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( 香水工場の )

香る生活


香りがステキな樽熟成ワイン

飲みやすくなったお値打ちワイン


最近のワインは円高の影響もあって一段と安くなりました。フランスではワインは完全に庶民の地酒。テーブルワインならフルボトルでも、どうかすると缶ビールよりも安いモノもあります。そんなプライスを現地のスーパーで目にすると買いだめしたい衝動におそわれます。

頂き物のワイン


はや数ヶ月前の話ですが、先日の事務所の引越の際、お取引先から引越祝いとしてワインをいただきました。身内だけの社内パーティで出せなかったそのワインをもらってきて開けてみました。

いつもは、毎日でも飲める数百円クラスのワインが我が家の定番です。当然このクラスになるとオーク材の樽で熟成させるタイプではなく工場の巨大なステンレスやホーロー製、コンクリート製タンクで短期間熟成のワインになると思います。

タンク製ワインの香りは、一般にライトでフルーティーでフレッシュです。飲みやすいところが特徴で私の好みです。

樽製のワインは、香りもフレーバーも濃厚で、葡萄のフルーティーな香りだけでなくスパイシーさやナッツのような香ばしさなどが混じり合っており、豊艶なアロマが楽しめます。渋みも増します。

濃厚なゆえに好みも別れるように感じられます。

ワインも香水も香りを楽しむ香りモノ


昨夜のワインは樽熟成のワインでした。かすかに樽の香りが伴い、バランスの取れた香り淀んでいました。たまには濃厚アロマもいいですね。

ワインは仕事とは無関係ながら「ワインと香水」はちょっと深い関係の間柄。ウンチク言いながら香りを楽しんでいます。

(2010-11-17)
( 香水工場の )

香る生活


ブルーな月曜朝をに効く柑橘系の香り

ブルーな月曜日の朝


月曜ですね。日曜日はいかがお過ごしでしたか?恋人と過ごした人と、家族と過ごした人と、仕事の人、いろいろなことでしょう。私は完全な"休日モード"でした。

さて、辛いのが月曜の朝。

月曜日の朝はことのほかいやな気持ちで、心が沈みます。週末の休日モードが体内に残っているようです。

処方箋1:早朝外出コーヒー


こんなときの私の処方箋が、早めの外出コーヒー。都心に通っていた頃は、早めに出勤し会社に行く前に都内のコーヒーショップで一週間のスケジュールや計画を練りました。

店内に漂うコーヒーの香りで何となく"仕事モード"が体内に満ちてきたものです。

昔の思い出話


私がかつて勤めていたある会社では、通常の始業が9時なのに、月曜の朝だけは8時でした。やる気の部長さんが社員にカツを入れるためにはじめた月曜の早朝ミサのようなもの。私はソリが合わずに最後はケンカ別れでしたね。

こういう機関車みたいに元気な人が会社の業績を上げ、その結果社員にも取引先にも株主にも利益と恩恵が還元されるので賛成派も多いでしょうが、価値観もいろいろですから。昔の話です。

処方箋2:柑橘系の香水


さて、ブルーマンデーを吹き飛ばす私のもう一つの処方箋が「柑橘系」の香水です。

これは外出前シャワーを浴びた後につけます。フローラル・フォーシーズンズ香水シリーズ「柑橘系」が私の第一の定番ですが、この製品に限らず柑橘系の香りは、心をシフトします。

気分が乗らないときは、おまじないのように柑橘系の香水を吹きかけます。これで、ブルーな朝も一週間の期待感いっぱいに出勤できます。

(ほぼ自己暗示ではありますが・・・)。


(2010-11-15)
( 香水工場の )

香る生活


ローズウォーター#3

使い途未定のまま仕入れたローズウォーター


現在、当社の倉庫には大量のローズウォーターが眠っています。暗い部屋の片隅にタンクがドンと鎮座している感じです。

今年、取引先が大量のローズウォーターをトルコ(*1)から輸入した際、品質がよかったので便乗して仕入れたものです。

使い途未定原料を仕入れるというのも、またまた会計事務所の先生から嫌みが入りそうですが、天然原料とは「いいものがいつも入手できるわけでない」ので、ついつい気が緩みます。


