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( 香水工場の )

香る生活


元気いっぱいの女性たち
先月末のある日曜日、世田谷のとあるホールで開催されたコンサートに行きました。

自分ではなかなか行かないので(私もお父さん症候群です)人に連れて行かれた次第です。

今回は私にとってもお気に入りのピアニストさん。そのアーティストは普段、ラテン系やジャズ、フュージョン系の演奏が多いのですが、クラシックもできてしまうマルチな演奏家。

ベートーベン、ピアノコンチェルト『皇帝』。

紅葉が舞うこの季節には色彩感たっぷりで感動ものです。いつもラフなファッションの彼が着こなすタキシードはやや不似合。

しかし、圧倒的なパワーで叩く打鍵がボクのココロにガンガンきます。

この打鍵に心を打たれている人々は?・・・とホールを見渡せば、女性が圧倒的に多いようです。

子供からおばあちゃんまでです。



そろそろ閉幕しようとしている「フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展」。

六本木の新国立美術館で開催中です。ご縁あって期間中フローラル・フォーシーズンズの中から数アイテムのトワレを併設のミュージアムショップにてお取り扱いいただいています。

そのため美術館に顔を出すことがありますが、展示会はいつも重箱をひっくり返したように来客であふれています。

やはり、ここでもお客さんは女性が多いですね。



海外旅行、習い事、スポーツジム・・・お父さんたちがお疲れモードで自宅でゴロゴロしてる一方、好奇心が強く、他人との交流やコミュニケーションを楽しむの女性は夜も昼もお出かけ、そのパワーは底知らず。

亭主の定年を待って離婚モードに入る奥様方も多い昨今、お父さんたちは孤立無援。孤高として孤立した姿が目立つようになりました。

昆虫の世界ではメスが、用済みのオスを食ってしまうという話も。自然界の語るところには意味深長です。



突然ですが、『アーロン収容所』という戦後の名著があります。

ビルマ戦線で敗戦を迎え2年間の捕虜生活を送った著者の収容所体験談を綴った本です。

西洋人のホントの姿が描かれており、イギリスかぶれや洋モノかぶれの人には目の覚める話です。が、実は厳しい日本人論に含まれていてとっても読み応えがあります。版を重ね続ける訳も納得できます。

この本の中に収容所生活が一段落し監視の目が緩くなってきて頭角を現す男の話がでています。

平時になって人気者になる人間は、人を笑わせたり楽しませてくれる芸人・エンターテイナー的な人だったそうです。

著者の意見は、戦時や戦闘中に見事な活躍をする男と、平時や平和な時に活躍する男のタイプがまったく違うことが述べられています。

そこで思うに、自宅でゴロゴロ、粗大ゴミ化したお父さんたちの真価は、危機的状況や有事の時に発揮されるのではないかと考えています。

(2007-12-13)
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