( 香水工場の )
香る生活
香水のエコな再利用と捨て方
(長文) 不要になった香水、どうする? (2019/07/18)
( カシメの開け方:先端が鋭いニッパーのような工具で )
今日の話は、当社製品に限らず、世の中の香水一般的な話です。
香水メーカーの私としては、買っていただいた香水は、最後まで使い切ってもらいたい。
が、現実問題、使われなくなることもあるし、スプレー部分は壊れやすいので、使えなくなることもある。
ならば廃棄するかと思い立つも、中身が捨てられない!という事態に直面する人も多い。
そう、多くの香水は、簡単に中身が捨てられない。
多くの香水は、スプレー部分とボトルの接合をアルミ金具で実現している。
瓶ビールの王冠と同じ原理だ、この接合方法をカシメと呼ぶ。カシメは、気密性の確保に有利だが、一度、かしめると開けられなくなる。
ビールの場合は "栓抜き" があるが、香水の場合は、再度開けることを想定していない。
よって、ビールの栓抜きに相当するツールもない。
統計データはないが、印象としては世界のブランド香水の9割以上がカシメ式なのだ。当社の香水も以前は、カシメ式だったが、2016年から2年かけて "ネジ式" に移行した。
当社の香水の場合は、ポンプの部分(スプレーの部分)はネジになっているので、ここを反時計回りに回せば開く。
しかし、カシメ式の香水の場合、アルミの金属金具を先端が鋭いニッパーのような工具で破断し開けるしかない。
(上の写真は、カシメ式だったころの当社のボトル。先端が鋭いニッパーにてアルミ金具を切り裂いているところ)
慣れないと指先をケガするかもしれないため注意してほしい。ビールの栓抜きのようなツールがあればいいのだが、残念ながら、香水用のオープナーは存在しない。
あまりにも不便なので、専用ツールを自社で開発しようと、工具メーカーさんと協議したが、低価格で作れるようものではなかった。
工業用途では、香水ボトル専用のオープナーマシンはあるが、大型工場でないと導入できないサイズ・価格。
不要香水の一番簡単な利用方法その一は「匂い袋」的な利用方法。
ティッシュなどに香水を吹きかけて、匂い袋として再利用するというもの。通気性の良い布袋などに入れてもよいし、ティッシュのままでも。
洋服ダンスや靴箱やトイレの片隅に忍ばせておくのもオススメだ。あと自動車内のルームフレグランスとしても使える。
「匂い袋」的な利用方法は香りが穏やか、さりげないので、応用範囲は広く、止めることも比較的簡単なのでおすすめである。
不要香水の簡単な利用方法その二は、お部屋にスプレーして使い切ること。お部屋にスプレーしたり、バスルームにスプレーしたり。
過去の例では、カーテンに吹きかけるというお客様も。吹きかける対象によっては変色などのリスクがあるので、この点をご注意いただければ、一番簡単な再利用方法だろう。
長時間、持続的に香らせたい方や、お部屋に吹きかけることが好きでない方は、ポンプを開けて取り除き、ルームフレグランスにするとよい。
( リードを差してルームフレグランス )
香水瓶にスティックなどを挿すだけ。スティックは、「アロマ リード」などで検索すると植物製や竹製のものが市販されている。
リード(Reed)とは、葦(アシ)という意味。吸水性がある多孔質のスティック状のもの。
そういう性質の棒や紙切れなら、ならなんでもOK。当社では、ムエット(細長い紙)をリード代わりに使用している。
まちがって転んだ場合でも、目を差すというリスクが少ないので、ムエットは気に入っている。
リビングや玄関などで活躍してくれる。バスルームにおいて、香りのバスタイムを楽しむ人も。
ディフューザー(Diffuser)とは芳香を拡散するための機械。
超音波方式やファン方式、気圧方式、熱揮発方式・・・いろいろな方式がある。
冬には、アロマオイルや精油を蒸気に混ぜて拡散させる加湿器の利用も多い。多くのディフューザーは濃度100%のアロマオイルや精油を使用することを想定している。
香水の場合は、エタノールで希釈されているので、若干、香りが薄いかもしれないが、だいたい使えるようだ。
いっしょに揮発するエタノールのニオイが心配な方もいるかもしれないが、私が試した範囲では、これが案外気にならない。
以前は、そのまま比較的簡単に捨てることができた香水だが、近年、中身が入ったままの廃棄は厳しくなってきた。
これは香水に限らず、化粧品全般もそうだし、食品も同じ状況だ。
たとえば、廃棄を専門とする業者さんに依頼しても、中身が入った容器の処理は、別料金になるケースが多々ある。
それどころか、料金をお支払いしても引き取ってもらえないケースも聞くようになってきた。
(遺品整理や引越などで、大量の瓶・缶・チューブ入り食品の中身を処分する状況を体験すると、処分の大変さが身にしみる)
中身は個人の責任で処分し、空容器にした上でゴミとして出すことが求められる時代になった。
(国土が狭い日本は、分別廃棄先進国にならざるをえない。海外では、中身を残したまま、まとめて粉砕し、埋め立てるところが多いようだ)
以前、お客様に香水の中身を排水溝に流すことの有害性や環境への影響を聞かれたことがある。
香水は、製品によって比率は違うが、おおむね「エタノール90%:香料10%」という成分構成になっている。
つまり、香水の大部分はエタノールということ。エタノールは、通常トウモロコシから生産される天然成分、環境に放出されると自然に分解してしまう。
人や動物体内での残留という現象も発生しないので、ほぼ無害である。
香水のもう一方の成分である香料の方はどうか?