本当によいものはときどきにしか手に入らない


逆に言うと大手のブランドさんや化粧品会社さんでは、こういう仕入れ方はやりません。安定供給に不安がありますので。カネの問題より安定的供給性の問題です。

本当においしいコーヒーや本当に質の高いローズウォーターを使えるのは、むしろ小さな会社と言われますが、そうだと思います。

しかし、こういう買い方は、継続してその「最高品質」を出し続けられないところが弱点です。

いいネタが入ったときだけメニューに出す寿司屋のようなものです。製品化など、とてもとても・・・


(*1)トルコは、ブルガリアに次ぐダマスクローズの産地でローズオイル、ローズウォーターともに生産が大変盛んです。



シリアのダマスカスとダマスクローズ


ダマスクローズの原産地は、トルコからシリアの地中海沿岸だっと考えられています。

シリアのダマスカス(Damascus)はダマスクローズの語源になったと考えられており、歴史的にダマスクローズの産地だったことが伺えます。

現在世界の頂点に立つブルガリアのダマスクローズも、もともとトルコより導入されたものです。1500年代前後と言われています。

現在ローズのエッセンシャル・オイルを、とくに別名「ローズ・オットー」と呼びますが、これはオスマン帝国(Ottoman Empire、現在のトルコ)のオスマンから来たものではないか、と勝手に解釈しています(確信ナシ)。

トルコは現在、ダマスクローズから採れるローズ・オットーより、センティフォーリア種バラによるローズアブソリュートの方が有名かもしれません。

・・・(続く)
(2010-11-09)
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香る生活


ローズウォーター2

「最高級」というコトバがチープな時代


マーケティング・ニュースを見ていたら、アメリカの経済記者さんが「ラグジュアリー」(豪華贅沢)というコトバほど、安易に使い回れてラグジュアリーなイメージからは遠く離れてしまったと書いておりました。

日本でも「高級」や「最高級」というコトバも似た現象に陥っています。


最高級のローズウォーター


そんなわけで、この記事で「最高級のローズウォーター」と書けば、やや怪しいイメージになりますが、私がある蒸留所で見聞きしたローズウォーターは、本当の意味での最高級のローズウォーターだったではないかと思います。

この前の回で「ローズウォーターとは?」で書きましたが、基本的にローズウォーターとは、水蒸気蒸留でローズオイル採取の際できる副産物です。

しかし、中にはローズウォーター採取が目的で水蒸気蒸留を行う蒸留所さんもあります。

ローズウォーターのためのローズウォーター生産です。


副産物でないローズウォーター


この辺は最高クラスのローズウォーターで、通常のローズウォーターも高価ですが、このクラスとなるとちょっと手が出ないのが現状です。

このクラスのローズウォーターは、美容液でも最高級クラスですが、高価なサプリメントなどに加工されるケースが多いようです。

私が知っている最高級のローズウォーターは、ブルガリアのあるローズオイル会社さん(エニオ・ボンチェフ社)で見せてもらったローズウォーターです。

エコサート取得の無農薬・有機栽培で栽培されたダマスクローズで、しかもローズオイル副産物ではなくローズウォーター専用に製造したローズウォーターでした。

ごく少量しか生産できないとのこと、当たり前です。


誰が買えるのか?


「こんな凄いローズウォーターは誰か買うんですか?」と蒸留所の支配人に質問すると全量米国資本が買い上げるとのことでした。

正確には委託栽培の委託生産でしたが、アメリカでもこのクラスのローズウォーターはごく一部の人しか購入できないと思います。

・・・(続く)
(2010-10-26)
( 香水工場の )

香る生活


ローズウォーター#1

ローズウォーターとは?


