( 香水工場の )
香る生活
薄黄木犀が満開
ウスギモクセイが豊かな香りを漂わせています (2017/09/12)
(2017年9月11日撮影 湿度の高い日が続いていますが、秋らしい日も増えてきました)
先日お伝えした「夏の終わり、かすかにキンモクセイ香る」の、あの同じウスギモクセイの樹木が、二回目の満開を迎えました。
今年の東京のウスギモクセイの開花日は、一回目8月23日頃、二回目9月9日頃となりそうです。
キンモクセイらしい香りが周囲に漂います。ウスギモクセイは、キンモクセイほど香りは強くありませんが、キンモクセイとよく似た香りですので、キンモクセイの季節かと誤解しそうです。
(地面を飾るウスギモクセイの花びら、地面を覆う花びら)
一方、キンモクセイの方は、まだまだ小さな蕾状態です。
咲くときは、一気に膨らみ、パカッと割れるように咲きますので油断できませんが、開花まで、まだまだ先のようです。
(2017-09-12)
(2017年9月11日撮影 湿度の高い日が続いていますが、秋らしい日も増えてきました)
ウスギモクセイの香り
先日お伝えした「夏の終わり、かすかにキンモクセイ香る」の、あの同じウスギモクセイの樹木が、二回目の満開を迎えました。
今年の東京のウスギモクセイの開花日は、一回目8月23日頃、二回目9月9日頃となりそうです。
キンモクセイらしい香りが周囲に漂います。ウスギモクセイは、キンモクセイほど香りは強くありませんが、キンモクセイとよく似た香りですので、キンモクセイの季節かと誤解しそうです。
(地面を飾るウスギモクセイの花びら、地面を覆う花びら)
キンモクセイはまだ蕾
一方、キンモクセイの方は、まだまだ小さな蕾状態です。
咲くときは、一気に膨らみ、パカッと割れるように咲きますので油断できませんが、開花まで、まだまだ先のようです。
(2017-09-12)
( 香水工場の )
香る生活
残り少ない30mLボトルのリスト
一年以上取り組んでいるフルボトルの「25mL化」の完了が見えてきました (2017/08/27)
(仏製ボトルから国産ボトルへ)
さくら・・・・・・・25mLボトルに移行予定
スイカズラ・・・・・25mLボトルに移行予定
雪うさぎ・・・・・・25mLボトルに移行予定
オールドローズ・・・25mLボトルに移行予定
すみれ・・・・・・・25mLボトルに移行予定
たんぽぽ (残り5本)・・・・100mLグランデ (受注生産)に移行
秋桜 (残り1本)・・・・・・100mLグランデ (受注生産)に移行
構想は二年くらい前、カシメ式の固定スプレーヘッドから、ネジ式・取り外し可能なスプレーヘッドへの移行を計画しました。
スプレーヘッドだけを取り替えられれば一番良いのですが、香水ボトルの首回りの径は、国際的な標準化がなされていません。
よって、そのボトルに合うスプレーヘッドがないと、ボトルそのものの交換となります。
海外では、香水の場合、ネジ式のスプレーヘッドはあまりありません(トイレタリーのネジ式スプレーは多数)。
この状況は、欧米ではネジ式に需要がないことの裏返しなんですが、日本では小分けや分別廃棄のために需要があります。
当社が10年以上使用してきたフランスSGD社製ボトル(Lena30)には、ほどよいスプレーヘッドがなく、ボトルそのものを刷新することになりました。
Lena30からの切り替えは、興亜硝子社製の平角25Bというタイプが選ばれました。当社では「Kシリーズ」ボトルと呼んでいます。
実は、香水ボトルって、世界的にそんなに選択肢はありません。
欧米のブランドさんは、様々な香水ボトルをリリースしている印象があります。
しかし、印刷や装飾で違いの演出がされていて、そう見えませんが、よく見るとどこかの汎用ボトルの使い回しが多いですね。
この状況、ブランドさんに限らず当社も含め世界の香水メーカーの実情なんですよ。
インドや中国の香水瓶メーカーさんが力を付けてきましたので、この先、状況が変化する可能性はありますが。