香水の香料は、種類が多いが、おおむね油分である。油分であるため、日常の家庭生活やキッチンから排出される様々な油分同様、基本的には分解するものの配管などに詰まらせるなどのリスクがある。
こちらも、環境の浄化能力を越えて大量に廃棄することは、エタノール同様、リスクが伴う。
日常生活の中で流す程度では問題は少ないと信じているが、環境の浄化能力の問題は、テーマが大きいだけに、ここではこれ以上、深掘りできない。
また、香水を排水溝に流す行為には、別の問題もある、ニオイである。
排水溝に香水を流すとニオイが凄いことになるケースもある。
プラスティックの研究をされている大学の先生から聞いた話だが、太平洋を漂流している巨大プラスティック群の完全な解決は、絶望的らしい。
漂流するプラは、やがてマイクロプラスティックとなり、海洋生物の生体に取り込まれ、食物連鎖によって我々も日常的にマイクロプラスティックを食べることになるかもしれない。
プラスティック研究者の意見はいろいろで、何がプラの正しい処分方法か、世界的なコンセンサスはまだ定まっていない。
その先生は「焼却」が一番有利な処分方法と信じるとのことだった。
もちろん、焼却すると地球温暖化の要因である二酸化炭素が発生するが、他の処分方法より環境負荷は少ないとの意見だった。
以前、プラスティックの低温焼却に伴うダイオキシン問題が、大きな社会問題となったが、現在の焼却炉は高温焼却炉へと進化し、ダイオキシン問題は、いちおう下火となっている。
前置きが長くなったが、香水の話にもどると、香水の処分方法もプラ同様、焼却処分を推奨したい。なぜなら、
(1) 主成分であるエタノールはよく燃え、水と二酸化炭素になる
(2) 香料もおおむね油分で可燃物質なので、よく燃え、水と二酸化炭素になる
( 紙に吸わせればよく燃える )
香水に使用されているエタノールは、純度95%-100%。
ガソリンのように爆発するような燃え方ではなく、適度にきれいに燃えてくれる。
新聞紙などに吸い込ませ、「燃えるゴミ」や「燃やせるゴミ」として出してもらうことがオススメである。
( 「燃えるゴミ」「燃やせるゴミ」として )
(2019-07-18)
( カシメの開け方:先端が鋭いニッパーのような工具で )
不要になった香水のお悩み
今日の話は、当社製品に限らず、世の中の香水一般的な話です。
香水メーカーの私としては、買っていただいた香水は、最後まで使い切ってもらいたい。
が、現実問題、使われなくなることもあるし、スプレー部分は壊れやすいので、使えなくなることもある。
ならば廃棄するかと思い立つも、中身が捨てられない!という事態に直面する人も多い。
そう、多くの香水は、簡単に中身が捨てられない。
カシメという接合方法
多くの香水は、スプレー部分とボトルの接合をアルミ金具で実現している。
瓶ビールの王冠と同じ原理だ、この接合方法をカシメと呼ぶ。カシメは、気密性の確保に有利だが、一度、かしめると開けられなくなる。
ビールの場合は "栓抜き" があるが、香水の場合は、再度開けることを想定していない。
よって、ビールの栓抜きに相当するツールもない。
統計データはないが、印象としては世界のブランド香水の9割以上がカシメ式なのだ。当社の香水も以前は、カシメ式だったが、2016年から2年かけて "ネジ式" に移行した。
香水ボトルの開け方
当社の香水の場合は、ポンプの部分(スプレーの部分)はネジになっているので、ここを反時計回りに回せば開く。
しかし、カシメ式の香水の場合、アルミの金属金具を先端が鋭いニッパーのような工具で破断し開けるしかない。
(上の写真は、カシメ式だったころの当社のボトル。先端が鋭いニッパーにてアルミ金具を切り裂いているところ)
慣れないと指先をケガするかもしれないため注意してほしい。ビールの栓抜きのようなツールがあればいいのだが、残念ながら、香水用のオープナーは存在しない。
あまりにも不便なので、専用ツールを自社で開発しようと、工具メーカーさんと協議したが、低価格で作れるようものではなかった。
工業用途では、香水ボトル専用のオープナーマシンはあるが、大型工場でないと導入できないサイズ・価格。
香水の再利用:匂い袋として
不要香水の一番簡単な利用方法その一は「匂い袋」的な利用方法。
ティッシュなどに香水を吹きかけて、匂い袋として再利用するというもの。通気性の良い布袋などに入れてもよいし、ティッシュのままでも。
洋服ダンスや靴箱やトイレの片隅に忍ばせておくのもオススメだ。あと自動車内のルームフレグランスとしても使える。
「匂い袋」的な利用方法は香りが穏やか、さりげないので、応用範囲は広く、止めることも比較的簡単なのでおすすめである。
香水の再利用:ルームフレグランスとして
不要香水の簡単な利用方法その二は、お部屋にスプレーして使い切ること。お部屋にスプレーしたり、バスルームにスプレーしたり。
過去の例では、カーテンに吹きかけるというお客様も。吹きかける対象によっては変色などのリスクがあるので、この点をご注意いただければ、一番簡単な再利用方法だろう。
香水の再利用:リードを挿してルームフレグランス
長時間、持続的に香らせたい方や、お部屋に吹きかけることが好きでない方は、ポンプを開けて取り除き、ルームフレグランスにするとよい。
( リードを差してルームフレグランス )
香水瓶にスティックなどを挿すだけ。スティックは、「アロマ リード」などで検索すると植物製や竹製のものが市販されている。
リード(Reed)とは、葦(アシ)という意味。吸水性がある多孔質のスティック状のもの。
そういう性質の棒や紙切れなら、ならなんでもOK。当社では、ムエット(細長い紙)をリード代わりに使用している。
まちがって転んだ場合でも、目を差すというリスクが少ないので、ムエットは気に入っている。
リビングや玄関などで活躍してくれる。バスルームにおいて、香りのバスタイムを楽しむ人も。
香水の再利用:ディフューザーで
ディフューザー(Diffuser)とは芳香を拡散するための機械。
超音波方式やファン方式、気圧方式、熱揮発方式・・・いろいろな方式がある。
冬には、アロマオイルや精油を蒸気に混ぜて拡散させる加湿器の利用も多い。多くのディフューザーは濃度100%のアロマオイルや精油を使用することを想定している。
香水の場合は、エタノールで希釈されているので、若干、香りが薄いかもしれないが、だいたい使えるようだ。
いっしょに揮発するエタノールのニオイが心配な方もいるかもしれないが、私が試した範囲では、これが案外気にならない。
香水の廃棄方法
以前は、そのまま比較的簡単に捨てることができた香水だが、近年、中身が入ったままの廃棄は厳しくなってきた。
これは香水に限らず、化粧品全般もそうだし、食品も同じ状況だ。
たとえば、廃棄を専門とする業者さんに依頼しても、中身が入った容器の処理は、別料金になるケースが多々ある。
それどころか、料金をお支払いしても引き取ってもらえないケースも聞くようになってきた。
(遺品整理や引越などで、大量の瓶・缶・チューブ入り食品の中身を処分する状況を体験すると、処分の大変さが身にしみる)
中身は個人の責任で処分し、空容器にした上でゴミとして出すことが求められる時代になった。
(国土が狭い日本は、分別廃棄先進国にならざるをえない。海外では、中身を残したまま、まとめて粉砕し、埋め立てるところが多いようだ)
香水の廃棄方法:排水溝に流す?
