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( 香水工場の )

香る生活


九州の櫨6 ハゼ蝋の安全性
●ハゼ蝋の安全性

同じ天然蝋でクリームやメイクアップ製品の原料として人気があるミツロウ(武蔵野ワークスでも練り香水の基材として多用しています)は、ごくまれにアレルギーを示す人がいることが知られています。ハゼ蝋(櫨蝋)はどうでしょうか?ハゼ蝋(櫨蝋)の安全性について質問してみました。

「ハゼの実はカラスの好物ですし、収穫した後のハゼの実は、どこからともなくやってくるネズミたち食べられますので、ある意味、動物実験での安全性は証明されていますね」とニッコリ。

ハゼの木はウルシ科の植物で、ウルシほどではありませんが花や樹液に触れるとかぶれる可能性があるため現地の子供たちは「ハゼには近づくな」と言われながら育つそうですが、漆器が安全なようにハゼ蝋(櫨蝋)製品も安全です。

かぶれの原因は樹液などに含まれるウルシオール(Urushiol)という成分。しかし、ウルシオールはハゼ蝋(櫨蝋)の抽出課程完全に揮発します。

ハゼ蝋(櫨蝋)は、実際口紅の原料や食品(煎餅など)の剥離剤(離型剤=煎餅など焼き上げた後、型から抜く際の剥離剤)として皮膚に触れたり口の中に入れたりする製品として長年実績のある原料です。

また、ハゼ蝋(櫨蝋)は、間違って食べても体内では消化されずに排泄されるため安全です。

「もっとも食べ過ぎればゲリになる人もいますが」と笑っておられました。


(2007-11-22)
( 香水工場の )

香る生活


香水売り場のディスプレイ

百貨店のディスプレイ


百貨店のウインドウ・ディスプレイってちょっとした芸術作品ですよね。

ウインドウ・ディスプレイだけでなく売り場の棚、商品の陳列や説明のためのディスプレイも、そのお店や売り場のこだわりやメッセージがあります。

売り場の演出や楽しさが加わる分、このへんは通販よりショッピング自体が楽しく感じられます。


装飾のプロによるディスプレイ


百貨店のディスプレイや展示会・イベントでのディスプレイは、専門家(個人やデザイン事務所の装飾デザイナーさんなど)にやってもらうことが多いそうです。

(なるほど、装飾のプロに依頼するのか)

あるブランドさんの新作香水発表イベントで、会場の設営に立ち会ったことがあります。

デザイン事務所から派遣されたデザイナーによってお花や小物、タペストリーなどとともに飾り付けが施されていきます。ずいぶん雰囲気が違ったものになる様子を見学しました。

商品は「綺麗に見せる」だけでなく「楽しさ」や「お買い得感」などシチュエーションや目的に応じて自在に演出されます。


大手ブランドさんの場合


一方、当社香水の唯一売り場である伊勢丹新宿店BPQCの「私たちの棚はどうか?」と感じてしまいます。

BPQCのフロアは、売り場のレイアウトも装飾もすべてBPQCさんのコンセプトとセンスとストーリーに応じた内容です。ところが自社の棚の部分だけはある程度自分たちの演出が許されています。

商品の並べ方、ポップの内容やデザイン、小物やディスプレイ用品もBPQCのコンセプトに反しなければ、それなりに自由に展開できます。

一般に香水のディスプレイは、ブランドさんにとってかなり重要なブランド・メッセージと位置づけられています。

よって、ディスプレイ自体が芸術作品かアートのような状態になっているところも少なくありません。


当社の場合


かつて社内では、ディスプレイの専門家に飾り付けをお願いしようかという意見もありましたが、自分たちの工夫で演出することも「武蔵野ワークスのテイスト」と割り切って、現状当社スタッフが飾り付けに出向きます。

お店がクローズした売り場で夜遅くまでかかる飾り付けはスタッフ全員が体験する行事です。

とりあえず基本はお掃除。次に痛んだテスターを新品に交換して、装飾と演出はあまり知恵がないので今回は、迫り来るクリスマスのを意識して「エンジェルのスタンド」を持ち込みました。

