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香る生活


夏の終わり、かすかにキンモクセイ香る
事務所近くで聞こえてくるセミの鳴き声は、気づけばツクツクボウシに変化しています。晩夏なんですね (2017/08/25)


ウスギモクセイ(2017年8月25日撮影 毎日、まだ真夏の強烈な暑さが続いていますが、季節は移り変わりつつ)


エスパー


同じ市内に住む知人は、毎年キンモクセイの香りをいち早く感じるタイプの人で、感じるとメールをくれます。

彼女の話によると花の姿は見えないけど「ニオイがしてくる」とのこと。

(私は彼女のことを"エスパー"と呼んでいます)

そのメールが、今年は、まだ8月というのに、数日前にきました。

「まさか」と思いました。

いつも早いことは早いのですが、まだ9月にもなっていないこの時期に。

今朝、早朝早起きして、公園に行きました。人もまばらな公園は、なんと、キンモクセイの香りが微かに満ちていました。

感じるられるか、感じられないか、のかすかな香りです。


香りの源はウスギモクセイ


香りの源はすぐにわかりました。公園入り口近くのウスギモクセイ。上の写真は、今朝撮影したモノです。すでに満開を超えて一部散り始めていました。

この散り具合から判断して、満開は数日前、まさにエスパーからのお告げの日のころ。

ウスギモクセイ(地面を飾るウスギモクセイの花びら、早くも散り始めていました)


ウスギモクセイは、一般にキンモクセイよりも早く咲きますが、今年は例年と比較すると早すぎる気がします。おそらく二度咲きのパターンかもしれません。

このウスギモクセイの様子から考えると、この年のキンモクセイは早そうです。

東京のキンモクセイは、例年9月下旬から10月上旬ですが、今年は、もしかしたら中旬あたりから?


※余談ですが、早朝の公園は、いろいろな香りが漂っていました。昼間は暑すぎて近寄れないし、嗅覚が今ひとつパッとしませんが、早朝は、鼻の感覚は敏感なようです。季節の花が移ろいで行くことが香りの変化で感じられました。季節は確実に変化しているようです。



薄黄木犀が満開


(2017-08-25)
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香る生活


練り香水の歴史を考えてみた

練り香水とは?


「練り香水」とは、香料をクリーム状の基剤に混ぜて練り上げたフレグランス。ポマード状なのに「香水」という部分は若干の矛盾ですが。

英語では「ソリッドパフューム」。「固形状のパフューム」程度の意味。


練り香水の歴史は、香水より長い


練り香水は、少なくとも紀元前のギリシア時代には存在していました(香水の誕生は、少なくともアルコールが西洋で造られるようになった10世紀以降)。

ギリシア時代の遺跡からは、ローズマリーやラベンダーが含まれたクリーム壺(クリーム痕跡が残る壺)が出土しています。

スキンケアを保管した壺ですが、練り香水の壺とも言えます。

当時は「香水」という概念が存在せず、練り香水とスキンケアの境目が限りなくありません。

ですので「香水壺」と表現するのもおかしいのですが、香りを楽しんでいたとしてギリシアやイタリアの博物館では「香水壺」として展示されている遺品もあります。


聖書にでてくる「香油」って?


聖書には「香油」という言葉が出てきます。

香油の正体は不明です。おそらくオリーブ油やゴマ油などの植物油に、バラの花びらやハーブなどを漬け込んだオイルではないかと思われます。

私はこの香油も練り香水の仲間と見なします。

東方の三賢人が、誕生したばかりのイエスに「乳香(フランキンセンス)・没薬(ミルラ)・黄金」を捧げたという有名なシーンがあります。

「乳香」「没薬」はこの時代の代表的な香料です。

乳香と没薬を肌に塗布する際は、油に溶かし込んでいたでしょう。これらも香油のはずです。

これら香料が、宝物として描かれている点が、現代の感覚とは違いますが、そういう時代だったと言うことでしょう。

香油は、エジプトやメソポタミアの時代にも使用されておりましたので、練り香水はギリシア時代どころか、さらに古い時代にさかのぼります。


香油とスキンケアと練り香水


新約聖書の「香油」は、英語では「ointment」。「オイントメント」・・・日本語では「軟膏(なんこう)」と訳されます。

そうなんです。「香油」は実はハンドクリームやスキンケアクリームと同等のものと西洋では見なされているんですね。

このことから「練り香水」「スキンケアクリーム」「香油」は同一のモノと解釈できます。

香りに重点を置くと「練り香水」で、お肌のケアに重点を置くと「スキンケアクリーム」となるわけです。



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(2017/01/08)練り、再参入プラン


【NEWS】
(NEWS)リリース予定

(2017-08-17)
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香る生活


新・練り香水の処方、最後の調整中
処方の最後の詰めを行っています(2017/08/15)

