( 香水工場の )
香る生活
キンモクセイの花の一生
写真でたどる花の一生、人生と似ているな (2019/11/06)
( 可憐な姿がまぶしい今年のキンモクセイ )
今年のキンモクセイの開花は、例年になく遅くかつ長く咲いていました。
東京の場合、過去10年くらい、キンモクセイは9月中旬~下旬に開花していましたが、今年は10月中旬。
だいたい3~4日で散るキンモクセイも今年は、10日くらいと長い期間、咲いてくれました。
毎日公園に通い、ある一本の樹木の花を写真に。
可憐なキンモクセイの花の一生をご覧下さい。
( 10月11日・・蕾、膨らむ )
( 10月12日・・開花近し )
( 10月13日・・形はっきり )
( 10月14日・・開花前夜、明日には咲きそう )
( 10月15日・・祝・開花! )
( 10月16日・・満開、人で言えば、若々しく輝く20代といったところか )
( 10月17日・・ )
( 10月18日・・輝く30代といったところ )
( 10月19日・・脂がのってきた40代 )
( 10月20日・・自信と貫禄の50代 )
( 10月21日・・熟練の60代 )
( 10月22日・・強風で一部の花が散る )
( 10月23日・・強風と雨で、美しいまま、ほとんどの花が落ち、今年のキンモクセイは終了 )
(2019-11-06)
( 可憐な姿がまぶしい今年のキンモクセイ )
2019年のレビュー
今年のキンモクセイの開花は、例年になく遅くかつ長く咲いていました。
東京の場合、過去10年くらい、キンモクセイは9月中旬~下旬に開花していましたが、今年は10月中旬。
だいたい3~4日で散るキンモクセイも今年は、10日くらいと長い期間、咲いてくれました。
毎日公園に通い、ある一本の樹木の花を写真に。
可憐なキンモクセイの花の一生をご覧下さい。
日ごとの花
( 10月11日・・蕾、膨らむ )
( 10月12日・・開花近し )
( 10月13日・・形はっきり )
( 10月14日・・開花前夜、明日には咲きそう )
( 10月15日・・祝・開花! )
( 10月16日・・満開、人で言えば、若々しく輝く20代といったところか )
( 10月17日・・ )
( 10月18日・・輝く30代といったところ )
( 10月19日・・脂がのってきた40代 )
( 10月20日・・自信と貫禄の50代 )
( 10月21日・・熟練の60代 )
( 10月22日・・強風で一部の花が散る )
( 10月23日・・強風と雨で、美しいまま、ほとんどの花が落ち、今年のキンモクセイは終了 )
(2019-11-06)
( 香水工場の )
香る生活
調香セミナーのレビュー
香水作りって楽しい!が、複雑な気持ちも (2019/11/03)
( 短時間集中、実習ベースの調香体験セミナー、2019/11/02 京成バラ園にて )
今年も無事、京成バラ園さんでのセミナーを終了しました。
もう10年以上やっているので、慣れているものの、開始時間が近づき、会場が参加者で埋まりかけてくると、やはり若干緊張してきますね。
適度な緊張感、嫌いでないです。
調香って何?
パフューマーって何?
という話から、調香して香水作りの実習にまで入っていきますので、まあ普通は無茶なんですけどな、とりあえず香水クリエーションを体験しちゃうというセミナーです。
ただ、完全エンタメ型の遊びでなく、本物の調香を体験してもらう点が、当社セミナーのウリ。
「プロのパフューマーならこうします、が、みなさんは初心者なので、今日はこうします」などプロのやり方と比較しながら進めます。
たとえば、プロなら一つ一つの香料を混ぜる際、分量を厳密に計測しますが、体験セミナーではオモチャみたいなスポイトで計量したり。
プロなら500種類くらいの単品香料からチョイスしますが、セミナーで参加者に与えられた単品香料はわずか9種類。
初心者の香り作りは、どうしても出たとこ勝負の香りになるが、プロならターゲットの香りを狙って近づけてくるなど伝えます。
1時間のセミナーですが、もうあっという間に終わります。
「香水作りって案外、簡単でしょ?」と数人に聞いて回りましたが、いろいろな反応でした。
まあ、しかし、香水のクリエーションは、誰にとっても入りやすいことは確か。
ただ「香り作りは楽しい!」とわかり、では実際にパフューマーを目指すという話になると、そもそもパフューマーの求人は今日ほぼない。
(世界的な現象、大手香料会社さんが M&A を繰り返すことも一因)
プロを目指すわけでなく趣味として続けたいという場合でさえ厳しい。
香料の入手問題、香料会社さんの販売ロットは大きいので、一般の人は手を出せない。
ですので、体験から次のステップやプロフェッショナルコースへ進みたい人がいる場合、弊社では、それを提供できない、これが内心微妙なところ。
(2019-11-03)
( 短時間集中、実習ベースの調香体験セミナー、2019/11/02 京成バラ園にて )
10年やっている体験セミナー
今年も無事、京成バラ園さんでのセミナーを終了しました。
もう10年以上やっているので、慣れているものの、開始時間が近づき、会場が参加者で埋まりかけてくると、やはり若干緊張してきますね。
適度な緊張感、嫌いでないです。
セミナーの内容
調香って何?