あるステンドグラス工房さんのオリジナルスタンドです。本当はキャンドルスタンドを想定されて制作中だった物を当社用にわけてもらったものです。







(2007-11-21)
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香る生活


九州の櫨5 ハゼ蝋産業の半世紀
●ハゼ蝋(産業の半世紀

荒木社長にこの半世紀に起きたことをお聞きしました。筑後地方の地場産業として栄えたハゼ蝋(櫨蝋)生産は、昭和30年代から安価な石油製品に押され、さらに時を同じく進められた日本の貿易自由化政策によりミツロウなど海外産天然ワックスの流入もハゼ蝋(櫨蝋)産業を圧迫する要因となりました。

それまで筑後地方にいたるところに存在した蝋屋・蝋問屋は閉店・廃業、農家では櫨の木の伐採が続き現在では限られた所にでしか見られなくなりました。

安価な海外産のワックスに対抗するためにハゼ蝋(櫨蝋)の価格を抑える努力が進められましたが、結果としてハゼ蝋(櫨蝋)の品質は落ち、またハゼの実の買い取り価格が抑えられたため農家のモチベーションが下がりハゼの実生産自体が激減という負のスパイラルを描く事態を招きました。いったん伐採されたハゼの木を実を採取できるまでに復活させるには10年以上を要すると言います。

「これ以上のハゼの木の伐採は何とか食い止めたいと考えとります」

と話す社長さんの秘策はいろいろありますが、ますは日本にはハゼ蝋(櫨蝋)という世界に誇れる天然植物性ワックスが存在するという事実のPR。当日いただいたCDは、ハゼ蝋(櫨蝋)の生産過程をビデオ化したものですが、それもハゼ蝋(櫨蝋)PRの一環です。

農家から買い取るハゼの実は適正価格で買い取ること。

ハゼ蝋(櫨蝋)の品質は絶対に落とさないこと。

そして注力すべきところがハゼ蝋(櫨蝋)を用いた様々な商品の商品化です。

つまり、ハゼの木の生産から出口の商品化・販売まで一貫したサイクルを再構築することでハゼ蝋(櫨蝋)産業が再生すると考えています。荒木製蝋の本来の業務はハゼ蝋(櫨蝋)の生産です。ハゼ蝋(櫨蝋)という基材・素材・原料を生産することですが、荒木製蝋では工場の片隅をラボ(ラボラトリー、実験室)としてキャンドルや他の製品の消費者が手に取る最終製品の開発を行っておられました。

現在、世界では米国主導で「天然資源争奪戦」とも言える現象が勃発しています。米国や中国のファンドマネーが世界の天然資源を買い漁り、オイル市場だけでなく天然資源マーケットは大荒れ、各国政府との攻防が続いています。もしファンドの触手が伸びてきたらどうしますか?と荒木社長に質問してみると「そもそも供給体制から考えて物理的に対応不可能です」という笑いの裏にはマネーゲームとは一線を画しハゼ蝋(櫨蝋)産業を地道に復興させたいという気持ちが伝わってきます。


(2007-11-19)
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香る生活


昼下がりはスターバックスで

仕事の合間のカフェ


午後はコーヒーショップで、ちょいと読書ってのもなかなか仕事をはかどらせる私なりの方法です。

仕事中の「読書」とは、もちろん仕事関連の書類です。会社近くのスターバックスに毎週何回となく通うことが習慣になっています。


新鮮さを感じるお店


スターバックスは行く度に新鮮です。

成熟しきっていると考えられていたカフェ文化、特に日本には欧米を凌ぐ独自の「喫茶店」が存在し、外資が日本のカフェ文化に、品質的にも、空間のホスピタリティ性に関しても太刀打ちできるわけがないと信じていましたが、あっさり軽ーく凌駕されました。