以前、お客様に香水の中身を排水溝に流すことの有害性や環境への影響を聞かれたことがある。
香水は、製品によって比率は違うが、おおむね「エタノール90%:香料10%」という成分構成になっている。
つまり、香水の大部分はエタノールということ。エタノールは、通常トウモロコシから生産される天然成分、環境に放出されると自然に分解してしまう。
人や動物体内での残留という現象も発生しないので、ほぼ無害である。
香水の廃棄方法:排水溝に流す問題点
香水のもう一方の成分である香料の方はどうか?
香水の香料は、種類が多いが、おおむね油分である。油分であるため、日常の家庭生活やキッチンから排出される様々な油分同様、基本的には分解するものの配管などに詰まらせるなどのリスクがある。
こちらも、環境の浄化能力を越えて大量に廃棄することは、エタノール同様、リスクが伴う。
日常生活の中で流す程度では問題は少ないと信じているが、環境の浄化能力の問題は、テーマが大きいだけに、ここではこれ以上、深掘りできない。
また、香水を排水溝に流す行為には、別の問題もある、ニオイである。
排水溝に香水を流すとニオイが凄いことになるケースもある。
香水の廃棄方法:燃えるゴミとして
プラスティックの研究をされている大学の先生から聞いた話だが、太平洋を漂流している巨大プラスティック群の完全な解決は、絶望的らしい。
漂流するプラは、やがてマイクロプラスティックとなり、海洋生物の生体に取り込まれ、食物連鎖によって我々も日常的にマイクロプラスティックを食べることになるかもしれない。
プラスティック研究者の意見はいろいろで、何がプラの正しい処分方法か、世界的なコンセンサスはまだ定まっていない。
その先生は「焼却」が一番有利な処分方法と信じるとのことだった。
もちろん、焼却すると地球温暖化の要因である二酸化炭素が発生するが、他の処分方法より環境負荷は少ないとの意見だった。
以前、プラスティックの低温焼却に伴うダイオキシン問題が、大きな社会問題となったが、現在の焼却炉は高温焼却炉へと進化し、ダイオキシン問題は、いちおう下火となっている。
前置きが長くなったが、香水の話にもどると、香水の処分方法もプラ同様、焼却処分を推奨したい。なぜなら、
(1) 主成分であるエタノールはよく燃え、水と二酸化炭素になる
(2) 香料もおおむね油分で可燃物質なので、よく燃え、水と二酸化炭素になる
( 紙に吸わせればよく燃える )
香水の廃棄方法:新聞紙などに吸わせて燃えるゴミとして
香水に使用されているエタノールは、純度95%-100%。
ガソリンのように爆発するような燃え方ではなく、適度にきれいに燃えてくれる。
新聞紙などに吸い込ませ、「燃えるゴミ」や「燃やせるゴミ」として出してもらうことがオススメである。
( 「燃えるゴミ」「燃やせるゴミ」として )
(2019-07-18)
( 香水工場の )
香る生活
夏限定 Summer (2019)
Summer は2017年・2018年の夏、少量リリースした香り、今年も (2019/07/07)
暑い夏は、爽やかで渋くてクールな香りを付けたくなります。
そんな香りをご提案します。
その名は『 Summer (サマー) 』
シトラス (とくに柚子) をベースに、おしゃれな香りに仕上げました。
パフューマーが、自分が "夏につけたい香り" というテーマで制作したものです。
昨年は、原料の都合でキューブボトルのみのリリースでした。
今年は、フルボトルもリリースいたします。
それぞれ数百本製造予定です。
( ラベルは実際のデザイン、ボトルは私のフリーハンドイメージで )
暑い暑い夏にぴったりの香りです。
コンセプトは、「夏を香りで楽しむ!」
・夏の暑さ、香りで吹っ飛ばす
・夏の暑さ、香りでリフレッシュ
・夏の暑さ、香りで疲れを癒す
香りには、気温や体温を冷却してくれる機能はありません。
しかし、心のイライラは、気持ち次第で心理的に大きな違いが出ます。
夏の暑さを、香りが心理的に和らげてくれたら、というテーマで制作されました。
シトラスをベースに樹木系・ハーブ系のナチュラルな香りを詰め込みました。
シトラスの爽やかさに、ややスパイシーなアクセントが心地よい刺激です。
・トップノート:柚子、ベルガモット、ミント、グレープフルーツ、他
・ミドルノート:柚子、ローズマリー、ラバンジングロッソ、クローブ、他
・ベースノート:白檀、パインニードル、ホワイトムスク、他
本製品は、ミニボトルのリリースはございません。
【関連記事】
・Summer のご注文状況
・夏限定 Summer (2019)
(2019-07-07)
夏の企画
暑い夏は、爽やかで渋くてクールな香りを付けたくなります。
そんな香りをご提案します。
その名は『 Summer (サマー) 』
シトラス (とくに柚子) をベースに、おしゃれな香りに仕上げました。
パフューマーが、自分が "夏につけたい香り" というテーマで制作したものです。
フルボトルとキューブボトル
昨年は、原料の都合でキューブボトルのみのリリースでした。
今年は、フルボトルもリリースいたします。
それぞれ数百本製造予定です。
( ラベルは実際のデザイン、ボトルは私のフリーハンドイメージで )
Summer のコンセプト
暑い暑い夏にぴったりの香りです。
コンセプトは、「夏を香りで楽しむ!」
・夏の暑さ、香りで吹っ飛ばす
・夏の暑さ、香りでリフレッシュ
・夏の暑さ、香りで疲れを癒す
香りには、気温や体温を冷却してくれる機能はありません。
しかし、心のイライラは、気持ち次第で心理的に大きな違いが出ます。
夏の暑さを、香りが心理的に和らげてくれたら、というテーマで制作されました。
柚子&シトラス、Summer
シトラスをベースに樹木系・ハーブ系のナチュラルな香りを詰め込みました。