シンプル&ナチュラル(シンプル&ナチュラルな方が、結局、長く愛されるものが多い気がする)


リリース前の迷い


2017年10月1日リリースをアナウンスしました。

しかし、新・練り香水のリリースを目前に控え、ここにきて不安要素もちらほら。

一つは、容器のシルク印刷。

技術的な問題が判明しました。デザイナーがイメージした色彩と感触(テイスト)の再現に、実際のインクが対応できないかもしれないと試行錯誤中です。

もう一つは、「もっとサラサラ感が欲しい」というモニターさんや社内メンバーからの意見。

このタイミングで処方を大きく動かすと、逆にアリ地獄に陥ることは過去の教訓。

ただ、微調整ならOK、最後の調整を模索中です。


さらさら感の演出:パウダー??


「パウダーイン」を検討しました。

あかちゃんの肌をベビーパウダーがサラサラにしてくれることは多くの人の共通体験です。「毛細管現象」による水分の吸い取りがその理由だそうです。

しかし、パウダーをコスメに入れるというアイデアは、あまりポピュラーではありません。技術メンバーと協議すると、2点問題を感じました。

ベビーパウダーのように、パウダーをパウダーのまま使用するのならいいのですが、コスメ(液体か半固形状態)にパウダーを入れるとすれば、溶解しないパウダーという条件が付きます。

ベビーパウダーの原料は、コーンスターチのようなデンプンが主流ですが、コスメ用パウダーは水やクリームに溶けないモノ。通常、マイカ(雲母)やシリカ(ケイ素)が利用されます、一言で言えばガラス素材です。

・パウダーは鉱物なので、皮膚を傷つけるリスクはないか?・・・粒子レベルで、いかにトゲがない球状整形されたものを選ぶか?

・パウダーがお肌から水分を奪う = スキンケアとしてはマイナスでは?

パウダーは現状、検証すべき問題が多く採用を見送りました。


さらさら感の演出:シリコン??


シリコンとは、ここではガラス原料となるケイ素や半導体の素材ではなく、合成樹脂のシリコン樹脂(シリコーン)の意味で使用しています。

シリコンは、その特殊で優れた性質ゆえにコスメにはよく利用されます。

日常生活の中で一番利用される製品は何でしょう?たぶん、シャンプーやトリートメント。

髪の毛・ヘアケア製品にとって、もうシリコンなしでは済まされないほどデフォルト的存在。

ヘアケアの成分欄をご覧下さい。「シリコン」とは書かれていません。シリコンは総称で、成分名は:

・シロキサン
・シクロメチコン
・ジメチコン
・シクロペンタシロキサン
・・・

まだまだいっぱい。「シロ...」「シクロ..」「ジメチ...」と続く成分は、おおよそシリコン。

髪の毛のサラサラ感を演出できる成分で、シリコンに勝る、しかも安価な成分は、他にないでしょう。

サロンでの施術後に感じる「やはり、サロンさんは違う」の立役者は、シリコンリッチなトリートメント、とこの業界に詳しい友人は言っておりましたが、それもしかりと思います。


やはり、シンプル&ナチュラルで


このシリコン、スキンケアやハンドクリームにも採用されています。

シリコンは、安全性が高く優れた成分で、さらさら感はでるのですが、肌に塗ると、ややつっぱり感がでます。

皮膜で保護されている部分は、そのよい効果ですが、樹脂皮膜と考えるとナチュラル感は薄れます。

私から見れば「ナチュラル感」と「さらさら感」は、シリコンのトレードオフの関係。

新・練り香水も、今からでもシリコンを追加すれば、サラサラ感が、私の感覚で20%くらい増すと思いますが、悩ましい選択です。

迷ったら、やはり、基本原則の「シンプル&ナチュラル」に返る、これがいいのではと感じています。

まだ微調整は続きますが、おろらくシリコンなしで行くことになろうかと思います。


シンプル&ナチュラル


これが、結局、長続きするような気がしています。



色々と手を加えた凝った料理も美味しいですが
毎日飽きずに美味しく食べられるものは、
シンプルでナチュラルなもの、かな



と当社メンバーが言っておりました。

これは料理の話ですが、料理以外のものにも共通しますよね。



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(2017-08-15)
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新・練り香水、プレプロダクション版のプレゼント企画
2017年秋冬リリース予定の新練り香水シリーズ、準備が大詰めを迎えています、試作品の一部をプレゼント(2017/07/31)

練り香水プレ・プレプロダクション試作版(2017年秋冬リリース予定の新練り香水シリーズのプレプロダクション版)


試作品プレゼントは喜ばれるか?