興亜硝子さんの平角25Bは、日本の香水メーカーさんが多く採用している日本では、デ・ファクト的なボトルです。
スプレーヘッドがネジ式となり、取り外せることを評価するご意見も多いですが、ボトルのデザインに関して、Lena30の評価は、今でも非常に高く、当社も苦しいところです。
中身は変わっていませんが、「香りまで違った印象を受ける」というお客様もおられます。
嗅覚は、幻覚の感覚。上記ご意見は、ウソではなく、本当にそう感じられる方が、実際におられると当社も分析しております。
しかし、環境の時代、機能性・環境への親和性を考慮すれば、これも時代の流れではと感じています。
逆に欧米でもカシメ式からネジ式への移行気運が高まるといいけどなと感じたりします。
30mLボトルがなくなれば、ほとんどが25mLボトルへ、一部は廃盤を前提とした100mLボトル(愛称:グランデ)へ移行します。
この移行作業、一年以上かかりましたが、早ければ年末までには完了するかもしれません。
(2017-08-27)
(仏製ボトルから国産ボトルへ)
本日時点でのリスト
さくら・・・・・・・25mLボトルに移行予定
スイカズラ・・・・・25mLボトルに移行予定
雪うさぎ・・・・・・25mLボトルに移行予定
オールドローズ・・・25mLボトルに移行予定
すみれ・・・・・・・25mLボトルに移行予定
たんぽぽ (残り5本)・・・・100mLグランデ (受注生産)に移行
秋桜 (残り1本)・・・・・・100mLグランデ (受注生産)に移行
海外ボトルから国産ボトル切替えの背景
構想は二年くらい前、カシメ式の固定スプレーヘッドから、ネジ式・取り外し可能なスプレーヘッドへの移行を計画しました。
スプレーヘッドだけを取り替えられれば一番良いのですが、香水ボトルの首回りの径は、国際的な標準化がなされていません。
よって、そのボトルに合うスプレーヘッドがないと、ボトルそのものの交換となります。
海外では、香水の場合、ネジ式のスプレーヘッドはあまりありません(トイレタリーのネジ式スプレーは多数)。
この状況は、欧米ではネジ式に需要がないことの裏返しなんですが、日本では小分けや分別廃棄のために需要があります。
当社が10年以上使用してきたフランスSGD社製ボトル(Lena30)には、ほどよいスプレーヘッドがなく、ボトルそのものを刷新することになりました。
国産の香水ボトル
Lena30からの切り替えは、興亜硝子社製の平角25Bというタイプが選ばれました。当社では「Kシリーズ」ボトルと呼んでいます。
実は、香水ボトルって、世界的にそんなに選択肢はありません。
欧米のブランドさんは、様々な香水ボトルをリリースしている印象があります。
しかし、印刷や装飾で違いの演出がされていて、そう見えませんが、よく見るとどこかの汎用ボトルの使い回しが多いですね。
この状況、ブランドさんに限らず当社も含め世界の香水メーカーの実情なんですよ。
インドや中国の香水瓶メーカーさんが力を付けてきましたので、この先、状況が変化する可能性はありますが。
興亜硝子さんの平角25Bは、日本の香水メーカーさんが多く採用している日本では、デ・ファクト的なボトルです。
仏製から国産ボトルへ、意見いろいろ
スプレーヘッドがネジ式となり、取り外せることを評価するご意見も多いですが、ボトルのデザインに関して、Lena30の評価は、今でも非常に高く、当社も苦しいところです。
中身は変わっていませんが、「香りまで違った印象を受ける」というお客様もおられます。
嗅覚は、幻覚の感覚。上記ご意見は、ウソではなく、本当にそう感じられる方が、実際におられると当社も分析しております。
しかし、環境の時代、機能性・環境への親和性を考慮すれば、これも時代の流れではと感じています。
逆に欧米でもカシメ式からネジ式への移行気運が高まるといいけどなと感じたりします。
30mL、年末までに終了かも?