シトラスの爽やかさに、ややスパイシーなアクセントが心地よい刺激です。
・トップノート:柚子、ベルガモット、ミント、グレープフルーツ、他
・ミドルノート:柚子、ローズマリー、ラバンジングロッソ、クローブ、他
・ベースノート:白檀、パインニードル、ホワイトムスク、他
ミニボトルはありません
本製品は、ミニボトルのリリースはございません。
【関連記事】
・Summer のご注文状況
・夏限定 Summer (2019)
(2019-07-07)
( 香水工場の )
香る生活
耳のニオイと香水の関係
耳のニオイって嫌われますね、しかし、ここはその人の体臭が出やすいところ (2019/07/07)
( カナダが誇るイタズラ番組「Just For Laughs Gags」から。世界中の人が嫌いな耳のニオイ )
体臭とその人の生命力との間には、相関関係があると思う。
科学的にはどういうニオイが、健康状態や生命力の指標になるかといったデータは、現状ありませんが、統計データが集まれば、やがて「体臭健康診断」という分野もでてきておかしくない。
ワンちゃんは、精密検査でも発見できない初期ガンをニオイで検知できます。
(「ワンちゃんガン検診」は一部の病院で臨床試験中)
あのヘレン・ケラーは、体臭でその人のバイタリティや性格を見抜いたと言われています。
この話は昔書きました、ちょっとですけどね → 体臭でわかる人の生命力
女優・篠原涼子さんが出演したバラエティ番組『TOKIOカケル』(6月26日放送)で、彼女は「匂いフェチ」で「匂いがとにかく好きなんです」と。
私は、この番組を見たわけでなく、ニュースとして出ていた記事を興味深く読みました → TOKIOメンバーの首筋に顔を寄せてうっとり
おもしろいですね。
TOKIOメンバーの耳の後ろを嗅いで、
「生まれたての赤ちゃんの匂い」
「スナックに来た香水をつけてるいい匂いの人」
「すっごく男っぽい匂い! 野獣!」
半分演出としても、残り半分は本音かな、と感じましたね。
だいたい、他人の耳のニオイを嗅ぐなど、気持ち悪くて腰が引けますが、その人の体臭を感じられる部分として、科学的にはアリかなと思う。
耳には、皮脂腺や耳垢腺(じこうせん)が集中します。
耳垢腺とは、脇の下などに多い、大汗腺(アポクリン腺)の一種。
で、脂肪やタンパク質を多く含んでおり、独特の "味と香り" を発します。
全身をおおう普通の汗腺は、おもに水分蒸発が目的の "排水溝" ですから、味も香りもない汗しか出ませんが、アポクリン腺は、汗腺内の細胞が破けて、中身が飛び出してくるわけですから、濃厚です。
これが、さらに皮膚で暮らしている常在菌のエサになったり、酸化されたりして、得もいえぬ香りへと変化し、その人の体臭の一部を形成します。
いろいろ言われます。
・ロウソクのような、酸化した脂のような
・発酵が進んだチーズのような
よいニオイという人は、皆無のようですが、実はよいニオイなのかもしれません。
香水に必須の成分と言われるムスク、シカの仲間のジャコウジカという動物から採取される動物性香料です。
(ただし、現在はワシントン条約による禁止成分であり、香水の原料としてのムスクは、すべて化学合成されている)
ムスクは、ジャコウジカのおへそ近くから採取されますが、これはアポクリン腺から分泌された脂分が固まったモノ。
人で言えば、脇の下や耳で蓄積された "脂の固まり" のようなもの。
とっても微妙なモノが、人類史上最高の香水成分になりうる事実に、香水の奥深さが感じられます。
(2019-07-07)
( カナダが誇るイタズラ番組「Just For Laughs Gags」から。世界中の人が嫌いな耳のニオイ )
体臭が語る性格や健康
体臭とその人の生命力との間には、相関関係があると思う。
科学的にはどういうニオイが、健康状態や生命力の指標になるかといったデータは、現状ありませんが、統計データが集まれば、やがて「体臭健康診断」という分野もでてきておかしくない。
ワンちゃんは、精密検査でも発見できない初期ガンをニオイで検知できます。
(「ワンちゃんガン検診」は一部の病院で臨床試験中)
あのヘレン・ケラーは、体臭でその人のバイタリティや性格を見抜いたと言われています。
この話は昔書きました、ちょっとですけどね → 体臭でわかる人の生命力
篠原涼子さん、匂いフェチな話
女優・篠原涼子さんが出演したバラエティ番組『TOKIOカケル』(6月26日放送)で、彼女は「匂いフェチ」で「匂いがとにかく好きなんです」と。
私は、この番組を見たわけでなく、ニュースとして出ていた記事を興味深く読みました → TOKIOメンバーの首筋に顔を寄せてうっとり
おもしろいですね。
TOKIOメンバーの耳の後ろを嗅いで、
「生まれたての赤ちゃんの匂い」
「スナックに来た香水をつけてるいい匂いの人」
「すっごく男っぽい匂い! 野獣!」
半分演出としても、残り半分は本音かな、と感じましたね。
だいたい、他人の耳のニオイを嗅ぐなど、気持ち悪くて腰が引けますが、その人の体臭を感じられる部分として、科学的にはアリかなと思う。
耳のニオイの正体
耳には、皮脂腺や耳垢腺(じこうせん)が集中します。
耳垢腺とは、脇の下などに多い、大汗腺(アポクリン腺)の一種。
で、脂肪やタンパク質を多く含んでおり、独特の "味と香り" を発します。
全身をおおう普通の汗腺は、おもに水分蒸発が目的の "排水溝" ですから、味も香りもない汗しか出ませんが、アポクリン腺は、汗腺内の細胞が破けて、中身が飛び出してくるわけですから、濃厚です。
これが、さらに皮膚で暮らしている常在菌のエサになったり、酸化されたりして、得もいえぬ香りへと変化し、その人の体臭の一部を形成します。
耳のニオイは?