わかりません。中途半端な試作品をプレゼント?・・・危惧する企業さんの方が圧倒的に多いでしょう。

その気持ちはわかります。責任問題もありますし、製品版が売れなくなるという心配も。

また、お客様も「試作品の配布? 喜ぶ人いるのかな?」とネガティブな印象を抱かれる方もおられるでしょう。

しかし、当社レベルの会社なら顧客数も限られており、お客様の理解も得られやすいわけで、「廃棄されるくらいなら、配布すべし!

環境的にもグッドですし、自分がもらう立場なら、商品開発過程の試作品って、ちょっとマニアックしくて、うれしいと感じる方なので、そんなお客様もおられると信じて。


練り香水、10年目の新シリーズ


現在、10月1日の新「練り香水シリーズ」リリースに向けて準備中です。

10年間、静かに続けてきた練り香水を完全刷新します。処方もフィックスし8月にプレプロダクションを行います。


プレプロダクションとは?


プレ・プロダクションとは、映画制作の前段階の準備を差すイメージですが、量産や本生産に入る前の、本生産に近い状態で試作すること。

もちろん、これまで試作は行ってきましたが、それらは数個レベルのビーカーワーク。ある程度ボリュームを増した際の影響を見るための制作です。


プレゼント企画(8月20日から)


今回のプレプロダクションで制作される製品を小さな容器(1g)に小分けして、フルボトルをお買い上げのお客様にプレゼントされることになりました。

製品版でないので容器もラベルも手作り感ありアイテム

アイテムは「白檀」のみ。白檀に関心ない方は、どうでもよいプレゼント企画ですが、チャンスがあればお試し下さい。

8月20日のご注文から在庫限り。私の推測では、9月いっぱいお付けできると予想しております(間違ったらお許し下さい)。


・プレゼント内容:新・練り香水「白檀」(プレプロダクション版)
・容量:1g
・8月20日からフルボトルお買い上げのお客様で希望される方に
※お買い物ごと1個(当社サイトでのお買い物に限る)




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(2017-07-31)
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香る生活


国際化を感じるこの頃
今日は香水の話ではありません。職場のなにげない日常生活の話題(2017/07/31)

a view from the window of McDonald's(東京郊外のマクドナルド。テーブルが広く窓からの眺めが開放的)


何気なく国際化の波


近年、街にも職場にも普通に外国人が多くなりましたよね。この流れは止まらない予感・・・


緑豊かな東京郊外


当社は畑も緑も残る東京郊外の閑静な住宅街の中にあります。静かさが気に入っています。

が、問題はランチ。食べ物屋さんがあまりないので、自転車で5分のマクドナルドに行くことも少なくありません。

郊外のマックなので、テーブルが広く、それに窓が大きくてホテルのロビーから外を眺めているようなマックなんです。

しばし休憩するには心地よいところが気に入っています。


アニマルハウス


このマック周辺は、小学校から高校まで、学校のちょっとした密集地帯で、日によっては子供たちで混み合います。

ある日、このマックに行くと何かの行事で早退したのか、子供たちで溢れ返っていました。

"子供たちだけで集うマック"