30mLボトルがなくなれば、ほとんどが25mLボトルへ、一部は廃盤を前提とした100mLボトル(愛称:グランデ)へ移行します。
この移行作業、一年以上かかりましたが、早ければ年末までには完了するかもしれません。
(2017-08-27)
( 香水工場の )
香る生活
雑誌『香る生活』= 暮らしの中の香り
「香る生活」は当社が時々発行している香りの雑誌。「もう発行しないんですか?」とお客様からメールをいただきました。現状報告です (2018/08/26)
(『香る生活』の一例、Vol12 & Vol14の表紙)
昨年、当社は開業20周年を迎えました。
記念すべき年なので、20周年記念ページを作成し、オリジナル・フレグランスのリリースなど、ごくささやかなイベントを実施しました。
本当は『香る生活 特別版』を刊行することがいいのだが、と感じていました。
1990年代、香水通販を始めた当初から、香水だけを販売しても味気ないので、商品とともに"何か、香りの読み物、欲しい"と企画された雑誌でした。
構想は20年前ですが、実際に制作し通販の商品とともに入れるようになったのは2000年代初頭。
WEBで掲載すればいいのではという意見もありました。
いやいや、配達されてきた箱を開けて商品とともに入っている冊子が、いいんです。手作り感があるし。
当社スタッフが自分の足で集めてきた香りネタの話題に徹してきました。
『香る生活』は、ネタ集め・取材(インタビュー)・記事作成・編集レイアウト・印刷という雑誌発行・出版作業の全行程を、印刷所さんに入稿する印刷・製本以外は、すべて内製でやります。
それなりにパワーがいる作業なので、ちょっと忙しいこの頃、腰がやや重くなっています。そんなわけでこの二年間、発行されていません。
取り上げられたテーマは、香水容器の工場の話や、原料となるローズやハーブの原産地、ときに海外まで出かけていき、ネタを刈り取ってくるといった内容が多かった。
このテーマ、一般のお客様より、化粧品業界や香水業界、同業者や競合ライバルのみなさまに受けるようなディープなネタでした。
競合ベンダーさんから記事の内容について、教えて欲しいといった電話や訪問があったことも。
ディープすぎて、一般のお客様の関心とはややかけ離れた部分もあったかと反省しています。
もっと日常生活に根ざした暮らしの中の香り、これをテーマに練り直す時期に来ているようです。
二年間のブランクになっている『香る生活』ですが、断念していません。
より身近な「暮らしの中の香り」をコンセプトに、継続号をお届けできるよう計画しております。
(2017-08-26)
(『香る生活』の一例、Vol12 & Vol14の表紙)
本当は20周年記念で出したかった『香る生活』
昨年、当社は開業20周年を迎えました。
記念すべき年なので、20周年記念ページを作成し、オリジナル・フレグランスのリリースなど、ごくささやかなイベントを実施しました。
本当は『香る生活 特別版』を刊行することがいいのだが、と感じていました。
『香る生活』とは?
