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( 香水工場の )

香る生活


遺失物体験記
情けない話ですが、私は電車にモノを忘れがちです。

小さな切符などは要注意で、普段はそれを入れるポケットまで決めていますが、それすら守れずに到着駅の改札前でズボン・上着・シャツの左右上下、カバンの中を手探るという仕草を一通りやることも。

一昨日、例によって定期入れごと電車の中で落としました。ポケットからこぼれ落ちたのではないかと思います。

また、やってしまいました。



思い返してみれば、電車ではいろいろなくしてきました・・・

一番高価なものはコンピュータボードです。社会人なりたの頃、コンピュータ会社で働いていましたが、壊れた大型コンピュータのボードを都内のパーツセンターからハンドキャリーするよう頼まれました。

通常は専用の配送車を使用しますが、何か事情があったのか私が山手線で運ぶ役割を先輩から言いつけられました。

ところが、その頃、私はまだ大学出たての気楽で、注意力散漫な男でした。私はそのボードをなんと車内の網棚の上に置きました。そして、そのまま置き忘れて現場へ。

何のために現場に舞い戻ってきたのかわかりません。そのボードは大型コンピュータ用のもので300万円という値段も痛手ですが、問題は、そのボードは日本に残っている最後の一枚で、あとはアメリカにしかないという代物。

すぐに捜索をはじめましたが、どこの駅にもそれらしきものは届けられていないため誰かに持ち去られたか、または売れ残った回転寿司のようにグルグル山手線を回っている可能性があります。

私が乗った車両が次に戻ってくる最短の駅を割り出して迎え撃ちにでかけると、網棚の上で放置されているボードを発見、無事に確保することができました。

あせりました。




(2008-05-09)
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