれるため純度が高いことが特徴です。日本酒やワインを蒸留するとそれぞれ焼酎、ブランデーといった蒸留酒になります。ウイスキーもスコッチも蒸留されてできた蒸留酒です。
蒸留器は、ごく単純にいえば、原料を加熱・沸騰させるタンクと蒸気を冷却し、その結果生成された液体を貯めるタンク、及びそれらをつなぐパイプの3パーツで構成されています(実際はもっと複雑です)。
精油精製用の蒸留器
さて、ハーブの精油はどのように採取するのでしょうか?グレープフルーツやオレンジなどの柑橘系はその皮を低温のまま圧搾しますが、多くのハーブは「水蒸気蒸留法」によって精油を取り出します。
水を焚き、立ち上る水蒸気がハーブを通過する過程でハーブの細胞壁が壊され内部のエッセンスが水蒸気とともに放出されます。それを冷やすと水蒸気は水に戻りますが、その水にはハーブエッセンスが含まれ(ハーブウォーター)、その上澄みとして精油がたまるという仕組みです。
東久留米の会社さんの蒸留器
会社名は許可が出ませんでしたのでここでは公開できませんが、仮に○○技研と呼びます。
○○技研はプラントの設計事務所。本業は様々なプラントの設計を行っていますが、7年くらい前に事業拡大というより社長さんの趣味の延長線上で蒸留器を開発してみたのが始まりです。
「本当はハーブ園やハーブ教室などからの需要を見込んでいたのですが、作ってみると国の研究機関や、業務用、農林試験場などからの問い合わせがほとんどでした。まあ、個人で使うには大きすぎるし、ハーブ園や教室でも、やはり大きかったんでしょうね」
と笑いながら答えていただきました。原料タンクの直径が45cm。ちょっと考えただけでも原料タンクを満たせるだけのハーブを入れるのは個人やちょっとしたハーブ園ではかなりハードルが高そうです。
「そんなことがあって、今度こそ家庭用の小型卓上蒸留器を開発しようかと考えています」
といって部品を見せてくれましたが、試作段階とのこと。
「ある程度試作したんですが、長いことそのままになっているですよ」
お聞きすれば本業の方が多忙になり、ミニ蒸留器の開発は宙ぶらりん状態。蒸留そのものは昔から普及している技術で、蒸留器の開発は、完成度の善し悪しはあるとしても特殊な技術力は要求されないとのこと。
しかし、個人向け・家庭用ミニ蒸留器は、実験器材のような見栄えになったら消費者には受け入れてもらえないので「インテリアとしても可愛い、あるいは趣のあるデザインにするのが、どうも大変でネ〜」と社長さんはニッコリです。
現状、家庭用ミニ蒸留器のリリースは未定とのこと。またすでにリリースしている業務向け蒸留器も多忙のため現在は一時生産を休止しているそうです。
想定外のお客様からの問い合わせはありますか?
「面白いところではお茶屋さんや漢方薬のお店ですかね。私はエッセンシャル・オイルの精製用を想定していましたが、蒸留という行程は、食品や医薬品を作る行程に応用できます。
お酒だって造れますし、薬も作れます。石油の精製にも・・・驚くべき問い合わせも多いのでびっくりです。お取引できないケースも多々あります。化学装置屋さんには、どうしても多少付いて回る問題なんですけどね」
家庭用ミニ蒸留器を近い将来リリースされる可能性はありますか?