1990年代、香水通販を始めた当初から、香水だけを販売しても味気ないので、商品とともに"何か、香りの読み物、欲しい"と企画された雑誌でした。
構想は20年前ですが、実際に制作し通販の商品とともに入れるようになったのは2000年代初頭。
紙を手で持って読みたい
WEBで掲載すればいいのではという意見もありました。
いやいや、配達されてきた箱を開けて商品とともに入っている冊子が、いいんです。手作り感があるし。
当社スタッフが自分の足で集めてきた香りネタの話題に徹してきました。
しばらく発行が止まっているものの・・
『香る生活』は、ネタ集め・取材(インタビュー)・記事作成・編集レイアウト・印刷という雑誌発行・出版作業の全行程を、印刷所さんに入稿する印刷・製本以外は、すべて内製でやります。
それなりにパワーがいる作業なので、ちょっと忙しいこの頃、腰がやや重くなっています。そんなわけでこの二年間、発行されていません。
記事ネタ
取り上げられたテーマは、香水容器の工場の話や、原料となるローズやハーブの原産地、ときに海外まで出かけていき、ネタを刈り取ってくるといった内容が多かった。
このテーマ、一般のお客様より、化粧品業界や香水業界、同業者や競合ライバルのみなさまに受けるようなディープなネタでした。
競合ベンダーさんから記事の内容について、教えて欲しいといった電話や訪問があったことも。
暮らしの中の香り
ディープすぎて、一般のお客様の関心とはややかけ離れた部分もあったかと反省しています。
もっと日常生活に根ざした暮らしの中の香り、これをテーマに練り直す時期に来ているようです。
二年間のブランクになっている『香る生活』ですが、断念していません。
より身近な「暮らしの中の香り」をコンセプトに、継続号をお届けできるよう計画しております。
(2017-08-26)
( 香水工場の )
香る生活
夏の終わり、かすかにキンモクセイ香る
事務所近くで聞こえてくるセミの鳴き声は、気づけばツクツクボウシに変化しています。晩夏なんですね (2017/08/25)
(2017年8月25日撮影 毎日、まだ真夏の強烈な暑さが続いていますが、季節は移り変わりつつ)
同じ市内に住む知人は、毎年キンモクセイの香りをいち早く感じるタイプの人で、感じるとメールをくれます。
彼女の話によると花の姿は見えないけど「ニオイがしてくる」とのこと。
(私は彼女のことを"エスパー"と呼んでいます)
そのメールが、今年は、まだ8月というのに、数日前にきました。
「まさか」と思いました。
いつも早いことは早いのですが、まだ9月にもなっていないこの時期に。
今朝、早朝早起きして、公園に行きました。人もまばらな公園は、なんと、キンモクセイの香りが微かに満ちていました。
感じるられるか、感じられないか、のかすかな香りです。
香りの源はすぐにわかりました。公園入り口近くのウスギモクセイ。上の写真は、今朝撮影したモノです。すでに満開を超えて一部散り始めていました。
この散り具合から判断して、満開は数日前、まさにエスパーからのお告げの日のころ。
(地面を飾るウスギモクセイの花びら、早くも散り始めていました)
ウスギモクセイは、一般にキンモクセイよりも早く咲きますが、今年は例年と比較すると早すぎる気がします。おそらく二度咲きのパターンかもしれません。
このウスギモクセイの様子から考えると、この年のキンモクセイは早そうです。
東京のキンモクセイは、例年9月下旬から10月上旬ですが、今年は、もしかしたら中旬あたりから?
※余談ですが、早朝の公園は、いろいろな香りが漂っていました。昼間は暑すぎて近寄れないし、嗅覚が今ひとつパッとしませんが、早朝は、鼻の感覚は敏感なようです。季節の花が移ろいで行くことが香りの変化で感じられました。季節は確実に変化しているようです。
※薄黄木犀が満開
(2017-08-25)
(2017年8月25日撮影 毎日、まだ真夏の強烈な暑さが続いていますが、季節は移り変わりつつ)
エスパー
同じ市内に住む知人は、毎年キンモクセイの香りをいち早く感じるタイプの人で、感じるとメールをくれます。
彼女の話によると花の姿は見えないけど「ニオイがしてくる」とのこと。
(私は彼女のことを"エスパー"と呼んでいます)
そのメールが、今年は、まだ8月というのに、数日前にきました。
「まさか」と思いました。
いつも早いことは早いのですが、まだ9月にもなっていないこの時期に。
今朝、早朝早起きして、公園に行きました。人もまばらな公園は、なんと、キンモクセイの香りが微かに満ちていました。
感じるられるか、感じられないか、のかすかな香りです。
香りの源はウスギモクセイ
香りの源はすぐにわかりました。公園入り口近くのウスギモクセイ。上の写真は、今朝撮影したモノです。すでに満開を超えて一部散り始めていました。
この散り具合から判断して、満開は数日前、まさにエスパーからのお告げの日のころ。
(地面を飾るウスギモクセイの花びら、早くも散り始めていました)
ウスギモクセイは、一般にキンモクセイよりも早く咲きますが、今年は例年と比較すると早すぎる気がします。おそらく二度咲きのパターンかもしれません。
このウスギモクセイの様子から考えると、この年のキンモクセイは早そうです。
東京のキンモクセイは、例年9月下旬から10月上旬ですが、今年は、もしかしたら中旬あたりから?