パフューマーって何?
という話から、調香して香水作りの実習にまで入っていきますので、まあ普通は無茶なんですけどな、とりあえず香水クリエーションを体験しちゃうというセミナーです。
ただ、完全エンタメ型の遊びでなく、本物の調香を体験してもらう点が、当社セミナーのウリ。
「プロのパフューマーならこうします、が、みなさんは初心者なので、今日はこうします」などプロのやり方と比較しながら進めます。
たとえば、プロなら一つ一つの香料を混ぜる際、分量を厳密に計測しますが、体験セミナーではオモチャみたいなスポイトで計量したり。
プロなら500種類くらいの単品香料からチョイスしますが、セミナーで参加者に与えられた単品香料はわずか9種類。
初心者の香り作りは、どうしても出たとこ勝負の香りになるが、プロならターゲットの香りを狙って近づけてくるなど伝えます。
プロフェッショナルコースが問題だ
1時間のセミナーですが、もうあっという間に終わります。
「香水作りって案外、簡単でしょ?」と数人に聞いて回りましたが、いろいろな反応でした。
まあ、しかし、香水のクリエーションは、誰にとっても入りやすいことは確か。
ただ「香り作りは楽しい!」とわかり、では実際にパフューマーを目指すという話になると、そもそもパフューマーの求人は今日ほぼない。
(世界的な現象、大手香料会社さんが M&A を繰り返すことも一因)
プロを目指すわけでなく趣味として続けたいという場合でさえ厳しい。
香料の入手問題、香料会社さんの販売ロットは大きいので、一般の人は手を出せない。
ですので、体験から次のステップやプロフェッショナルコースへ進みたい人がいる場合、弊社では、それを提供できない、これが内心微妙なところ。
(2019-11-03)
( 香水工場の )
香る生活
メルカリ転売、悩ましい
ベタガードを転売しても儲からないですよ・・ (2019/10/31)
( コスメ会社なら、どこもこれがホンネ )
明日から ダブルベタ が始まる。
当社のハンドクリーム、ベタガードをお得に購入いただける企画である。
たんなるセールだ。
が、年中やっている怪しい閉店セールとは訳が違う、ベタガードを愛してくださるベタガード・ファンのための感謝セールである。
売上を伸ばしたい!という下心ではじめたセールだが、今はそういう気持ちはない。
ひたすらベタガード・ファンに喜んでもらいたい、ベタガードでハッピーになってもらいたい。
そして、購入者の99%がベタガード・ファンだと信じている。
しかし、このセールを転売に利用する人々も存在する。近年、当社製品も、メルカリで転売されているケースを目にするようになった。
中には、当社の後払いのコンビニ決済を利用し、繰り返し商品を入手して支払いせず、そのままメルカリで横流しというケースもあった。
(このケースに関しては詐欺の疑いで警察に届けた)
転売の人々は商売が目的なので、商材は問わない。
転売目的でダブルベタに来る人々は、別にベタガードが好きなわけではないし、それどころか商品自体試したことすらないかもしれない。
当社では、メルカリ転売が目的で購入される方々には、販売を辞退している。
ただし、転売目的かどうかは判断できないので、事実上、チェックは不可能だが、意思表示は明確にしたい。
それに転売目的の方にもダブルベタはお勧めしない。これは純粋にビジネス上のメリットから判断してもらえればわかる。
(1) ベタガードの単価は、転売するにはあまりにも安すぎる
こういう商材を手間暇かけて転売しても苦労ばかりが多く効率が悪い
(2) 何かあった際のサポート
販売後、商品に関する何らかのトラブルが発生した際、どうする?