いろいろ言われます。
・ロウソクのような、酸化した脂のような
・発酵が進んだチーズのような
よいニオイという人は、皆無のようですが、実はよいニオイなのかもしれません。
最高の香水成分ムスク
香水に必須の成分と言われるムスク、シカの仲間のジャコウジカという動物から採取される動物性香料です。
(ただし、現在はワシントン条約による禁止成分であり、香水の原料としてのムスクは、すべて化学合成されている)
ムスクは、ジャコウジカのおへそ近くから採取されますが、これはアポクリン腺から分泌された脂分が固まったモノ。
人で言えば、脇の下や耳で蓄積された "脂の固まり" のようなもの。
とっても微妙なモノが、人類史上最高の香水成分になりうる事実に、香水の奥深さが感じられます。
(2019-07-07)
( 香水工場の )
香る生活
ロールオン・タイプの香水試作
10年前に試したロールオン・ボトルの再トライアル (2019/07/06)
( ロールオンは、肌に直接塗り込むタイプ )
「Roll on」・・もちろん英語。「転がりながら」くらいの意味ですが、この記事では、香水ボトルの一つのタイプのこと。
英語では「Roll on Perfume」(ロールオン・パフューム)。
あるいは「Rollerball Perfume」(ローラーボール・パフューム)とも呼ばれます。
ローラーボールの方が、構造をよく現した表現ですね。
ボールペンと同じく、先っちょに、クルクルまわるステンレスの金属球が埋め込まれており、お肌に当てて動かすと、中身の香水が皮膚の上に乗っていく仕組みです。
構造も仕組みもボールペンと同じでしょ?金属球のサイズがだいぶん違いますけどね。
「香水 = スプレー」が、世界の常識でしたし、現在もそうです。
世界の香水の大ブランドさんたちも、現状、香水はスプレータイプをメインにしています。
しかし、スプレーは噴霧という課程で、中身が飛び散るという欠点がある。
たとえば、仕事中など制約のある空間・時間帯にて、さらりと香水を付け足したいときなど、このロールタイプは便利なんですよね。
しかも、スプレー部分がないので、容器の小型化にもなる( = 持ち運びにもグッド!)。
当社製品には、ロールオン・タイプ香水はありませんが、実は10年くらい前に検討したことがあります。
メリットは上に書いたとおり、しかし、デメリットもありました。
当時テストした容器では、液漏れが気になるところでした。
もう一つのリスクは、肌に直接ボールが触れる点。
その何が悪い?と聞かれそうですが、ズバリ言います、汚染です。
人の皮膚には無数の常在菌、たとえば、表皮ブドウ球菌が暮らしていることは、ご存じの通り。
通常、常在菌は悪さするような菌ではありません。
それどころか、外部からの悪玉菌の侵入を阻止する、この上なきありがたい菌様なんですが、人との共存関係が壊れて、独自に無限増殖をはじめるとやっかい、腐敗や発酵を招きます。
だから、香水に限らず化粧品は、直接皮膚に触れずに塗布(とふ)することが理想なんです。
(とくに日本の化粧品会社は、この点にこだわるところが多い気がする。海外の会社さんは、比較的大らかな印象)
スプレーって、一方通行で戻らないから、この観点からすると化粧品や薬品の理想的な塗布方法なんです。
一方、ロールオンは、人に皮膚に直接触れて、表面のものを巻き上げて、それを容器内に送り込むリスクがある。
だから、可能性としては腐敗や目詰まりのリスクがあると判断しました。
実際、そういう事例もあるとのことで、当時はロールオンの導入を断念しました。
あれから10年、ロールオンは依然として、主流の香水容器ではありませんが、実績もだいぶん積み上がってきています。
また、この間の絶え間ない改良も加えられてきたことでしょう。
取引先の商社さんによると、そこで扱われているフランス製のロールオンでは、液漏れも、腐敗も、目詰まりも、ほぼ聞かないとのこと。
もしかして、香水容器として、今後普及がありうるのでは、と考えるようになったこの頃、サンプルを1本取り寄せ、社内テスト中です。
さらに数百本仕入れ、お客様にも参加いただくテストを計画しています。
本日、300本のロールオン・ボトルを発注しました。
納品され次第、まずは20本程度、製品を試作します。
モニターとして参加いただけるお客様を募集したいと考えています。
【関連記事】
・ロールオン香水、モニターさん募集
・ロールオン・タイプの香水試作
(2019-07-06)
( ロールオンは、肌に直接塗り込むタイプ )
ロールオンとは?
