※ここでは身の回りにある材料で香水を制作する方法を記述していきます。とりあえず2007年2月時点では「練り香水」の記事しかありませんが、継ぎ足していきます。
●手作り化粧品(練り香水)
手作り化粧品(練り香水) 作り方パーフェクトガイド
意外とカンタンで楽しく作れる手作り化粧品に「練り香水」があります。「練り香水」(ねりこうすい)とは「クリーム状の香水」の意味です。内容的には香水と呼ぶよりエッセンシャル・オイル配合の「香りのよいクリーム」と呼んだ方が適切かもしれませんが「練り香水」や「練り香」(ねりこう)というコトバが普及しているため、ここでは「練り香水」(Solid Perfume)と呼ばせていただきます。
冬になって乾燥してくると手足やかかと、唇がカサカサになりませんか?そんなときは、もちろん『コンシンのジェル』がチョーお勧めですが、その他、市販のスキンケア製品も山のようにあります。
しかし、自分オリジナルの練り香水を作るのも楽しいものです。練り香水作りが冬のささやかなイベントとになっているスタッフもいます。制作時間はわずか30分。完全天然のみの原料で安心感も抜群。
【材料】
・ホホバオイル
・ミツロウ
・エッセンシャル・オイル
【器材】
・ビーカー(またはコップ)
・スパティラ(または割り箸、竹串など要は掻き回すもの)
・クリームを保管するための容器
コンロと鍋も必要ですが、台所で行えば普通にあるものばかりです。これだけで化粧品メーカーも驚く完成度の高い練り香水ができます。
【作り方の2ステップ】
※カンタンです。溶かして精油を落とす。これだけです。
(1)ホホバオイルにミツロウを入れて暖める
練り香水の基材作りです。
・練り香水の作り方、その前に・・・
※ミツロウ(蜜蝋)とは?・・・ミツバチの巣から採れる固形ロウです。英語ではビー・ワックス。エステルを主成分とし、やや甘い香りの天然ワックスで食されることもありお肌にやさしい素材です。肌や唇をしっとりとやわらかくし保湿効果あり。肌の炎症や切り傷、火傷にも効果があり民間療法として利用されてきました。現在でも手作りクリーム、手作りリップクリームに愛用する人は多い。キャンドル(ロウソク)の原料としても使用可能です。
※ホホバ(JOJOBA)オイルとは?・・・アメリカ南西部などの砂真に自生している常緑性の灌木から採取されるオイルです。無臭無色でお肌への浸透性に優れサラっとした使用感が使いやすくキャリアオイルとしてたいへん人気です。酸化しにくいことでも有名。
・練り香水の作り方、始まり始まり・・・
ミツロウとホホバオイルの配合比率は1:5程度。ホホバオイルが多いと柔らかく、少ないと固くなります。夏場はミツロウを多めに。ビーカーに入れたミツロウとホホバオイルをそのまま、水を張った鍋の中に入れ火に掛けます。これを「湯煎」(ゆせん)と呼びます。ミツロウが溶けてしまえば練り香水の基材が完成です。
(2)お好きなエッセンシャル・オイルを加える+掻き混ぜる
※エッセンシャル・オイルとは植物から採取される天然100%の精油のことです。ここでは気分で両方のコトバを使用していますが同じ意味です。
ミツロウが溶けた状態でエッセンシャル・オイルを加えてかき混ぜてください。ミツロウもホホバオイルも無臭で香りがしませんので(厳密にはそれなりの匂いがする)、お好きな精油を加えることで「練り香水」の香水たる由縁になります。
エッセンシャル・オイルの配合量は「お好きなだけ」と言いたいところですが、とにかくエッセンシャル・オイルはパワーのあるオイルであまり高濃度では危険です。オイルそれぞれにガイドラインがありますので参考にされるとよいでしょう。
※精油配合量:100mLの練り香水を作る際の配合目安:20滴〜100滴
※精油配合量:50mLの練り香水を作る際の配合目安:10滴〜50滴
※精油配合量:10mLの練り香水を作る際の配合目安:2滴〜10滴
通常の推奨配合量は1%程度が多いかもしれません。もし1%程度の配合ですと100mL基材に対して1mL、だいたい20滴くらいです。しかし、どうせなら豪華に香らせたいですよね、私なら5%程度いきたいところです。
ローズやラベンダーのシングルの香りならドボーと、ミックスならそれぞれの精油を合計して100滴くらい加えて、掻き混ぜれば、あ〜ら、練り香水のできあがりです。簡単でした。
※エッセンシャル・オイルのコンビネーション
お好きな精油は、一つだけでなく複数をブレンドして使用することもお薦めです。精油によって香りの飛び方が違いますのでトップノートからラストノートまで考えて、それぞれのノートに適した精油をブレンドしてください。
・トップノート用に使用される精油:ローズマリー、グレープフルーツ、ペパーミント
・ミドルノート用に使用される精油:ラベンダー、ゼラニウム
・ベースノート用に使用される精油:パチュリ、イランイラン、サンダルウッド
なお、精油には殺菌効果があるものが多く、またミツロウ自体細菌やウイルス・カビなどの培養体になりませんので、とくに防腐剤は必要ありませんが短期間に使い切るようにしてください。しかし、個人的な印象ですが半年くらいは楽勝で日持ちするものが多いようです。
【練り香水の作り方の復習】
1.固形チップになっているミツロウとホホバオイルをビーカーに入れる
2.鍋に水を張り火に掛ける
3.40度程度のぬるま湯になったらビーカーごと入れミツロウを溶かす(湯煎)
4.ミツロウが溶けてホホバオイルと完全に混じればお湯から挙げ精油を加える+掻き混ぜる
※ミツロウはお湯から上げるとすぐに固まりだしますので精油を素早く落としてください。もし精油の量が不足した場合は、再度ミツロウを溶かす作業から繰り返してください。ビーカーに余ったミツロウを排水口に絶対流さないこと。紙などで拭き取ってゴミ箱へ。
【考察】
●なぜホホバオイルでしょうか?