コスメメーカーはサポートしない
メルカリなどメーカーから管理できないルートを経由した商品に関しては、サポートは期待できない。
当社に限らず、コスメメーカーは、第三者を経由したモノに対してサポートを渋る。だいたいは、購入元に問い合わせてほしいという返答になる。
コスメ業界では、「正規ルートでないものは責任を負わない」旨の注意喚起を明記するメーカーが増えてきている。
このように、当社製品をメルカリで出品されている人々に対して複雑な気持ちになるが、それはあくまで「はなから転売目的」の人々だけである。
ベタガードが好きで、たくさん買ったものの、結果的に使い切れずのメルカリ出品なら、ムダに廃棄されるより歓迎したい。
【関連記事】
※メルカリ転売、悩ましい
※ベタガード、2019年秋冬のおしらせ
※ベタガード、年間2万個計画
※ベタガードの普及度をちょっとだけ実感
(2019-10-31)
( コスメ会社なら、どこもこれがホンネ )
ダブルベタと転売
明日から ダブルベタ が始まる。
当社のハンドクリーム、ベタガードをお得に購入いただける企画である。
たんなるセールだ。
が、年中やっている怪しい閉店セールとは訳が違う、ベタガードを愛してくださるベタガード・ファンのための感謝セールである。
売上を伸ばしたい!という下心ではじめたセールだが、今はそういう気持ちはない。
ひたすらベタガード・ファンに喜んでもらいたい、ベタガードでハッピーになってもらいたい。
そして、購入者の99%がベタガード・ファンだと信じている。
しかし、このセールを転売に利用する人々も存在する。近年、当社製品も、メルカリで転売されているケースを目にするようになった。
中には、当社の後払いのコンビニ決済を利用し、繰り返し商品を入手して支払いせず、そのままメルカリで横流しというケースもあった。
(このケースに関しては詐欺の疑いで警察に届けた)
はなからネット転売が目的?
転売の人々は商売が目的なので、商材は問わない。
転売目的でダブルベタに来る人々は、別にベタガードが好きなわけではないし、それどころか商品自体試したことすらないかもしれない。
当社では、メルカリ転売が目的で購入される方々には、販売を辞退している。
ただし、転売目的かどうかは判断できないので、事実上、チェックは不可能だが、意思表示は明確にしたい。
それに転売目的の方にもダブルベタはお勧めしない。これは純粋にビジネス上のメリットから判断してもらえればわかる。
(1) ベタガードの単価は、転売するにはあまりにも安すぎる
こういう商材を手間暇かけて転売しても苦労ばかりが多く効率が悪い
(2) 何かあった際のサポート
販売後、商品に関する何らかのトラブルが発生した際、どうする?
コスメメーカーはサポートしない
コスメ会社のメルカリ転売に対する自衛策
メルカリなどメーカーから管理できないルートを経由した商品に関しては、サポートは期待できない。
当社に限らず、コスメメーカーは、第三者を経由したモノに対してサポートを渋る。だいたいは、購入元に問い合わせてほしいという返答になる。
コスメ業界では、「正規ルートでないものは責任を負わない」旨の注意喚起を明記するメーカーが増えてきている。
結果的に転売になった場合
このように、当社製品をメルカリで出品されている人々に対して複雑な気持ちになるが、それはあくまで「はなから転売目的」の人々だけである。
ベタガードが好きで、たくさん買ったものの、結果的に使い切れずのメルカリ出品なら、ムダに廃棄されるより歓迎したい。
【関連記事】
※メルカリ転売、悩ましい
※ベタガード、2019年秋冬のおしらせ
※ベタガード、年間2万個計画
※ベタガードの普及度をちょっとだけ実感
(2019-10-31)
( 香水工場の )
香る生活
ミルラ、ついで話
映画『コナン・ザ・グレート』を思い出してしまうミルラの樹木 (2019/10/25)
( これがミルラの樹木。松のようにゴツゴツとして逞しい。この木の樹脂が固まりミルラとなる ※写真は shutterstock から購入 )
今日の記事は、前回の「クレオパトラの香水?」の続きです。
クレオパトラの香水はミルラベースだったという話でした。
ミルラの日本語は「没薬」(もつやく)。
理由はわからないが、「ぼつやく」でなく「もつやく」と読む。
素直に読めないため「モツヤク」とカタカナ表記も増えてきた。没薬はもともと中国語。日本には漢方薬としてもたらされたのでしょう。
「ミルラ (Myrrha)」というコトバは、ラテン語の「Myrrha」から来ているようだ。