「Roll on」・・もちろん英語。「転がりながら」くらいの意味ですが、この記事では、香水ボトルの一つのタイプのこと。
英語では「Roll on Perfume」(ロールオン・パフューム)。
あるいは「Rollerball Perfume」(ローラーボール・パフューム)とも呼ばれます。
ローラーボールの方が、構造をよく現した表現ですね。
ボールペンと同じく、先っちょに、クルクルまわるステンレスの金属球が埋め込まれており、お肌に当てて動かすと、中身の香水が皮膚の上に乗っていく仕組みです。
構造も仕組みもボールペンと同じでしょ?金属球のサイズがだいぶん違いますけどね。
香水の新しいボトルの形になるか?
「香水 = スプレー」が、世界の常識でしたし、現在もそうです。
世界の香水の大ブランドさんたちも、現状、香水はスプレータイプをメインにしています。
しかし、スプレーは噴霧という課程で、中身が飛び散るという欠点がある。
たとえば、仕事中など制約のある空間・時間帯にて、さらりと香水を付け足したいときなど、このロールタイプは便利なんですよね。
しかも、スプレー部分がないので、容器の小型化にもなる( = 持ち運びにもグッド!)。
10年前に検討
当社製品には、ロールオン・タイプ香水はありませんが、実は10年くらい前に検討したことがあります。
メリットは上に書いたとおり、しかし、デメリットもありました。
当時テストした容器では、液漏れが気になるところでした。
もう一つのリスクは、肌に直接ボールが触れる点。
その何が悪い?と聞かれそうですが、ズバリ言います、汚染です。
人の皮膚には無数の常在菌、たとえば、表皮ブドウ球菌が暮らしていることは、ご存じの通り。
通常、常在菌は悪さするような菌ではありません。
それどころか、外部からの悪玉菌の侵入を阻止する、この上なきありがたい菌様なんですが、人との共存関係が壊れて、独自に無限増殖をはじめるとやっかい、腐敗や発酵を招きます。
リスクもあると判断
だから、香水に限らず化粧品は、直接皮膚に触れずに塗布(とふ)することが理想なんです。
(とくに日本の化粧品会社は、この点にこだわるところが多い気がする。海外の会社さんは、比較的大らかな印象)
スプレーって、一方通行で戻らないから、この観点からすると化粧品や薬品の理想的な塗布方法なんです。
一方、ロールオンは、人に皮膚に直接触れて、表面のものを巻き上げて、それを容器内に送り込むリスクがある。
だから、可能性としては腐敗や目詰まりのリスクがあると判断しました。
実際、そういう事例もあるとのことで、当時はロールオンの導入を断念しました。
再検討
あれから10年、ロールオンは依然として、主流の香水容器ではありませんが、実績もだいぶん積み上がってきています。
また、この間の絶え間ない改良も加えられてきたことでしょう。
取引先の商社さんによると、そこで扱われているフランス製のロールオンでは、液漏れも、腐敗も、目詰まりも、ほぼ聞かないとのこと。
もしかして、香水容器として、今後普及がありうるのでは、と考えるようになったこの頃、サンプルを1本取り寄せ、社内テスト中です。
さらに数百本仕入れ、お客様にも参加いただくテストを計画しています。
本日、300本のロールオン・ボトルを発注しました。
納品され次第、まずは20本程度、製品を試作します。
モニターとして参加いただけるお客様を募集したいと考えています。
今後のプラン
8月 → ロールオン・モニターの募集(8月のメルマガにて)
8月 → モニター用試作品の製造
8月 → モニター製品の送付
8月 → モニター用試作品の製造
8月 → モニター製品の送付
【関連記事】
・ロールオン香水、モニターさん募集
・ロールオン・タイプの香水試作
(2019-07-06)
( 香水工場の )
香る生活
ラベンダー精油で作るルームフレグランス
倉庫に眠る余剰原料で作ってみる (2019/07/06)
( ラベンダー精油で作るルームフレグランス、濃度テスト中 )
倉庫にラベンダーオイルが残っています。ブルガリア産天然100%の精油。素敵な香りです。
ある製品開発が頓挫して、買い付けた原料が未使用のまま残ったもの。
もちろん、廃棄などはしないけど、使い途が、なかなか・・
通常、こういう原料は廃棄処分にするしかない。廃棄処分するにも費用は発生しますが、何かやるよりは、だいたい一番コストが少なくて済みます。
しかし、私のような貧乏性の人間は、捨てるということがなかなかできない。
また、私が買い付けたオイル、捨てるとしたら、申し訳ないという微妙な心理もある。
( アルミタンクのラベンダー精油 )
そこで、ラベンダー精油の使い途を考えてみた。
ラベンダーは石けんに練り込むと、とっても香りが良く、喜んで使ってくれる人は多い。
だけど、製品化するには、すでに市販製品も多いし、石けんの場合、大量に作る必要がある、そこまでの量はない。
商品化はせず、ノベルティ用の一度限りの製品がよい・・
ルームフレグランスはどうだろうか?
