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( 香水工場の )

香る生活


練り香水の歴史を考えてみた

練り香水とは?


「練り香水」とは、香料をクリーム状の基剤に混ぜて練り上げたフレグランス。ポマード状なのに「香水」という部分は若干の矛盾ですが。

英語では「ソリッドパフューム」。「固形状のパフューム」程度の意味。


練り香水の歴史は、香水より長い


練り香水は、少なくとも紀元前のギリシア時代には存在していました(香水の誕生は、少なくともアルコールが西洋で造られるようになった10世紀以降)。

ギリシア時代の遺跡からは、ローズマリーやラベンダーが含まれたクリーム壺(クリーム痕跡が残る壺)が出土しています。

スキンケアを保管した壺ですが、練り香水の壺とも言えます。

当時は「香水」という概念が存在せず、練り香水とスキンケアの境目が限りなくありません。

ですので「香水壺」と表現するのもおかしいのですが、香りを楽しんでいたとしてギリシアやイタリアの博物館では「香水壺」として展示されている遺品もあります。


聖書にでてくる「香油」って?


聖書には「香油」という言葉が出てきます。

香油の正体は不明です。おそらくオリーブ油やゴマ油などの植物油に、バラの花びらやハーブなどを漬け込んだオイルではないかと思われます。

私はこの香油も練り香水の仲間と見なします。

東方の三賢人が、誕生したばかりのイエスに「乳香(フランキンセンス)・没薬(ミルラ)・黄金」を捧げたという有名なシーンがあります。

「乳香」「没薬」はこの時代の代表的な香料です。

乳香と没薬を肌に塗布する際は、油に溶かし込んでいたでしょう。これらも香油のはずです。

これら香料が、宝物として描かれている点が、現代の感覚とは違いますが、そういう時代だったと言うことでしょう。

香油は、エジプトやメソポタミアの時代にも使用されておりましたので、練り香水はギリシア時代どころか、さらに古い時代にさかのぼります。


香油とスキンケアと練り香水


新約聖書の「香油」は、英語では「ointment」。「オイントメント」・・・日本語では「軟膏(なんこう)」と訳されます。

そうなんです。「香油」は実はハンドクリームやスキンケアクリームと同等のものと西洋では見なされているんですね。

このことから「練り香水」「スキンケアクリーム」「香油」は同一のモノと解釈できます。

香りに重点を置くと「練り香水」で、お肌のケアに重点を置くと「スキンケアクリーム」となるわけです。



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