香水業界やアロマ業界の人ならごく普通に使用していますが、考えてみれば、一般的な人にはローズウォーターは、わかったよなわかんないような言葉ではないかと思います。

「ローズのウォーターだろう」

と言われれば間違いないのですが、具体的にどういう水かといえば、バラの花(とくにダマスクローズ)を釜ゆでにしてローズオイルを揮発(「水蒸気蒸留法」)させた後に残った水のことです。

ローズウォーターは、ローズオイル採取の際できる副産物。揮発しきれなかったローズオイル成分と、もともと揮発しにくいバラの成分が混在している素敵な水です。

ヨーロッパでは伝統的にローズオイルが重要(よって価格も高価)で、ローズウォーターは見向きもされませんでした。

しかし、アラブ社会では歴史的にローズウォーターの方が重要です。宗教行事や宗教関連の施設ではローズウォーターが頻繁に使用されてきました。

水蒸気蒸留法を開発し、実際にバラのエッセンス抽出を始めたのは、アラブ系の人々ですが、その目的はローズオイルではなく、ローズウォーターの生産でした。


ローズウォーターの使用方法


ローズウォーターは、それだけ神聖な水であり、女性より男性の方が使用してきたと思われます。

現在では世界的に女性が美容のためのローション(美容液)として使用するケースが多くなっています。

中には料理の隠し味に使うケースもありますし、そのまま飲んでしまうサプリメント的な使用の仕方も流行しています。

ローズウォーターは、美容液として使うにはまだしも、料理やサプリメントにするには、日常的に使用できるほど安いものではありませんが、今時の日本では、大流行ですね。・・・(続く)


この記事は(1)

ローズウォーター#8
ローズウォーター#7
ローズウォーター#6
ローズウォーター#5
ローズウォーター#4
ローズウォーター#3
ローズウォーター#2
ローズウォーター#1


(2010-10-23)
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香る生活


今年の金木犀の花の香りは・・・
あっという間に10月も下旬へと雪崩れ込みました。

先月末の引越以来、私事の多忙も手伝い、久々の記事の投稿です。


秋の実感、彼岸花


引越の頃は、通勤の行き帰りの沿道などでは彼岸花が満開で、妙に心そそられる姿を堪能できました。あの花は香りがほとんどないところが残念ですが、姿は妙に派手ですよね。

今年は夏の猛暑の影響で開花も遅れたそうです。

通勤の道すがら沿道で咲き誇る彼岸花を見つけました。コンクリートジャングルの東京にも気づけば、至る所に彼岸花がひっそりと咲いていて秋を実感します。

彼岸花を見つけて以来、毎朝、彼岸花を見て会社に向かうのですが、あっというまに終わりました。

花は散るというより枯れるように終わりを迎えるのですが、最終的にはある朝いつものように彼岸花のところまでくると根本から刈取られていました。

刈取られたのは園芸上の理由かもしれません。花が終わるのは残念です。

「終わりは、始まり」

と思えば、悪いことばかりでもありません。また来年に期待したいですね。


秋を告げる風物詩、キンモクセイの香り


彼岸花の開花と時期がやや重なるのが金木犀。東京では完全に終わりました。今年は10月10日前後がピークではなかったかと思います。彼岸花同様、例年より遅いようです。

一斉に開花するので、街中が金木犀の香りでにぎやかに包まれるところは今年も同じです。

多くの植物同様、金木犀にも当たり年と不作の年があります。やや不作気味なここ数年では、まずまずの年だったかもしれません。


当たり年を期待した今年の夏


夏の頃「この猛暑に、逆に今年の金木犀は当たり年になるかも?」とひそかに期待を寄せていたのですが、まずまずながら期待ほどには、香りも香りの強さも及ばなかったところが、人生とよく似ています。

花自体はそれなりに豪華なのに、香りが弱いところが残念の一言。

ラベンダーやミントもそうですが、多くの香料植物は昼と夜の寒暖の差がはっきりしている方が、開花時の香りの強さと香りの質がよいように感じています。

ブルガリアのダマスクローズも5月開花前の3〜4月に昼と夜の気温差がある方が、よいローズオイルが採れるし香りもよいとのことです。

そういう事情がもし金木犀にも当てはまるなら、夜も熱帯夜で寒暖のメリハリも、イマイシだった今年の夏。サイコーの香りにならなかったのもやむを得ない自然の営みです。

毎年楽しみにしている金木犀の開花と香りですが、今年も期待と不安のうちにあっという間に終わりました。

「終わりは、始まり」

また来年に期待しています。
(2010-10-22)
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