ラテン語の読み方は、私には確認の方法がないのでわからない。
しかし、発音辞典「Frovo」にスペイン人による発音があったので確認すると「ミルラ」と聞こえるから、あの辺ではミルラと言っているのだろう。
ちなみに、英語では一般に「Myrrh」と表記し発音は「マー」。
ミルラの知名度を大きく上げている要因に聖書がある。
聖書は、言うまでもなく史上最大の発行部数を誇るベストセラー。その新約聖書の中にイエス様の誕生場面がある。
数多くの映画や絵本になっているので、聖書を読まない人でも何らかの形で接したはずだ。
話はこうだ、イエス様が生まれたとき、星に導かれて東方の三賢者(ナゾな人々)がやってきて、乳香・ミルラ・黄金を贈り物としてささげた。
私も子供時分に聞いたが、「黄金はわかるけど、乳香? ミルラ?・・何?」だった。
乳香・ミルラ、ともに樹脂系の香料で、現在でも香水やお香の原料となり、食品添加物(フレーバー)としても利用される。
特筆すべき点は、黄金と乳香・ミルラが同列に扱われている点である。
現在、ゴールドの価格は、米中貿易摩擦で急に値を上げてき、数年前と比較するとかなり高めだが、1g = 5千円。
ゴールドに並び立つ価値がある香料は、現在では、そう簡単に見つからない。
しかし、当時、香料はゴールド並みか、それ以上だったかもしれない。
ミルラは香水の原料として使われると上に書いたが、私の印象では、それほど一般的でない。
少なくとも当社の香水には配合されていない。
香水の原料としては、ミルラより乳香 (フランキセンス) の方が印象は強い。
ミルラは、コンミフォラ・ミルラという樹木の樹脂で、まあ、松ヤニのようなものを空想いただければ遠くない。
焚けば、松ヤニのような香りを醸し出す。
好きかと言われれば、好みは分かれるが、瞑想系の香りとされ、古代のアラブの宗教儀式では欠かせない。
私自身の感想は、ミルラを焚くと「モスクに入ったとき感じる厳かな雰囲気」を思い出させる。
いや、モスクに通っているわけではない。トルコに旅行した際、観光客向けのモスクなどで感じた香りという程度。
ミルラを焚いている動画はないかなと探したら → How to burn frankincense and myrrh (乳香とミルラの焚き方) という動画があったので興味ある方は楽しんでほしい。
(この動画では炭火で焚いているが、香料と炭火の間に塩を敷いている、この方が長くゆっくり、かつ煙が少なく燃えるそうだ、知らなかった)
ミルラ入りの香水はあまり知らないので、ネット検索したら下記のリストを見つけた。
受け売り情報だが、参考にしていただきたい。
・Myrrhiad Huitieme Art Parfums
・Myrrhe Ardente Annick Goutal
・Frankincense and Myrrh Czech & Speake
・Myrrhe & Merveilles Keiko Mecheri
・Myrrhae L`Erbolario
・No10 Myrrhe Prada
・Frankincense - Myrrh - Rose Maroc Regina Harris
・La Myrrhe Serge Lutens
この話題を書きたかったために、ここまで引きずってきた。
上の写真はミルラの木だが、私は実物を見たことがない。
で、この写真を見て、これはどこかで見た樹木のような、と感じた。
思えば、私が好きな映画『コナン・ザ・グレート』に出てきたあの樹木ではないかと映画を探してみた。
『コナン・ザ・グレート』、原題『Conan the Barbarian (コナン・ザ・野人)』は、1982年公開のアメリカ映画、シュワちゃんの初主演映画だったと思う。
母を殺されたコナンが、憎き邪教の教祖を打ち倒し、復習を果たすという大スペクタクル・エンタメ、日本で言えば『真田十勇士』のようなものかなと感じている。
少年たちが、こういうストーリーに熱狂するのは、日本もアメリカも同じだ。
で、下の写真は、敵のワナに陥り、コナンが砂漠の樹木に磔にされた場面。
(ジリジリを照りつける太陽に、少年たちは気を揉みながら見守ったものだ)
どうです?
今見ると、これはミルラの樹木に違いない、と思ったりする。
( この巨木はミルラの木ではなかろうか? )
(2019-10-25)
( これがミルラの樹木。松のようにゴツゴツとして逞しい。この木の樹脂が固まりミルラとなる ※写真は shutterstock から購入 )
ミルラとは?
