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( 香水工場の )

香る生活


+ フィールドワーク:香水『白梅』
香水『白梅』の生まれた話・・(2024/03/04)

梅の香水『白梅』

(※本記事は旧ドメイン「musashinoworks.com」内の10年以上前の記事で本ブログへの統合のため再投稿したものです、現在と違っている内容が含まれる場合があります)

梅の花、日本の心


梅は私たち日本人の心に響く花です。全国に多くの梅園があり毎年飽きずに多くの観光客を惹き寄せます。

自宅に梅を植えているお宅は多いのに梅園に出かけてまた梅の花を愛でる・・日本人の梅好きは本物です。

人々は梅の花に何を見ているのでしょうか?・・DNAに刻まれた遠い記憶をたどっているのかもと空想したくなります。


たなびく梅の花の香り


梅の花には強い芳香はありませんが、個体によってはっきりした香りを出すものや、微かな香りのもの、まったくしないものなどいろいろあります。

不思議なもので梅の種類とはそれほど連動していないようです。香りがする梅の花は風がない日、花に下に立つとドライアイスの煙のように香りがゆっくり舞い降りてくることがわかります。

少しでも風があると、お線香の煙のように帯となって空中をたなびきます。そのたなびいた香りの帯に触れた瞬間、「あ、いい香りがした!」と心の中で叫びそうになる香りです。


梅香水『白梅』


当社は今まで梅の香り製品(香水)を数点リリースしています(「春告げ草(梅)」「枝垂紅梅」・・※これらは2024年現在、すでに廃盤済み)。今回のフィールドワークでは梅の中でもとくに白い花をつける白梅(はくばい)をテーマにしました。

製品はフローラル・フォーシーズンズ「白梅」(2006年)としてリリースされました。


梅の名所「百草園」で最後の調香


フローラル・フォーシーズンズ「白梅」は構想から3年かけて制作した香りです。制作の過程で梅で有名な「百草園」(もぐさえん)に何度か通いました。

百草園は鎌倉時代から続く小さなお寺。江戸時代に幕府によって再建立されて以来、梅の名所として江戸・明治・大正・昭和を通じて多くの有名な文人が通いました。

現在、京王電鉄の所有となっているため正式名称は「京王百草園」。百草園は武蔵野の丘陵(多摩丘陵)の小高い丘の上にあるため、庭園からは多摩川と武蔵野が一望できます。


観光客に混じって調香


下の写真は百草園にて調香中のところを撮影してもらったもの。調香自体はラボにて制作していたのですが、白梅の香りを確認するために来ました。

花の香りと持参した『白梅』とかぎくらべる作業は周囲の目が気になりますが、ここは意識を集中してやらねば・・

梅の花の香り( 百草園にて梅の花の香り確認中・・この庭園にて『白梅』は生まれました )





(2024-03-04)
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