※余談ですが、早朝の公園は、いろいろな香りが漂っていました。昼間は暑すぎて近寄れないし、嗅覚が今ひとつパッとしませんが、早朝は、鼻の感覚は敏感なようです。季節の花が移ろいで行くことが香りの変化で感じられました。季節は確実に変化しているようです。
※薄黄木犀が満開
(2017-08-25)
( 香水工場の )
香る生活
練り香水の歴史を考えてみた
練り香水とは?
「練り香水」とは、香料をクリーム状の基剤に混ぜて練り上げたフレグランス。ポマード状なのに「香水」という部分は若干の矛盾ですが。
英語では「ソリッドパフューム」。「固形状のパフューム」程度の意味。
練り香水の歴史は、香水より長い
練り香水は、少なくとも紀元前のギリシア時代には存在していました(香水の誕生は、少なくともアルコールが西洋で造られるようになった10世紀以降)。
ギリシア時代の遺跡からは、ローズマリーやラベンダーが含まれたクリーム壺(クリーム痕跡が残る壺)が出土しています。
スキンケアを保管した壺ですが、練り香水の壺とも言えます。
当時は「香水」という概念が存在せず、練り香水とスキンケアの境目が限りなくありません。
ですので「香水壺」と表現するのもおかしいのですが、香りを楽しんでいたとしてギリシアやイタリアの博物館では「香水壺」として展示されている遺品もあります。
聖書にでてくる「香油」って?
聖書には「香油」という言葉が出てきます。
香油の正体は不明です。おそらくオリーブ油やゴマ油などの植物油に、バラの花びらやハーブなどを漬け込んだオイルではないかと思われます。
私はこの香油も練り香水の仲間と見なします。
東方の三賢人が、誕生したばかりのイエスに「乳香(フランキンセンス)・没薬(ミルラ)・黄金」を捧げたという有名なシーンがあります。
「乳香」「没薬」はこの時代の代表的な香料です。
乳香と没薬を肌に塗布する際は、油に溶かし込んでいたでしょう。これらも香油のはずです。
これら香料が、宝物として描かれている点が、現代の感覚とは違いますが、そういう時代だったと言うことでしょう。
香油は、エジプトやメソポタミアの時代にも使用されておりましたので、練り香水はギリシア時代どころか、さらに古い時代にさかのぼります。
香油とスキンケアと練り香水
新約聖書の「香油」は、英語では「ointment」。「オイントメント」・・・日本語では「軟膏(なんこう)」と訳されます。
そうなんです。「香油」は実はハンドクリームやスキンケアクリームと同等のものと西洋では見なされているんですね。
このことから「練り香水」「スキンケアクリーム」「香油」は同一のモノと解釈できます。
香りに重点を置くと「練り香水」で、お肌のケアに重点を置くと「スキンケアクリーム」となるわけです。
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(2017/09/30)練り香水 (武蔵野ねりこ)
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(2017/08/15)最後の調整中
(2017/07/31)試作品プレゼント
(2017/06/06)アンケートの結果
(2017/05/23)試作中
(2017/01/08)練り、再参入プラン
【NEWS】
(NEWS)リリース予定
(2017-08-17)
( 香水工場の )
香る生活
新・練り香水の処方、最後の調整中
処方の最後の詰めを行っています(2017/08/15)
(シンプル&ナチュラルな方が、結局、長く愛されるものが多い気がする)
2017年10月1日リリースをアナウンスしました。
しかし、新・練り香水のリリースを目前に控え、ここにきて不安要素もちらほら。
一つは、容器のシルク印刷。
技術的な問題が判明しました。デザイナーがイメージした色彩と感触(テイスト)の再現に、実際のインクが対応できないかもしれないと試行錯誤中です。
もう一つは、「もっとサラサラ感が欲しい」というモニターさんや社内メンバーからの意見。
このタイミングで処方を大きく動かすと、逆にアリ地獄に陥ることは過去の教訓。