今日の記事は、前回の「クレオパトラの香水?」の続きです。
クレオパトラの香水はミルラベースだったという話でした。
ミルラの日本語は「没薬」(もつやく)。
理由はわからないが、「ぼつやく」でなく「もつやく」と読む。
素直に読めないため「モツヤク」とカタカナ表記も増えてきた。没薬はもともと中国語。日本には漢方薬としてもたらされたのでしょう。
「ミルラ (Myrrha)」というコトバは、ラテン語の「Myrrha」から来ているようだ。
ラテン語の読み方は、私には確認の方法がないのでわからない。
しかし、発音辞典「Frovo」にスペイン人による発音があったので確認すると「ミルラ」と聞こえるから、あの辺ではミルラと言っているのだろう。
ちなみに、英語では一般に「Myrrh」と表記し発音は「マー」。
イエスの誕生とともに
ミルラの知名度を大きく上げている要因に聖書がある。
聖書は、言うまでもなく史上最大の発行部数を誇るベストセラー。その新約聖書の中にイエス様の誕生場面がある。
数多くの映画や絵本になっているので、聖書を読まない人でも何らかの形で接したはずだ。
話はこうだ、イエス様が生まれたとき、星に導かれて東方の三賢者(ナゾな人々)がやってきて、乳香・ミルラ・黄金を贈り物としてささげた。
私も子供時分に聞いたが、「黄金はわかるけど、乳香? ミルラ?・・何?」だった。
乳香・ミルラ、ともに樹脂系の香料で、現在でも香水やお香の原料となり、食品添加物(フレーバー)としても利用される。
特筆すべき点は、黄金と乳香・ミルラが同列に扱われている点である。
現在、ゴールドの価格は、米中貿易摩擦で急に値を上げてき、数年前と比較するとかなり高めだが、1g = 5千円。
ゴールドに並び立つ価値がある香料は、現在では、そう簡単に見つからない。
しかし、当時、香料はゴールド並みか、それ以上だったかもしれない。
ミルラの香りは?
ミルラは香水の原料として使われると上に書いたが、私の印象では、それほど一般的でない。
少なくとも当社の香水には配合されていない。
香水の原料としては、ミルラより乳香 (フランキセンス) の方が印象は強い。
ミルラは、コンミフォラ・ミルラという樹木の樹脂で、まあ、松ヤニのようなものを空想いただければ遠くない。
焚けば、松ヤニのような香りを醸し出す。
好きかと言われれば、好みは分かれるが、瞑想系の香りとされ、古代のアラブの宗教儀式では欠かせない。
私自身の感想は、ミルラを焚くと「モスクに入ったとき感じる厳かな雰囲気」を思い出させる。
いや、モスクに通っているわけではない。トルコに旅行した際、観光客向けのモスクなどで感じた香りという程度。
ミルラを焚いている動画はないかなと探したら → How to burn frankincense and myrrh (乳香とミルラの焚き方) という動画があったので興味ある方は楽しんでほしい。
(この動画では炭火で焚いているが、香料と炭火の間に塩を敷いている、この方が長くゆっくり、かつ煙が少なく燃えるそうだ、知らなかった)
ミルラ入りの香水は?
ミルラ入りの香水はあまり知らないので、ネット検索したら下記のリストを見つけた。
受け売り情報だが、参考にしていただきたい。
・Myrrhiad Huitieme Art Parfums
・Myrrhe Ardente Annick Goutal
・Frankincense and Myrrh Czech & Speake
・Myrrhe & Merveilles Keiko Mecheri
・Myrrhae L`Erbolario
・No10 Myrrhe Prada
・Frankincense - Myrrh - Rose Maroc Regina Harris
・La Myrrhe Serge Lutens
映画『コナン・ザ・グレート』
この話題を書きたかったために、ここまで引きずってきた。
上の写真はミルラの木だが、私は実物を見たことがない。
で、この写真を見て、これはどこかで見た樹木のような、と感じた。
思えば、私が好きな映画『コナン・ザ・グレート』に出てきたあの樹木ではないかと映画を探してみた。
『コナン・ザ・グレート』、原題『Conan the Barbarian (コナン・ザ・野人)』は、1982年公開のアメリカ映画、シュワちゃんの初主演映画だったと思う。
母を殺されたコナンが、憎き邪教の教祖を打ち倒し、復習を果たすという大スペクタクル・エンタメ、日本で言えば『真田十勇士』のようなものかなと感じている。
少年たちが、こういうストーリーに熱狂するのは、日本もアメリカも同じだ。
で、下の写真は、敵のワナに陥り、コナンが砂漠の樹木に磔にされた場面。
(ジリジリを照りつける太陽に、少年たちは気を揉みながら見守ったものだ)
どうです?
今見ると、これはミルラの樹木に違いない、と思ったりする。
( この巨木はミルラの木ではなかろうか? )
(2019-10-25)
( 香水工場の )
香る生活
クレオパトラの香水?