これが幸せなんでしょうね。喧噪な笑い声・奇声が飛び交うアニマルハウス状態ですが、幸せそうな雰囲気は嫌いではありません。

と浸っておりましたら、私の前の席、小学生高学年の男女6~7人が集うテーブルから

「おれ、ポテト買ってくる!」

と一人の男の子が、おもむろに立ち上がり、ポケットの小銭を探りながら歩き出しました。追加ポテトのようです。

すると「ベンジャミン、もういいよ」「もうお腹いっぱいだから」と、数人の女の子から呼び戻す声が。

この子たちを、見るとも見ないとも観察していましたが「ベンジャミン!」の掛け声で、内心

「おまえ、ベンジャミンっていうの!?」

まじまじと男の子を見ました。典型的な日本人の男の子。

「なんというか・・・ベンジャミンには見えない」と心中つぶやきました。



男の子が外国人だったのか日本人だったのか、今でもわかりません。ふざけて名前だけ外国人ニックネームにしているだけかも。

しかし、なんとなく国際化の波を感しました。

実際、学校では外国人の親御さんが、普通に多くなっていますよ、と当社で働くママさん方も言っておりました。

こんなところにも押し寄せてきているんだな、としみじみ。


(2017-07-31)
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香る生活


"新車の香り"が売上を左右する中国
先日、福岡出張中、空港でたまたま読んだ「自動車のニオイ戦略」がおもしろくてご紹介(2017/07/22)

An employee conducts an odor test at the Polymer Laboratory at Ford's research and development center in Nanjing, China, July 12, 2017(香り・ニオイのチェックに集中するフォード自動車の研究員、ほとんど調香師のような生活を送っているそうです [写真] In China, Ford Cars Pass ‘Golden Noses’ Test Before Sale - by VOA/Reuters)


飛行機の待ち時間に


このニュース記事自体は、ロイターによって配信されたものですが、私はVOAのサイトで見つけたので、VOAへのリンクを記載しておきます。

空港で飛行機を待つ間って退屈です。かといってスマホを眺めていると私の場合、目が痛くなるので、時々、チラ見。

そのとき「Golden Nose」というコトバが名にたまたま目に入りました。仕事柄、反応するようです。

当然、調香師のことなのか、と空想し読み始めましたが、違いました。


ゴールデンノーズ(黄金の鼻)


タイトルは「ゴールデンノーズたちのテストを受ける自動車」といった感じ。

「黄金の鼻」?、なんだろう?・・・ゴールデンノーズとは、「鼻の達人」程度の意味で、私の記事では「ニオイマスター」と呼ばせていただきます。

本文を読むと、明らかに「調香師」ではありませんが、「臭気判定士」などでは全然ありません。「臭気師」という雰囲気か。

しかし、ニオイマスター研究員は、実質的に調香師のような生活をしていることが、本文を読むとわかります。

では、さっそく本文を見ていきます。「 → ()」の部分は私のコメント。


新車スプレー


米国では一般に生産ラインからでてきたばかりの「新車の香り」(new car smell)は好まれます。

そのため米国では古い車を新車のごとく香らせる「新車スプレー」さえ販売されています。

→ (日本でも、新車のシートの香りやハンドルやダッシュボードから漂う香りを好きな方も多い。皮革とプラスティック・鉄やアルミなどが混じり合う香りには重厚感とハイテク感がありますが、一番は"新車"というステータス感やラグジュアリー感が魅力かな? 高い買い物をしたという達成感もあり?)


車内ニオイは、燃費やエンジンよりも重要


一方、世界最大の車市場となった中国では、真逆です。

「新車の香り」は、自動車の販売を直接的に左右する最大の要因で、かつ、強い新車のニオイは御法度。

調査会社のレポートによれば、中国では、エンジンや騒音静粛性、燃費と言った項目を押さえて「ニオイ」が評価項目トップに躍り出ます。


車内のニオイはそれ自体"悪"


ニオイの元となるカーペットやシートカバー、ハンドルは、ニオイがすれば、「焼けたタイヤ」「腐った肉」「ガのニオイ」「汚れた靴下」など、強烈にさんざんにこきおろされます。

→ (非常に興味深い話。腐った肉や靴下のニオイは、絶対にしないはず。嫌いだという表現の単なる誇張か、それとも本当に感じる人がいるのか?・・・興味深いのは後者の方です。嗅覚は幻覚を体験しがちな感覚、心理学でもナゾとなっています。本当に汚れた靴下のニオイに感じる人がいるのではないかと疑っています)


たとえば、車のシートは、プラスチック袋(ビニール袋)に入れて保管される米国に対して、中国では通気性がよいメッシュ袋に入れられます。

「購入後半年経ちますが、まだニオイがします。次に買うときは、もっとニオイのない車を選びますよ」(小学校教師)


なぜ、それほど気にするのか?


なぜ、中国の人々は、車内のニオイをそれほど気にするのでしょうか?

