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( 香水工場の )

香る生活


生花取引所の香りの花 #3
お花は姿形だけでなく、その香りもとても大切な魅力です。

人は花束をもらったら鼻を近づけ無意識に匂いを確かめようとします。人にとって花はやはり素敵な香りがするものという気持ち心の中にあるためかもしれません。

花の「日持ち」と「香り」は相反するケースが多く、ビジュアルを大切にするあまり、今までどちらかといえば「香り」は犠牲にされてきた傾向があります。

大田花きでは、お花の香りにスポットを当て、香りも花の要素として取り引きの際の指標の一つに加える試みがされています。

実際、一部の花では色や形や大きさや香りの強さも取引き情報として表示されるようになりました。

このような活動を推進するために、大田花きでは花の香りによる分類作業を続けられ、香りの成分分析、そして香水に負けない香りのブーケの提案をされています。

「香水に負けないブーケ」とは大げさに感じられますが、実はアリなのです。

モダンローズに一般的に含まれている成分があります。ローズの愛好家の間では「ティーローズエレメント」と呼ばれています。


私たちのような香水メーカーがローズの香りをイメージした香水を開発する場合、香水原料として使用する香料はローズオイル。ローズの花びらから取れる精油です。

「ローズから採れるこのローズオイルがローズの香り」と誤解している人は少なくありませんが、ローズオイルの香りは、ローズの花の香りそのものとは、かなり趣が違います。

バラが咲くと、周囲で、頭をボーッとさせるような甘美な香りを体験することがあります。


あの香り成分の一つが「ティーローズエレメント」です。成分名は「ジメトキシメチルベンゼン」。

ジメトキシメチルベンゼンはガスマスという分析機で測定可能ですが、ジメトキシメチルベンゼンを含む香水とバラの花を比べてみると生花から発散されるジメトキシメチルベンゼンの比率が高いことが判明したそうです。

ああ、そうか・・・と聞き流しそうな話ですが、実は業界関係者には驚くべき事実でした。

香水を含めすべてのフレグランスは、香料の自然揮発に依存して香ります。

逆に言えば揮発性の高い香料はよく香り(たとえば、柑橘系の香りは揮発性が高くすぐに飛びます)、悪い香料はあまり香らないという「なすがまま」状態です。

フレグランスとはそういうモノなんですが、生花は芳香成分を生命活動として放出している可能性を示唆しています。

どのようなメカニズムで、どのようなエネルギーを用いてそのようなことができるのか、私には神秘の世界です。

天才パフューマーをもってしても、いかなる調香も「生花の香りには勝てない」という事実の原因はこんなところにも理由がありそうです。

生花の香りの凄さを感じさせる話ですが、香水に劣る部分もあります。

生花の香りにはウッディ系やアニマル系の香り成分が少ないこと。この欠点を補うために様々な香りを持つ生花をさらにブーケ状にして生花の香りの楽しさを最大限にするという「フレグランスブーケ」の考え方です。

見た目(ビジュアル)も香りも最高のフレグランスブーケのレシピーを社内で精力的に開発し、どんどん公開していこうというプロジェクトも芳香花プロジェクトの重要なテーマ。

大田花き商品開発部ではこのような考え方のブーケを「ビジブルアロマ」と呼ばれていました。

その成果の一部は、ネットで公開されています。

また、『花のソムリエ』や『花の調香師』を育てるためにお花屋さんやフラワーコーディネイターなどのプロのために月1回程度のセミナーも開催されています。

下記は先日、武蔵野ワークスのスタッフが参加した8月のセミナーで実習したフレグランスブーケです。自作した作品は、社に持ち帰られ、現在オフィスはめくるめく優雅なお部屋状態になっています。


大田花き芳香花プロジェクト
大田花き フレグランス・ブーケ


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(2007-09-01)
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