古代の話はアバウトだが、ロマンがあって好き (2019/10/14)
( 古代エジプトでは、没薬(ミルラ)が最強香料のようだ ※写真:没薬 )
スタッフが、"クレオパトラの香水が再現されたそうです" と、どこからかニュースを見つけて教えてくれた。
(クレオパトラの香水って、まあ、空想だろうなと思いつつ)
記事を見せてもらうと、再現したのは、エジプトの古代都市の発掘調査をしているハワイ大学・考古学研究所の人々。
実は、エジプト以外、ギリシアやローマの遺跡発掘で、"古代の香水を再現" といったニュースは、たまにでてくる。
読んでみると、結局、正確な文献などはなく、わずかな出土物をもとに空想で作ることが多いようだ。
だから、香水の中身に興味がある人間からすれば、バラエティ番組のエンタメとしてならおもしろいが、ニュースとしては、リアルさがやや物足りない。
しかし、情報の発信側からすれば「香料が発掘される」よりも「発掘された香料を元にクレオパトラの香水を再現」の方が、絶対に読者を引きつける、気持ちはわかるな~
今日の記事は下記のニュースを読んで投稿:
・Cleopatra May Have Once Smelled Like This Recreated Perfume
(クレオパトラは、こんな香りだったのでは - SMITHSONIAN.COM)
・Scent of an Egyptian queen? Scientists recreate perfume that could have been worn by Cleopatra
(これがクレオパトラの香り? - The National UAE)
・Cleopatra's ancient perfume recreated
(クレオパトラの香水、再現される - ハワイ大学ニュース)
・Archaeologists Recreate Ancient Egyptian Perfume Worn By Cleopatra
(考古学者、クレオパトラの香水復刻 - IFLSCIENCE)
クレオパトラは、西洋古代史において、もう圧倒的な存在、スーパースターなので、彼女の美容法、たとえば、バラの花びら風呂やロバのミルク風呂に入るといったこと自体が、説得力ある美容法となりがち。
(余談だが、ロバ乳入浴法は、伝説によると700頭のロバが必要だったとか → Donkey_milk)
香水の歴史を勉強すると、クレオパトラとマリー・アントワネットの逸話は必ず触れられる話題だが、実のところ、クレオパトラが香水史に果たした役割はよくわからない。
香水を使っていたかどうかさえ、わからない。
少なくとも現代の我らがイメージする香水は使っていないはずだ。
クレオパトラの香りは、ワシントンDCにある National Geographic Museum (ナショナルジオグラフィック博物館)で開催された "Queens of Egypt" (エジプト女王展) のために制作された。
制作された香水は2種類で、そのタイトルは「Mendesian & Metopian」(メンデスとメトピアの香水、メンデスとメトピアは古代都市で香水で有名らしいが、詳細はよくわからず時間切れ)
古代の香りに興味がある人はぜひエジプト女王展にお越しいただき、香りをお確かめください、とのこと。
ただし、8月-9月開催だったので、残念ながら読者のみなさまには、事後報告となったことお詫びしたい。
ところで、古代エジプトに香水は存在したか?という話だが、もちろん、存在しない。
香水とは、一般に香料をアルコールで溶かしたサラサラ液体をさすが、アルコール自体、世界史では10世紀頃、ペルシア(現在のイラン)で発明されたもの。
だから、香水の起源は、早くても10世紀以降となる。
(まあ、しかし、世の中にはアルコールは紀元前にすでに発明されていたという説もあり、ちょっとわからない)
では、今回取り上げている「クレオパトラの香水」とは何か?
「香油」と思われる。
つまり、オリーブオイルのようなドロドロの液体に香料を混ぜたモノである。
高貴な人々は、これをカラダに塗っていたらしい。
おしゃれなクレオパトラだ、彼女も当然、香油を塗っていただろう。
メンデス(Mendes)とは、ナイルデルタ地帯にあるエジプトの古代都市。
いくつかの王朝の都になったことがあるので、日本でいえば奈良あたりのイメージではなかろうか(エジプトのことは全然知らないので、記事を読んだ範囲での憶測で書いている)
そして、古都メンデスは、香水の都として有名らしい。
上のハワイ大学の考古学研究所の人々は、メンデスに近い Tell Timai というところで10年にわたる発掘調査をしている。
紀元前3世紀ころの遺跡発掘では、香油を入れる壺やガラス容器とともにそれらを製造していたと思われる炉が発見され、香油の取引商と考えられている。
(※「香油の取引商」と軽く書いたが、黄金以上の価値があるとされた香油である、小さな貿易商のイメージではなく、現代なら多国籍大企業といったところだろう)
内容物の分析から、没薬(もつやく)・カルダモン・シナモン・オリーブオイルなどが検出された。
これらの結果とギリシア時代に書かれた文献をもとに制作したものが、今回の「クレオパトラの香水」とのこと。