航空機内ではじめて遭遇


ニューヨーク行きユナイテッド航空の機内ではじめてスターバックスコーヒーが出されたとき、それまでアメリカ人の飲むコーヒーはまずいという偏見が強かったため、その味は意外なおいしさ。

思わずカップをしげしげと眺めるとそこには「STARBUCKS」の文字。

商品名なのか会社名なのかわからないまま、その緑色のロゴは記憶に残りました。

今から考えればテレビCMなど打たないスターバックスの深遠なマーケティングに絵に描いたような形で誘導される無垢なカスタマーを演じさせられたわけですが、そのときはとにかく「アメリカ人でもコーヒーの味はわかるのか」と。

スターバックス銀座1号店が誕生する前の話です。


味は、落ちた気がするが


現在スターバックスの味についてはいろいろ意見があると思います。

しかし、そもそも天然物のコーヒーが世界共通で、しかも毎年同じ味で提供できること自体が不自然な話です。

天然資源を守るためにも日常的に飲むコーヒーは、もう少し品質を落としてもらってもかまわないなどと私なんかは考えています。


通う理由


私には味以外にスターバックスに通う2つの理由があります。

「禁煙」と「空間」です。

タバコを吸わない私には喫茶店は苦痛の空間です。

スターバックスが日本で創業する際、禁煙にすることで当時おそらく7割以上の潜在顧客を失うことになったろうと思われますが、あえて3割の少ないパイに焦点を合わせてくれたことに感謝します。


成熟市場でも軽く覆る教訓


多くの専門家やアナリストがスターバックスの成功を目のあたりにしてサクセスストーリーの分析がなされ、様々な分析本が出され、ビジネススクールのテキストになっていると思います。

そういった本を手にとるほど私は勉強熱心ではありませんが、こんな私でもこう感じます。

成熟しきっているマーケットでさえ短期間で覆ることがあるという事実をスターバックスは見せてくれている。

(2007-11-18)
( 香水工場の )

香る生活


2007『サンタの贈り物』
武蔵野ワークスの冬の恒例は、ブルガリアローズのその年収穫クロップを使用した『ローズの贈り物』、そして遊び心いっぱいの『サンタの贈り物』

『ローズの贈り物』のリリース予定日はすでにお知らせしましたが、『サンタの贈り物』も同日の11月25日に間に合いました。

『サンタの贈り物』は、フローラル・フォーシーズンズの中ではちょっと異色です。毎年ネーミングが同じなのに香りは違うし、パフューマーも固定していません。その年ごとに雰囲気を変えていますし、社外や海外のパフューマーさんの作品でもよいと考えています。今年は武蔵野ワークスのパフューマーが担当させていただきました。フローラル・フォーシーズンズのテイストにそれほどこだわる必要はないとなっていますので、遊び心もちょっと加えてみるチャンスです。

さて、今年はどんな香りでしょうか?

今年のテーマは「靴下の中に詰まった夢」。実は毎年「靴下の中に詰まった夢」はベースになっているのですが、今年は子供の頃の気持ちに帰った心境を香りにしてみたとのことです。私も商品会議で香りを確かめまたところとってもフルーティでした。

配合されている北海道産モミの木精油(エッセンシャル・オイル)がどうしても感じられないので「入れる必要はありますか?」などと聞いてみたところ「イメージ的にGOOD!」とのこと。モミの木の香りは残念ながら感じられませんが、おそらくラストノートのベースで香りに奥行きを出してくれているのではないかな、と考えています。

もし興味がありましたら、まずはサンプルボトルでおためしください。サンプルも同日の11月25日から発売予定です。


(2007-11-17)
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香る生活


秋ですね〜
武蔵野もいよいよ紅葉が進んできました。

武蔵野はこれから12月下旬まで枯れ木になっていく様がきれいです。

今日は金曜日、一週間の締め日。気合い入れていきます。


新宿

秋、早朝の新宿。

写真は、国分寺から見た都心。
数日前早起きして望遠レンズで朝の新宿を撮りました。

朝は熱いコーヒーを飲みたくなります。


(2007-11-16)
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