「ハーブ蒸留人口増えれば。それと、私のデザインがよくなれば、という条件がつきますけど」
現在、日本中で数十基稼働している○○技研の蒸留器。日本の精油カルチャーに貢献してくれることを祈ります。
(2007-06-13)
( 香水工場の )
香る生活
世界の化粧品メーカー・ランキング
世界の化粧品メーカーのトップはどこでしょうか?それを調べるには便利なランキング・データがあります。
『月刊 国際商業』(国際商業出版)には毎年、世界の化粧品メーカーランキングが掲載されます。
トップ10を見てみましょう。
最新のランキングデータのトップ10は下記のとおりです。
毎度のことながら「わあ〜、あいかわらずロレアルはスゴイ!」と圧倒されます。
ロレアル社の強力なプレゼンスに感嘆符までを付けましたが、リストデータの方は「化粧品・トイレタリー」というカテゴリーになっています。
トイレタリーが入るとやはり米P&Gの力は圧倒的です。
P&G社は、近年ですとウェラやジレットなど買収していますが、M&A戦略は留まり知らずで、とにかく巨大化することで毎年売上げをゴッそりと上乗せしていく感じです。
グローバル化が加速する現在ではM&A戦略は止むどころか、すべての業種においてさらに拡大するでしょうから、最終的に世界のトイレタリーメーカーといえば、P&G・ユニリーバ・コルゲートで決まり。
あとはとことんニッチな分野で生き残る無数の「キラ星極小メーカー」しか残らないのではないかと思います。
(単位:億ドル)
1 P&G 米 380.0
2 ユニリーバ 英 216.0
3 ロレアル 仏 180.0
4 コルゲート・バリモリーフ 米 91.0
5 ヘンケル 独 75.0
6 花王 日 71.0
7 リキット・ベンキザー 英 67.0
8 S・C・ジョンソン 米 65.0
9 資生堂 日 60.0
10 エスティローダー 米 58.0
化粧品とトイレタリーは分けがたいため、世界の化粧品メーカー・ランキングは海外の調査会社のデータを引いてもたいてい「化粧品・トイレタリー」でくくられており、いわゆる高級なブランドイメージを維持する化粧品メーカーだけを抽出すると、異論は多いと思いますが、私的には、下記のランキングになります:
No.1 ロレアル 180億ドル
No.2 資生堂 60億ドル
No.3 エスティローダー 5億ドル
資生堂とエスティローダーはほぼ同じというより、会計や調査のし方、為替レートの変動を考えると順位付け不可能です。それにしても、ロレアル社の強さはやはり圧倒的です。
(2007-06-10)
『月刊 国際商業』(国際商業出版)には毎年、世界の化粧品メーカーランキングが掲載されます。
トップ10を見てみましょう。
最新のランキングデータのトップ10は下記のとおりです。
毎度のことながら「わあ〜、あいかわらずロレアルはスゴイ!」と圧倒されます。
ロレアル社の強力なプレゼンスに感嘆符までを付けましたが、リストデータの方は「化粧品・トイレタリー」というカテゴリーになっています。
トイレタリーが入るとやはり米P&Gの力は圧倒的です。
P&G社は、近年ですとウェラやジレットなど買収していますが、M&A戦略は留まり知らずで、とにかく巨大化することで毎年売上げをゴッそりと上乗せしていく感じです。
グローバル化が加速する現在ではM&A戦略は止むどころか、すべての業種においてさらに拡大するでしょうから、最終的に世界のトイレタリーメーカーといえば、P&G・ユニリーバ・コルゲートで決まり。
あとはとことんニッチな分野で生き残る無数の「キラ星極小メーカー」しか残らないのではないかと思います。
(単位:億ドル)
1 P&G 米 380.0
2 ユニリーバ 英 216.0
3 ロレアル 仏 180.0
4 コルゲート・バリモリーフ 米 91.0
5 ヘンケル 独 75.0
6 花王 日 71.0
7 リキット・ベンキザー 英 67.0
8 S・C・ジョンソン 米 65.0
9 資生堂 日 60.0
10 エスティローダー 米 58.0
化粧品とトイレタリーは分けがたいため、世界の化粧品メーカー・ランキングは海外の調査会社のデータを引いてもたいてい「化粧品・トイレタリー」でくくられており、いわゆる高級なブランドイメージを維持する化粧品メーカーだけを抽出すると、異論は多いと思いますが、私的には、下記のランキングになります:
No.1 ロレアル 180億ドル
No.2 資生堂 60億ドル
No.3 エスティローダー 5億ドル
資生堂とエスティローダーはほぼ同じというより、会計や調査のし方、為替レートの変動を考えると順位付け不可能です。それにしても、ロレアル社の強さはやはり圧倒的です。
(2007-06-10)
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