(え、クレオパトラとどう関係あるの?というツッコミは、この際、やめておこう)
クレオパトラの王宮も香水の都メンデスも近いことだし、おおむね、こんな香りをまとっていたのではないか。
記事でも「クレオパトラが使っていたとは証明できないが、可能性はある」とやや苦し紛れなオチとなっていた。
今回復元されたクレオパトラの香り(Mendesian ) の特徴は、一言で言えば没薬。
私は嗅いでいないので、詳細に説明できないが、記事には没薬(もつやく)ベースとのこと。
没薬とは、アラビア半島などで自生している樹木の樹脂のことで、お香系の香りが特徴である。氷砂糖のような外見の固まりだ。
日本でも没薬を焚いて楽しむ人は多い。瞑想系の香りと言われる。
英語では、「myrrh」と表記する、発音は「マー」だ。
日本語では「ミルラ」と呼ばれることがある、これはラテン語かもしれない。ちょっと調べ直して、別の記事として投稿したい。
没薬(もつやく)の一番有名な利用方法は、おそらくミイラ。
防腐剤や薫香料として利用された。
そもそも「ミイラ」の語源は、没薬 = ミルラから来ているという説が一般的らしい。
以上、「らしい」ばかり続いたが、今日の記事はこれまで。
(2019-10-14)
( 古代エジプトでは、没薬(ミルラ)が最強香料のようだ ※写真:没薬 )
空想するしかない古代の香り
スタッフが、"クレオパトラの香水が再現されたそうです" と、どこからかニュースを見つけて教えてくれた。
(クレオパトラの香水って、まあ、空想だろうなと思いつつ)
記事を見せてもらうと、再現したのは、エジプトの古代都市の発掘調査をしているハワイ大学・考古学研究所の人々。
実は、エジプト以外、ギリシアやローマの遺跡発掘で、"古代の香水を再現" といったニュースは、たまにでてくる。
読んでみると、結局、正確な文献などはなく、わずかな出土物をもとに空想で作ることが多いようだ。
だから、香水の中身に興味がある人間からすれば、バラエティ番組のエンタメとしてならおもしろいが、ニュースとしては、リアルさがやや物足りない。
しかし、情報の発信側からすれば「香料が発掘される」よりも「発掘された香料を元にクレオパトラの香水を再現」の方が、絶対に読者を引きつける、気持ちはわかるな~
今日の記事は下記のニュースを読んで投稿:
・Cleopatra May Have Once Smelled Like This Recreated Perfume
(クレオパトラは、こんな香りだったのでは - SMITHSONIAN.COM)
・Scent of an Egyptian queen? Scientists recreate perfume that could have been worn by Cleopatra
(これがクレオパトラの香り? - The National UAE)
・Cleopatra's ancient perfume recreated
(クレオパトラの香水、再現される - ハワイ大学ニュース)
・Archaeologists Recreate Ancient Egyptian Perfume Worn By Cleopatra
(考古学者、クレオパトラの香水復刻 - IFLSCIENCE)
クレオパトラは美容界のインフルエンサー
クレオパトラは、西洋古代史において、もう圧倒的な存在、スーパースターなので、彼女の美容法、たとえば、バラの花びら風呂やロバのミルク風呂に入るといったこと自体が、説得力ある美容法となりがち。
(余談だが、ロバ乳入浴法は、伝説によると700頭のロバが必要だったとか → Donkey_milk)
香水の歴史を勉強すると、クレオパトラとマリー・アントワネットの逸話は必ず触れられる話題だが、実のところ、クレオパトラが香水史に果たした役割はよくわからない。
香水を使っていたかどうかさえ、わからない。
少なくとも現代の我らがイメージする香水は使っていないはずだ。
この香りは「エジプト女王展」の呼び物
クレオパトラの香りは、ワシントンDCにある National Geographic Museum (ナショナルジオグラフィック博物館)で開催された "Queens of Egypt" (エジプト女王展) のために制作された。
制作された香水は2種類で、そのタイトルは「Mendesian & Metopian」(メンデスとメトピアの香水、メンデスとメトピアは古代都市で香水で有名らしいが、詳細はよくわからず時間切れ)
古代の香りに興味がある人はぜひエジプト女王展にお越しいただき、香りをお確かめください、とのこと。
ただし、8月-9月開催だったので、残念ながら読者のみなさまには、事後報告となったことお詫びしたい。
古代エジプトに香水は存在したか?
ところで、古代エジプトに香水は存在したか?という話だが、もちろん、存在しない。
香水とは、一般に香料をアルコールで溶かしたサラサラ液体をさすが、アルコール自体、世界史では10世紀頃、ペルシア(現在のイラン)で発明されたもの。
だから、香水の起源は、早くても10世紀以降となる。
(まあ、しかし、世の中にはアルコールは紀元前にすでに発明されていたという説もあり、ちょっとわからない)
では、今回取り上げている「クレオパトラの香水」とは何か?