天然の精油でルームフレグランスというのは、ちょっと贅沢で豪華な感じがする。
1ヶ月前の6月初旬、Twitterで「ラベンダー精油のルームフレグランス、興味ありますか?」とツイートしてみたら、比較的多くの「いいね」をいただいた。
決定ですね。
ラベンダー精油を、ほぼそのままエタノールに希釈したシンプルな製品になる予定です。
ただ、生の精油は、ラベンダーに限らず、とげとげしさやワイルドな部分があるので(それが良いという方もおられます)、他の香料を合わせ、ちょっとだけマイルドに調整します。
現在、調香と最適な配合濃度をテスト中です。
ルームフレグランスで使用される一般的な基材は、イソパラフィンが多いようです。揮発が緩やかで数ヶ月でなくなるように設計されています。
今回、当社のルームフレグランスには、エタノールを採用します。イソパラフィンより揮発しやすいので、比較的早めに飛んでいくかも。
ただ、植物由来の天然素材がお好きな方には、おすすめしたい。
さて、このルームフレグランスのネーミングですが、社内では、こんなアイデアがでています。
【頓挫プロジェクトから放出された豪華ラベンダー精油、悩んだ末に作った"贅沢ルームフレグランス"50mL】
・Loveラベンダー
・香りがたまらべんだー
・ナラベンダー (7本ムエットをつけて)
・香るンダー
このほか、何かよいネーミングはないでしょうか?
製品名を募集します。
・メールの方は → dm2(a)fragrance.co.jp (「(a)」の部分を半角「@」に変更してください)
・Twitter・Facebookの方は → 7月8日にお名前募集のツイートをしますので、それにコメントください
お名前が採用された場合、その方には、ルームフレグランスが完成次第、お送りいたします。
【関連記事】
1788 - ルームフレグランス Love Lavender(2019/08/31)
1779 - ルームフレグランス Love Lavender(2019/07/22)
1774 - ラベンダー精油で作るルームフレグランス(2019/07/06)
(2019-07-06)
( ラベンダー精油で作るルームフレグランス、濃度テスト中 )
倉庫に眠るラベンダー精油
倉庫にラベンダーオイルが残っています。ブルガリア産天然100%の精油。素敵な香りです。
ある製品開発が頓挫して、買い付けた原料が未使用のまま残ったもの。
もちろん、廃棄などはしないけど、使い途が、なかなか・・
通常、こういう原料は廃棄処分にするしかない。廃棄処分するにも費用は発生しますが、何かやるよりは、だいたい一番コストが少なくて済みます。
しかし、私のような貧乏性の人間は、捨てるということがなかなかできない。
また、私が買い付けたオイル、捨てるとしたら、申し訳ないという微妙な心理もある。
( アルミタンクのラベンダー精油 )
ラベンダー精油、何に使う?
そこで、ラベンダー精油の使い途を考えてみた。
ラベンダーは石けんに練り込むと、とっても香りが良く、喜んで使ってくれる人は多い。
だけど、製品化するには、すでに市販製品も多いし、石けんの場合、大量に作る必要がある、そこまでの量はない。
商品化はせず、ノベルティ用の一度限りの製品がよい・・
ルームフレグランスはどうだろうか?
天然の精油でルームフレグランスというのは、ちょっと贅沢で豪華な感じがする。
1ヶ月前の6月初旬、Twitterで「ラベンダー精油のルームフレグランス、興味ありますか?」とツイートしてみたら、比較的多くの「いいね」をいただいた。
決定ですね。
こんな製品になる
ラベンダー精油を、ほぼそのままエタノールに希釈したシンプルな製品になる予定です。
ただ、生の精油は、ラベンダーに限らず、とげとげしさやワイルドな部分があるので(それが良いという方もおられます)、他の香料を合わせ、ちょっとだけマイルドに調整します。
現在、調香と最適な配合濃度をテスト中です。
ルームフレグランスで使用される一般的な基材は、イソパラフィンが多いようです。揮発が緩やかで数ヶ月でなくなるように設計されています。
今回、当社のルームフレグランスには、エタノールを採用します。イソパラフィンより揮発しやすいので、比較的早めに飛んでいくかも。
ただ、植物由来の天然素材がお好きな方には、おすすめしたい。
お名前募集
さて、このルームフレグランスのネーミングですが、社内では、こんなアイデアがでています。
【頓挫プロジェクトから放出された豪華ラベンダー精油、悩んだ末に作った"贅沢ルームフレグランス"50mL】
・Loveラベンダー
・香りがたまらべんだー
・ナラベンダー (7本ムエットをつけて)
・香るンダー
このほか、何かよいネーミングはないでしょうか?
製品名を募集します。
・メールの方は → dm2(a)fragrance.co.jp (「(a)」の部分を半角「@」に変更してください)
・Twitter・Facebookの方は → 7月8日にお名前募集のツイートをしますので、それにコメントください
お名前が採用された場合、その方には、ルームフレグランスが完成次第、お送りいたします。
今後のプラン
7月 → ネーミング・処方の決定
8月 → 製造
9月 → 9月1日~9月20日 当社サイトにて5千円以上のお買い上げのお客様にプレゼント
8月 → 製造
9月 → 9月1日~9月20日 当社サイトにて5千円以上のお買い上げのお客様にプレゼント
【関連記事】
1788 - ルームフレグランス Love Lavender(2019/08/31)
1779 - ルームフレグランス Love Lavender(2019/07/22)
1774 - ラベンダー精油で作るルームフレグランス(2019/07/06)
(2019-07-06)
( 香水工場の )
香る生活
イランイラン、生花の香りは・・
複雑すぎて一言で言い表せない (2019/06/27)
( イランイランの花 at 板橋植物園 )
先日の記事プルメリアの花と香りは、板橋の熱帯植物館での話でしたが、このときイランイランも開花しており、偶然、香りを堪能できました。
イランイラン (ylang-ylang) は、アロマテラピーや香水関連のお仕事人なら、誰もが知る香りの花。
この花からは精油やアブソリュートが採れ、香水や化粧品の原料になる。