ただ、微調整ならOK、最後の調整を模索中です。
「パウダーイン」を検討しました。
あかちゃんの肌をベビーパウダーがサラサラにしてくれることは多くの人の共通体験です。「毛細管現象」による水分の吸い取りがその理由だそうです。
しかし、パウダーをコスメに入れるというアイデアは、あまりポピュラーではありません。技術メンバーと協議すると、2点問題を感じました。
ベビーパウダーのように、パウダーをパウダーのまま使用するのならいいのですが、コスメ(液体か半固形状態)にパウダーを入れるとすれば、溶解しないパウダーという条件が付きます。
ベビーパウダーの原料は、コーンスターチのようなデンプンが主流ですが、コスメ用パウダーは水やクリームに溶けないモノ。通常、マイカ(雲母)やシリカ(ケイ素)が利用されます、一言で言えばガラス素材です。
・パウダーは鉱物なので、皮膚を傷つけるリスクはないか?・・・粒子レベルで、いかにトゲがない球状整形されたものを選ぶか?
・パウダーがお肌から水分を奪う = スキンケアとしてはマイナスでは?
パウダーは現状、検証すべき問題が多く採用を見送りました。
シリコンとは、ここではガラス原料となるケイ素や半導体の素材ではなく、合成樹脂のシリコン樹脂(シリコーン)の意味で使用しています。
シリコンは、その特殊で優れた性質ゆえにコスメにはよく利用されます。
日常生活の中で一番利用される製品は何でしょう?たぶん、シャンプーやトリートメント。
髪の毛・ヘアケア製品にとって、もうシリコンなしでは済まされないほどデフォルト的存在。
ヘアケアの成分欄をご覧下さい。「シリコン」とは書かれていません。シリコンは総称で、成分名は:
・シロキサン
・シクロメチコン
・ジメチコン
・シクロペンタシロキサン
・・・
まだまだいっぱい。「シロ...」「シクロ..」「ジメチ...」と続く成分は、おおよそシリコン。
髪の毛のサラサラ感を演出できる成分で、シリコンに勝る、しかも安価な成分は、他にないでしょう。
サロンでの施術後に感じる「やはり、サロンさんは違う」の立役者は、シリコンリッチなトリートメント、とこの業界に詳しい友人は言っておりましたが、それもしかりと思います。
このシリコン、スキンケアやハンドクリームにも採用されています。
シリコンは、安全性が高く優れた成分で、さらさら感はでるのですが、肌に塗ると、ややつっぱり感がでます。
皮膜で保護されている部分は、そのよい効果ですが、樹脂皮膜と考えるとナチュラル感は薄れます。
私から見れば「ナチュラル感」と「さらさら感」は、シリコンのトレードオフの関係。
新・練り香水も、今からでもシリコンを追加すれば、サラサラ感が、私の感覚で20%くらい増すと思いますが、悩ましい選択です。
迷ったら、やはり、基本原則の「シンプル&ナチュラル」に返る、これがいいのではと感じています。
まだ微調整は続きますが、おろらくシリコンなしで行くことになろうかと思います。
これが、結局、長続きするような気がしています。
と当社メンバーが言っておりました。
これは料理の話ですが、料理以外のものにも共通しますよね。
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(2017/05/23)試作中
(2017/01/08)練り、再参入プラン
【NEWS】
(NEWS)リリース予定
(2017-08-15)
(シンプル&ナチュラルな方が、結局、長く愛されるものが多い気がする)
リリース前の迷い
2017年10月1日リリースをアナウンスしました。
しかし、新・練り香水のリリースを目前に控え、ここにきて不安要素もちらほら。
一つは、容器のシルク印刷。
技術的な問題が判明しました。デザイナーがイメージした色彩と感触(テイスト)の再現に、実際のインクが対応できないかもしれないと試行錯誤中です。
もう一つは、「もっとサラサラ感が欲しい」というモニターさんや社内メンバーからの意見。
このタイミングで処方を大きく動かすと、逆にアリ地獄に陥ることは過去の教訓。
ただ、微調整ならOK、最後の調整を模索中です。
さらさら感の演出:パウダー??