「香油」と思われる。
つまり、オリーブオイルのようなドロドロの液体に香料を混ぜたモノである。
高貴な人々は、これをカラダに塗っていたらしい。
おしゃれなクレオパトラだ、彼女も当然、香油を塗っていただろう。
香水の都メンデス
メンデス(Mendes)とは、ナイルデルタ地帯にあるエジプトの古代都市。
いくつかの王朝の都になったことがあるので、日本でいえば奈良あたりのイメージではなかろうか(エジプトのことは全然知らないので、記事を読んだ範囲での憶測で書いている)
そして、古都メンデスは、香水の都として有名らしい。
上のハワイ大学の考古学研究所の人々は、メンデスに近い Tell Timai というところで10年にわたる発掘調査をしている。
紀元前3世紀ころの遺跡発掘では、香油を入れる壺やガラス容器とともにそれらを製造していたと思われる炉が発見され、香油の取引商と考えられている。
(※「香油の取引商」と軽く書いたが、黄金以上の価値があるとされた香油である、小さな貿易商のイメージではなく、現代なら多国籍大企業といったところだろう)
内容物の分析から、没薬(もつやく)・カルダモン・シナモン・オリーブオイルなどが検出された。
これらの結果とギリシア時代に書かれた文献をもとに制作したものが、今回の「クレオパトラの香水」とのこと。
(え、クレオパトラとどう関係あるの?というツッコミは、この際、やめておこう)
クレオパトラの王宮も香水の都メンデスも近いことだし、おおむね、こんな香りをまとっていたのではないか。
記事でも「クレオパトラが使っていたとは証明できないが、可能性はある」とやや苦し紛れなオチとなっていた。
クレオパトラの香り = 没薬(もつやく)
今回復元されたクレオパトラの香り(Mendesian ) の特徴は、一言で言えば没薬。
私は嗅いでいないので、詳細に説明できないが、記事には没薬(もつやく)ベースとのこと。
没薬とは、アラビア半島などで自生している樹木の樹脂のことで、お香系の香りが特徴である。氷砂糖のような外見の固まりだ。
日本でも没薬を焚いて楽しむ人は多い。瞑想系の香りと言われる。
英語では、「myrrh」と表記する、発音は「マー」だ。
日本語では「ミルラ」と呼ばれることがある、これはラテン語かもしれない。ちょっと調べ直して、別の記事として投稿したい。
没薬(もつやく)の一番有名な利用方法は、おそらくミイラ。
防腐剤や薫香料として利用された。
そもそも「ミイラ」の語源は、没薬 = ミルラから来ているという説が一般的らしい。
以上、「らしい」ばかり続いたが、今日の記事はこれまで。
(2019-10-14)
( 香水工場の )
香る生活
来るのか、台風19号
キンモクセイが咲き出そうとしているこのタイミングで (2019/10/10)
( もう少し右にズレてくれるといいのだが。 天気図:https://tenki.jp )
10月12日午後、東海から関東地方に上陸の見込みらしい。
昼食用のパンをスーパーに買いに行った。
普段の光景と違って、いつもよりは大量の食料品をカートに積んだ人が列をなす。
事務所に戻り、自分のデスクでパンを食べながら、PCでなにげなくニュースを見ると
「東京都水道局が水道水のくみ置きを呼びかけ」
なんて文字が目に入り、慌ただしいさが伝わってきた。
ヤマト運輸は、2日前に台風19号の影響というアナウンスを出している。
「集配および営業所の受付業務を停止させていただく場合」があるとか。
東京のキンモクセイは、蕾が膨らみ、今にも開花しそうな気配。
この膨らみなら、明日(11日)~あさって(12日)には、開花がはじまると予想している。
まさに台風襲来と同時期になるとは、はじめての体験なので、どうなるのか、予想が付かない。
一ヶ月前の台風15号のような甚大な被害にならないことを祈るばかり。
(2019-10-10)
( もう少し右にズレてくれるといいのだが。 天気図:https://tenki.jp )
現在(10月10日午後)の予報
10月12日午後、東海から関東地方に上陸の見込みらしい。
昼食用のパンをスーパーに買いに行った。
普段の光景と違って、いつもよりは大量の食料品をカートに積んだ人が列をなす。
事務所に戻り、自分のデスクでパンを食べながら、PCでなにげなくニュースを見ると
「東京都水道局が水道水のくみ置きを呼びかけ」
なんて文字が目に入り、慌ただしいさが伝わってきた。
配送の遅れ
ヤマト運輸は、2日前に台風19号の影響というアナウンスを出している。
「集配および営業所の受付業務を停止させていただく場合」があるとか。
開花しそうなキンモクセイ
東京のキンモクセイは、蕾が膨らみ、今にも開花しそうな気配。
この膨らみなら、明日(11日)~あさって(12日)には、開花がはじまると予想している。
まさに台風襲来と同時期になるとは、はじめての体験なので、どうなるのか、予想が付かない。
一ヶ月前の台風15号のような甚大な被害にならないことを祈るばかり。
(2019-10-10)
search