一つには、中国の広範囲かつ深刻な大気汚染とケミカル汚染が背景にあると思われます。

「車を買うとき、私自身アメリカで暮らしていた頃は、エンジンやサスペンションを気にしていましたが、ここ中国では、違います」

と、ある自動車部品関連会社のマネージャーは言います。

「中国人は、車を買うとき、ドアを開け実際に乗ります。そして、ニオイを確認します。ニオイが悪ければ、そのまま健康被害につながると信じています」


ニオイマスターたちの生活


中国フォードのニオイマスターたち(18人/全従業員2,300人)には、鼻を鍛え・嗅覚を研ぎ澄ますために厳しい生活習慣が課せられます。

「禁煙・禁酒ですし、スパイスの効いた食品は食べられません。ネイルポリッシュもダメ、強い香水もダメ、皮革のジャケットさえも着られません」


→ (これらは、香水の調香師=パフューマーに求められる生活習慣と同じです。厳しいですね。ただし、毎日こういう生活というわけでなく、当然、息抜きはあるとは思いますが)



オリジナルの記事


いかがだったでしょうか、おもしろい人にはおもしろい記事だと思います。ニュース記事は一定期間で消えることが多いので、記録のためテキストをコピーしておきます。


(Reuters)
Ford's 'golden noses' seek edge in slowing China car market

(VOA)
In China, Ford Cars Pass ‘Golden Noses’ Test Before Sale

July 19, 2017
Reuters

While Western drivers like the “new car smell” of a vehicle fresh off the production line, Chinese would rather their cars didn’t smell of anything ? a cultural divide that’s testing carmakers seeking an edge to revive sales in the world’s biggest auto market.

At Ford Motor Co., for example, 18 smell assessors, dubbed “golden noses,” at its research plant outside the eastern city of Nanjing test the smell of each material that goes inside a Ford car to be sold in China and around Asia.

The China smell test isn’t unique, but illustrates the lengths automakers go to to attract buyers in markets where consumer attitudes vary widely.

Smell matters

“In North America, people want a new car smell and will even buy a ‘new car’ spray to make older cars feel new and fresh. In China it’s the opposite,” says Andy Pan, supervisor for material engineering at the Ford facility, which employs around 2,300 people.

The smell of a new car in China can have an outsized effect.

A J.D. Power report last year showed that unpleasant car smells were the top concern for Chinese drivers, ahead of engine issues, road noise or fuel consumption.

The smell assessors at Ford, whose China sales are down 7 percent this year, carry out 300 tests a year, a third more than their counterparts in Europe. They rate the odor of all materials used in a car from “not perceptible” to “extremely disturbing.”

Pungent materials, from carpets to seat covers and steering wheels, are noted as smelling of anything from “burnt tire” and “bad meat” to “moth balls” or “dirty socks”. Some are sent back to the supplier.

Seats for Ford cars in China are stored in perforated cloth bags to keep them ventilated before being installed, as opposed to plastic wrapping in the U.S. market where consumers are less concerned about chemical smells.

“The smell inside the car can often be pretty pungent,” said Tom Lin, a 24-year-old high-school teacher in Zhejiang province, who bought a local Roewe brand car last October. He said there was still a bit of an odor six months later.

“With the next car I buy, I’m going to take more care to check out any odd smells,” he said.



Looking for an edge

To be sure, smell is just one factor for automakers to get right in China, where picky buyers are always looking for fresh car models and Beijing is making a big drive toward new energy vehicles.

In a slower market ? consultancy IHS forecasts vehicle sales will slip slightly this year ? firms are looking for an extra edge to appeal to consumers, beyond price discounts, says IHS analyst James Chao.

Local rivals Geely Automobile and BYD Co. Ltd. tout their in-car air filters to protect drivers from China’s harmful air pollution, and BMW says it is adding larger touch screens and tweaking colors to appeal to Chinese buyers.


Concern about chemicals, pollution

Smell is key though, reflecting a wider concern in China about chemicals and pollution.

“When I lived in the United States I might look at the suspension or the engine,” said Don Yu, China general manager at CGT, which makes materials to cover car seats and dashboards for General Motors, Volkswagen and Ford.

“In China, though, people open the car and sit inside, if the smell isn’t good enough they think it will jeopardize their health.”

For Ford’s “golden noses” that means a strict routine.

Testers undergo a tough selection process, proving themselves on blind smell tests before being chosen.

“We have to have very healthy habits; we can’t smoke, we can’t drink,” says one of the team, 33-year-old Amy Han, adding she avoids spicy food and doesn’t wear nail polish, strong perfume or even a leather jacket to keep her smell sense sharp.



(2017-07-22)
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