「パウダーイン」を検討しました。
あかちゃんの肌をベビーパウダーがサラサラにしてくれることは多くの人の共通体験です。「毛細管現象」による水分の吸い取りがその理由だそうです。
しかし、パウダーをコスメに入れるというアイデアは、あまりポピュラーではありません。技術メンバーと協議すると、2点問題を感じました。
ベビーパウダーのように、パウダーをパウダーのまま使用するのならいいのですが、コスメ(液体か半固形状態)にパウダーを入れるとすれば、溶解しないパウダーという条件が付きます。
ベビーパウダーの原料は、コーンスターチのようなデンプンが主流ですが、コスメ用パウダーは水やクリームに溶けないモノ。通常、マイカ(雲母)やシリカ(ケイ素)が利用されます、一言で言えばガラス素材です。
・パウダーは鉱物なので、皮膚を傷つけるリスクはないか?・・・粒子レベルで、いかにトゲがない球状整形されたものを選ぶか?
・パウダーがお肌から水分を奪う = スキンケアとしてはマイナスでは?
パウダーは現状、検証すべき問題が多く採用を見送りました。
さらさら感の演出:シリコン??
シリコンとは、ここではガラス原料となるケイ素や半導体の素材ではなく、合成樹脂のシリコン樹脂(シリコーン)の意味で使用しています。
シリコンは、その特殊で優れた性質ゆえにコスメにはよく利用されます。
日常生活の中で一番利用される製品は何でしょう?たぶん、シャンプーやトリートメント。
髪の毛・ヘアケア製品にとって、もうシリコンなしでは済まされないほどデフォルト的存在。
ヘアケアの成分欄をご覧下さい。「シリコン」とは書かれていません。シリコンは総称で、成分名は:
・シロキサン
・シクロメチコン
・ジメチコン
・シクロペンタシロキサン
・・・
まだまだいっぱい。「シロ...」「シクロ..」「ジメチ...」と続く成分は、おおよそシリコン。
髪の毛のサラサラ感を演出できる成分で、シリコンに勝る、しかも安価な成分は、他にないでしょう。
サロンでの施術後に感じる「やはり、サロンさんは違う」の立役者は、シリコンリッチなトリートメント、とこの業界に詳しい友人は言っておりましたが、それもしかりと思います。
やはり、シンプル&ナチュラルで
このシリコン、スキンケアやハンドクリームにも採用されています。
シリコンは、安全性が高く優れた成分で、さらさら感はでるのですが、肌に塗ると、ややつっぱり感がでます。
皮膜で保護されている部分は、そのよい効果ですが、樹脂皮膜と考えるとナチュラル感は薄れます。
私から見れば「ナチュラル感」と「さらさら感」は、シリコンのトレードオフの関係。
新・練り香水も、今からでもシリコンを追加すれば、サラサラ感が、私の感覚で20%くらい増すと思いますが、悩ましい選択です。
迷ったら、やはり、基本原則の「シンプル&ナチュラル」に返る、これがいいのではと感じています。
まだ微調整は続きますが、おろらくシリコンなしで行くことになろうかと思います。
シンプル&ナチュラル
これが、結局、長続きするような気がしています。
色々と手を加えた凝った料理も美味しいですが
毎日飽きずに美味しく食べられるものは、
シンプルでナチュラルなもの、かな
と当社メンバーが言っておりました。
これは料理の話ですが、料理以外のものにも共通しますよね。
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