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( 香水工場の )

香る生活


「虫とともに食べる喜び」
昨日は、ダマスクローズのバラ茶(ローズティー)のトピックを投稿しました。その続編です。

知人にいただいたローズティーに対する私に最初の質問はこうです。

「ミツバチは混じっていませんか?」

ブルガリア「バラの谷」では、ローズジャムの生産も盛んです。人にとっておいしいローズは、それ以上にミツバチの大好物。お日様の下、静寂の中で羽音をうならせてバラ畑を舞うミツバチは、のどかで天国のような光景ですが、バラの花の中に隠れていたのでしょうか、たまにバラの花とともにハチまでいっしょに摘み取られたバラがジャムに加工されるケースがあります。

ヨーロッパではそんなミツバチジャムを気にする人はいません。いっしょに食しちゃいますが、日本ではクレームになります。そのため日本用ローズジャムはコストアップになり輸入量も増えません。残念なことです。


大学時代、ある教授の研究室では実験用のアオムシ(イモムシ?)を飼育していましたが、その餌は、大学構内で無農薬栽培した手作りキャベツでした。なぜ市販のキャベツを使用しないかというとアオムシが死ぬためです。ということは市販のキャベツには農薬が残留しているわけです。その先生は、自分もその手作りキャベツを食べていましたが、当然そのキャベツは虫食いのあとがいっぱい。先生の聞いてみると返事は印象的でした。

「虫とともに食べる喜び」

一言です。


昔、商談で行ったギリシアのホテル。日本人観光ツアー客がホテルのレストランにいました。たまたまその中の一人の女性のサラダに虫が入っていてシェフを呼びだしたのですが、シェフは「そんなの、普通」といったの態度で平然としていました。彼らは日本人のように大げさに謝罪もしなければペコペコもしません。彼女は軽いカルチャーショックを受けたのではないかと思います。

私の場合、ハチは気になりませんが、キャベツのアオムシと緑色のウンコどもは、やはりやや気になります。しかし、天然・自然を求める以上「虫とともに食べる喜び」は受け入れざるを得ないと思います。

ちなみに知人からいただいたそのローズティーは、無農薬栽培です。山岳高地であるため虫類は少ないようです。ハチの混入も経験がない、というお話でした。



(2007-04-19)
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