(食品の原料としても利用されるらしい)
イランイランというコトバは、フィリピンのタガログ語「ilang-ilang」に由来し「花の中の花」という意味だとwikipediaには書かれている。
写真を見てください、葉や枝は普通によくある樹木ですが、黄色い花は、グニャグニャ巻いたりして、いかにも熱帯雨林の怪しげな風情でしょ。
(「花の中の花」とのことだが、ちょっと見た目では、その説得力は異論ありなか)
私は、イランイランの精油の香りは嗅いだことがあるが、生花から直接嗅いだ記憶はないので、もしかしたら、人生初の生イランイランか。
この日は、とにかくラッキーだった。
咲いていた一番デカイ花に鼻を寄せると、はっきりした香りが。
「んーこれは、熟れたバナナのような香り」と感じた。
(エステルの香り)
写真の手前には、まだ咲きかけた若い花があり、こちらは、熟れかけフルーツ臭だった。
はっきりとした香りではなく、複雑で怪しげなニオイ、が私の印象。
香りの奥にはジャスミン様(よう)の甘く甘美な香りが潜んでいる。が、ジャスミンほど明確な甘さとセクシーさはない。
たとえるなら、一緒にステージに立つとキラキラ輝くジャスミンに対して、センターを引き立てる脇役的なポジションだ。
イランイランはジャスミンとの相性が良く、ジャスミンの香りの幅を拡げる・深み与えてくれる香りらしい。
調香の現場では、イランイランとジャスミンを合わせるパフューマーは多いと聞く。
また、欧米人からすると、イランイランはエキゾチックでオリエンタルな、異国情緒あふれる香りなんだろうな。
イランイランは、香りで有名な花、香水に多用される花にもかかわらず、バラやスズランのように誰からも愛される香りというわけではない。
イランイランは、好きな香りかと聞かれると「そうでも」とか「微妙」という人が多かろう。
(アロマテラピーでは、リラックス効果がある香りとされるが、香りの許容範囲が広い香り通の人々に愛されそうな印象を受ける)
「イランイランの香水が欲しい」というご要望を、過去何度か、お客様からいただいた。いずれも女性からのリクエスト。
しかし、やっぱり、イランイランそのままの香りの香水は、香り通がターゲットなら別だが、一般には売れない気がする。
メンズ用の香水にイランイランを使ったらおもしろいような予感。
甘い香りなのに複雑でスパイシーな部分もある。ちょっとシャープな主張もある、メンズの香りとして、かなり行ける気がする。
パフューマーに聞くと、土臭いベチバー、爽やかなシトラス系、樹木のサンダルウッドなどとも比較的合うと言っておりました。
いずれも、イランイランを前面に押し出さず、脇役的な、いぶし銀の "大人の香り" としてどうか。
次回の新作ミーティングで、イランイランを使ったメンズ香水案を提案しようかなと思った次第です。
(2019-06-27)
( イランイランの花 at 板橋植物園 )
偶然の対面
先日の記事プルメリアの花と香りは、板橋の熱帯植物館での話でしたが、このときイランイランも開花しており、偶然、香りを堪能できました。
イランイラン (ylang-ylang) は、アロマテラピーや香水関連のお仕事人なら、誰もが知る香りの花。
この花からは精油やアブソリュートが採れ、香水や化粧品の原料になる。
(食品の原料としても利用されるらしい)
花の中の花
イランイランというコトバは、フィリピンのタガログ語「ilang-ilang」に由来し「花の中の花」という意味だとwikipediaには書かれている。
写真を見てください、葉や枝は普通によくある樹木ですが、黄色い花は、グニャグニャ巻いたりして、いかにも熱帯雨林の怪しげな風情でしょ。
(「花の中の花」とのことだが、ちょっと見た目では、その説得力は異論ありなか)
ラッキーデイ
私は、イランイランの精油の香りは嗅いだことがあるが、生花から直接嗅いだ記憶はないので、もしかしたら、人生初の生イランイランか。
この日は、とにかくラッキーだった。
香りは?
咲いていた一番デカイ花に鼻を寄せると、はっきりした香りが。
「んーこれは、熟れたバナナのような香り」と感じた。
(エステルの香り)
写真の手前には、まだ咲きかけた若い花があり、こちらは、熟れかけフルーツ臭だった。
はっきりとした香りではなく、複雑で怪しげなニオイ、が私の印象。
香りの奥にはジャスミン様(よう)の甘く甘美な香りが潜んでいる。が、ジャスミンほど明確な甘さとセクシーさはない。
たとえるなら、一緒にステージに立つとキラキラ輝くジャスミンに対して、センターを引き立てる脇役的なポジションだ。
イランイランとジャスミン
イランイランはジャスミンとの相性が良く、ジャスミンの香りの幅を拡げる・深み与えてくれる香りらしい。
調香の現場では、イランイランとジャスミンを合わせるパフューマーは多いと聞く。
また、欧米人からすると、イランイランはエキゾチックでオリエンタルな、異国情緒あふれる香りなんだろうな。
好きな香り?と聞かれれば・・
イランイランは、香りで有名な花、香水に多用される花にもかかわらず、バラやスズランのように誰からも愛される香りというわけではない。
イランイランは、好きな香りかと聞かれると「そうでも」とか「微妙」という人が多かろう。
(アロマテラピーでは、リラックス効果がある香りとされるが、香りの許容範囲が広い香り通の人々に愛されそうな印象を受ける)
「イランイランの香水が欲しい」というご要望を、過去何度か、お客様からいただいた。いずれも女性からのリクエスト。
しかし、やっぱり、イランイランそのままの香りの香水は、香り通がターゲットなら別だが、一般には売れない気がする。
メンズ香水でも行けそう
メンズ用の香水にイランイランを使ったらおもしろいような予感。
甘い香りなのに複雑でスパイシーな部分もある。ちょっとシャープな主張もある、メンズの香りとして、かなり行ける気がする。
パフューマーに聞くと、土臭いベチバー、爽やかなシトラス系、樹木のサンダルウッドなどとも比較的合うと言っておりました。
いずれも、イランイランを前面に押し出さず、脇役的な、いぶし銀の "大人の香り" としてどうか。
次回の新作ミーティングで、イランイランを使ったメンズ香水案を提案しようかなと思った次第です。
(2019-06-27)
search