ホホバオイルは、練り香水のキャリアオイル(基材オイル)として使用されています。エッセンシャル・オイルを溶かし、その刺激を和らげると同時に、お肌に油分を補給し保湿効果を与えます。しかし、必ずしもホホバオイルである必要はありません。オリーブオイルでもごま油でもサラダ油でも不可能ではありません。練り香水ではワセリン(石油から生成されるオイル)を使用する方も多いようです。
しかし、ホホバオイルはおすすめです。理由は二つ。他のオイルと比較して酸化しにくいため保存料なしで保存が効きます。比較的べたつかずサラサラ感が気持ちがよいため人気です。
ホホバオイル以外では、入手しやすく質感がよいものとしてアロマテラピー用キャリアオイルならどれもすぐれています・・・スウィートアーモンドオイル、グレープシードオイル、ローズヒップオイルなど。
『コンシンのジェル』に配合しているメドウフォームオイルは、北米大陸に拡がるメドウフォームという野草から採れるオイルですが、分子量が小さいため肌へ吸収されサラサラ感が増します。
ちなみにオリーブオイルは食べる分はおいしいですが、お肌につけると重たいです。
●なぜミツロウでしょうか?
ミツロウは、練り香水の成分を溶かして固形化するための基材です。お肌に油分を与えるという意味ではキャリアオイルだけでかまいませんが、キャリアオイルとエッセンシャル・オイルを固形状に保存し(保存性)、お肌に塗った際は、お肌の温度で溶けてお肌の表面を保護する役割(保湿・保護・軟化作用)があります。
石油由来のワックスでもかまいませんが、天然由来という点がうれしい。しかもスキンケアやリップクリーム基材として、またお肌の傷の手当などに長年使用されてきた(民間療法)という抜群の安全性が実証されています。
ホホバオイルは他のオイルでも代用可能ですが、ミツロウは、いまのところミツロウがお勧め。
ミツロウは本来微かに匂いを伴い黄色を帯びていますが、市販されているミツロウには純白で無臭のものもあります。これは精製されたものですので、よりナチュラルさを追求する場合は未精製・無漂白の黄いミツロウがよいでしょう。融点は摂氏65度くらいなので夏場でも固形のままですがホホバオイルの配合量が多いと溶けだします。
●台所の排水パイプを傷めないために
とっても悲しいけど、よく失敗する事件があります。※注意!溶けたミツロウを間違って排水口に流さない。すぐに固まり排水パイプの目詰まりの原因になります。
練り香水作り方教室など作り方講座を開催すると、事前に注意していても、希にひとりくらい間違って余分なミツロウを排水溝に流してしまうことがあります。その後は業者を呼んだりしてかなり悲惨です。余ったミツロウは紙などに吸わせてゴミ箱へ。
●材料の入手方法
今回使用したオイル、ミツロウはインターネットで購入しました。検索すればいっぱいでてきますので信用できそうなショップさんから購入されるとよいでしょう。
今回はホホバオイル・ミツロウともに上野の(有)カワチヤ食品さんから購入。同じミツロウでも500円〜3,000円程度でいろいろチョイス可能です。まずは最小ロットで少な目に購入されることをお勧めします。
●すごい練り香ができました!販売してもよいですか?
手作り化粧品はあくまでも自分のリスクで制作し、自分のリスクで楽しむことを前提としています。販売目的の場合は薬事法に遵守して制作する必要がありますので販売はしないようお願いします(薬事法を遵守するためには、化粧品はそもそも厚生労働省から化粧品製造業ライセンスを受けた工場で製造する必要があります。通常のご家庭ではありえない話ですね)。
1)材料を一同に集めました。今回は全部で35gの練り香水(Solid Perfume)を作ります。
2)ミツロウを5g取り分けるために計量しています。ホホバオイル:ミツロウ=5:1が目安ですが、今回は少し柔らかめに。
3)チップ状になったミツロウを5g、ホホバオイル30g入れたビーカー内にドボドボ落とします。
4)ビーカーごと鍋お湯の中に入れて加熱(湯煎=ゆせん)します。
5)数分でミツロウは溶けてホホバオイルと混じり合います。
6)溶けたミツロウとホホバオイルを容器に取り分けます。今回は5種類の練り香水を作るために小さな容器に取り分けました。その5種類とは、ローズオイル、ローズウッド、ヒノキ、ローズの贈り物、グレープフルーツ。それぞれの精油の良さを味わうためにローズの贈り物以外はシングル精油で調合です。
7)それぞれの容器にそれぞれの精油を適当に数滴落とす。厳密に計算したい方は計算願います。1滴あたり0.05g程度です。全体の1%〜5%程度が目安。
8)ミツロウが固まるとできあがり!香りが弱くても、もはや精油は継ぎ足せない。どうしても足したいときは再度加熱して溶かすしかありません。
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